次に、イエメンにおける危機的状況について見ていきます。イエメンでは、米国の後ろ盾を得たサウジ主導の連合軍がホデイダという港町への攻撃を急激に拡大させています。ガーディアン紙の報道によると、この1週間だけでも最低200回の空爆があり、少なくとも150人が亡くなっています。サウジの空爆で破壊されたホデイダの一軒の家では、父親と子供5人が命を落としました。攻撃の激化は、イエメンを壊滅させた3年越しの戦争の停戦を求める声が拡大している中で起きています。8日にはイエメン人グループと複数の国際機関がイエメンでの「即時停戦」を要求し、1400万人が現在「飢餓に瀕している」と警告しました。ユニセフによると、ホデイダではサウジの攻撃と封鎖状態が原因で、食料や飲料水、医療品の不足が深刻化しています。また、「10分に1人のイエメン人の子どもが予防できるはずの病気で亡くなっている」と報告しています。米国ではマイク・ポンペイオ国務長官とジム・マティス国防長官が揃ってイエメンの停戦を求めました。一方、トランプ政権はフーシ派武装勢力を「テロ組織」に指定することを検討中だとワシントンポスト紙が伝えています。