アレクサンドリア・オカシオ=コルテスがニューヨーク市で、民主党下院の超大物ジョー・クローリーを破って2018年の民主党予備選に勝利し、ニューヨーク市の政治機構を一夜にして逆転させてから1年近くがたちました。以来、オカシオ=コルテスは、アウトサイダーから一転して、アメリカ中央政界において最も有力な政治家の一人となりました。もう一人の若い候補がクイーンズ区で歴史的大逆転を狙っています。同性愛ラティーノの31歳の公設弁護人[連邦、州、郡、市などに公務員として雇用され、貧困な被告人のための刑事弁護を専門に行う弁護人]ティファニー・カバンがクイーンズ区の地方検事選に立候補しています。彼女は、保釈金制度の廃止[裁判前、保釈金が払えないために有罪の確定がないにもかかわらず収監が続く容疑者の存在が問題となっている]、軽犯罪の起訴の廃止、性労働の非犯罪化、悪徳地主、不正な警官や入国税関管理局(ICE)の追及を掲げて選挙戦をたたかっています。カバンが選出されれば、クイーンズ区の刑事司法制度に大きな転換をもたらすばかりでなく、全米に新たな先例を打ち出すことになるでしょう。勝利には、いずれも制度改革を唱える7人の候補者による混戦を勝ち抜かなければなりません。候補者の中には、クイーンズの民主党エスタブリッシュメントの支持を受けたクイーンズ区長メリンダ・カッツもいます。民主党の予備選挙は6月25日。