デイリーニュース

  • デイブ・ザイリンが語るテレビには映らないW杯:デモ、催涙ガス、ファベラ住民の強制退去

    2014ワールドカップ・ブラジル大会は大会5日目に突入。アメリカは今日、初戦となるガーナ戦を行います。その一方で、ブラジルの街路では抗議行動が続いています。ブラジルの病院、学校が深刻な資金不足で苦しんでいる中で、政府が約110億ドルをW杯開催に投じたことに多くのブラジル国民が怒りをあらわにしています。15日、AP通信が撮影した動画には、リオデジャネイロのマラカナ・スタジアム付近でW杯に抗議するデモ参加者に対し、警官が実弾とみられるものを発砲している様子が映っていました。警官は、デモ隊を解散させるため、催涙ガスやゴム弾、音弾も使用したとの報告があります。15日にデモを取材していて催涙ガスを浴びたスポーツ記者デイブ・ザイリンに、リオから話を聞きます。彼の新著は>Brazil’s Dance with the Devil: The World Cup, the Olympics and the Fight for Democracy(『悪魔と踊ったブラジル:ワールドカップ、オリンピック、民主主義への戦い』)

    dailynews date: 
    2014/6/16(Mon)
    記事番号: 
    2
  • オバマ大統領がイラクでの無人機攻撃を検討 米軍の行動は宗派間紛争を悪化させる?

    週末にかけ、「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」の戦闘員が激戦の末、北部の都市タルアファルを制圧しました。ISISがさらに複数の都市を制圧したことで、イラクが崩壊するかもしれないと大勢が懸念しています。シーア派武装勢力は現在、スンニ派武装勢力の支配下にある都市を奪還するため、イラク軍とともに戦っています。米国務長官ジョン・ケリーは16日、イラク政府を支援するため、米政府がイラク国内で無人機攻撃を行うことを検討中だと認めました。またケリーは、イラクを助けるために、米政府とイラン政府がどのような協力ができるのか、イランと対談する考えに前向きな姿勢があることも言及しました。どうやら米国は空爆に向けて準備を進めているようです。先日、米空母「H.W.ブッシュ」が、イラク本土に到達可能なトマホーク・ミサイルを搭載したミサイル巡洋艦フィリピン・シーとミサイル駆逐艦トラクスタン同行のもとペルシャ湾に到着しました。また米国は、バグダッド市内の巨大な米大使館から一部職員の退避を既に開始しています。一方、英国では、現在の危機が2003年の米英によるイラク侵攻とは関係がないと発言したことに対し、元首相のトニー・ブレアが多くの批判を受けています。「我々は、『我々』がこれを起こしたとの考えから、自由にならないといけない。(起こしたのは)我々ではない」とブレアは話しました。

    dailynews date: 
    2014/6/16(Mon)
    記事番号: 
    1
  • イラク現地報告 2003年の米軍の侵攻が国家分裂の危機への道を開いた

    イラクのシーア派聖職者の最高権威シスターニ師は、同国の広範な地域を支配下に収めた「テロリスト」に対し、武器を取って立ち上がるようイラク国民に呼びかけました。この呼びかけの数時間前、イスラム主義の軍事勢力がバグダッドの北東の戦略的に重要な町をさらに2カ所掌握し、イラクは国家崩壊の危機に近づいています。ここ数日にわたり、ISIS(イラク・シリア・イスラム国)の軍事勢力がモスルやチクリートなどいくつかの主要都市を制圧しました。一方、クルド人勢力はイラク北部の油田都市キルクークを支配下に収めました。12日、オバマ米大統領は、軍事攻撃の可能性も含め、あらゆる選択肢を排除しないと述べました。一方、ウォールストリートジャーナル紙の報道によると、イランはISISに協力してスンニ派軍勢の巻き返しを阻止するためアルクッズ部隊の派遣を行っています。ナジャフ市にいるサミ・ラスーリに話を聞きます。ラスーリはイラクのムスリム・ピースメーカー・チーム(Muslim Peacemaker Teams)の創設者です。1970年代後半にイラクを出て、米国に移住してミネアポリスに定住し、有名レストランの経営者になりましたが、2004年に、30年近くにおよんだ海外生活に終止符をうち、イラクに帰国しました。

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    2014/6/13(Fri)
    記事番号: 
    2
  • 逃げる子供たち:安全と家族との再会を求める未成年入国者を拘禁する米国

