「イスラム国」(IS)武装勢力は、米先導による空爆強化にも関わらず、イラクとシリアの両国で、更に勢力を拡大していると報道されています。イラクでは、「イスラム国」はアンバー州の町ヒートを占拠したと言われます。シリアでは、武装勢力がトルコとの国境近くのクルド系のいくつかの町に侵攻し、ここ数日間で数万人のクルド系シリア人が避難を余儀なくされました。国連によれば、9月には1100人のイラク人が武力衝突の犠牲となっています。これには「イスラム国」の支配化にある地域での死者数は含まれないため、実際の犠牲者数は更に大きくなります。国連によれば、「イスラム国」は大量処刑を行い、女性や少女を性奴隷として拉致し、子どもたちを兵士として利用していると言います。国連は更に、イラク政府による空爆で「深刻な民間人の犠牲と負傷があった」としています。これは米政府が、イラクとシリアを米軍が空爆する際の、民間人の犠牲を防ぐための基準を緩和したことを認めたのと前後しています。進展するこの状況について、イラク人の詩人で小説家、翻訳家でもあるシナン・アントゥーンに話を聞きます。ニューヨーク大学の教授を務めるアントゥーンは、「ジャダリヤ・e-マガジン」(Jadaliyya ezine)の共同創設者であり、共同編集者です。