    米税関国境警備局の報告によると、今年に入って4万7000人を超える同伴者なしの子供が国境を越えた後、拘置されています。これは2013年の1年間の数字の約2倍、2009年の約5倍にあたります。オバマ大統領はこの状況を「人道的危機」と呼んでいます。中には、衝撃的な状態で拘置されている子供たちもいます。アリゾナ州ノガレスの倉庫には、1000人を超える子供達が収容されており、プラスチック容器の中で寝ている子もいると報じられています。2000年に母親を探して単身ホンジュラスから米国に渡ったホセ・ルイス・ゼラヤに話を聞きます。当時13歳だったゼラヤは独りで中米を旅し、4カ月かけてテキサスにたどり着きました。現在はテキサスA&M大学の教育学部で博士課程の学生です。もうひりのゲストはカリフォルニア州ロサンゼルス在住のソニア・ナザリオです。ナザリオは、ピュリッツアー賞受賞ジャーナリストでEnrique’s Journey: The Story of a Boy’s Dangerous Odyssey to Reunite with His Mother (『エンリケの旅:母との再会を求める少年の危険な冒険の旅』)の著者です。

    dailynews date: 
    2014/6/13(Fri)
    記事番号: 
    1
  • シシ新大統領政権下のエジプト 反体制派指導者に禁固15年の刑 アルジャジーラ記者の拘束もつづく

    エジプトの裁判所は、同国で最も著名な民主派活動家に禁固15年を言い渡しました。アラー・アブド・エル=ファタは、違法な抗議行動および、2013年に厳格な対デモ法に抗議する集会をおこなった際に警官を襲った容疑で有罪となりました。この事件では24名の被告が、同様に15年の禁固刑を言い渡されました。裁判は被告不在で行われたため、被告には再審の権利があります。前国防相のアブドルファッターフ・ア=シシが6月8日に大統領に就任して以来、著名な活動家が有罪判決を受けるのはこれがはじめてです。エル=ファタが長期の禁固刑に直面する一方、アルジャジーラ・アラビックのジャーナリスト、アブドゥラ・エルシャミは、罪状もはっきりしないまま拘束されることに抗議し、5か月近くハンガーストライキを行っています。エルシャミは、体重の約3分の1を失い、重度の貧血、低血圧に苦しみ、初期の肝機能障害にあると報道されています。カイロより、エル=ファタの叔母で著名なエジプト人小説家アダフ・サエイフと、デモクラシー・ナウ! 特派員シャリフ・アブゥル・クドゥースに話を聞きます。またアブドゥラ・エルシャミの兄弟のモハメドにも話を聞きます。

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    2014/6/12(Thu)
    記事番号: 
    2
  • 危機に直面するイラク:過激派の前進で大量の難民発生 米国の「失敗した」実験の崩壊

    スンニ派武力勢力がさらなる都市を征圧し、首都バグダッドを視野に入れ始めた中で、イラクは国家分裂の危機に直面しています。過去数日間に、アルカイダとも関係を持つ「イラクとシリアのイスラム国家」(Islamic State in Iraq and Syria /ISIS)は、イラク第二の都市モスルおよび、ティクリットとドゥルイヤを掌握しました。一方、イラク・クルド派は北部の石油都市キルクークを掌握しています。スンニ派武装勢力は現在、シリアのアレッポの東端から、イラクの西端ファルージャ、そして今では北部の都市モスルに至るまでの領域を支配化に置いています。その進行により、モスルだけでも約50万人が難民となり、人道的惨事を引き起こしています。モスルが武装勢力の手に落ちた原因のひとつは、米国により訓練されたイラク軍が持ち場を放棄したことです。報道によれば、イラクのヌーリー・アル=マリキ首相は、米に最近、空爆を要請しましたが、オバマ政権は今のところその要請を断っています。2人のゲストをお招きしました。ロイター通信のバグダッド支局長ネッド・パーカーと、マクラッチー紙(McClatchy Newspapers)のイラク人ジャーナリスト、モハメド・アル=ドゥレイミーです。ドゥレミーはイラクで長年活動してきましたが、現在、帰国後の身の安全への恐れから、米への亡命を申請中です。

    dailynews date: 
    2014/6/12(Thu)
    記事番号: 
    1
  • 討論: ヒューマン・ライツ・ウオッチは米政権と親密すぎて 米政府の外交政策を批評できない?

    世界最大で最も影響力のある人権団体の一つであるヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)が、稀に見る数の批判に直面しています。二人のノーベル平和賞受賞者アドルフォ・ペレス・エスキベルとマイレッド・マグワイア、そして100人以上の学者たちで組織されたグループが公開書簡を公表し、HRW とアメリカ政府の間では回転扉のように人材が入れ替わり、ベネズエラを含む幾つかの国々でのHRWの仕事に影響がでていると批判しました。この書簡は、米国の外交政策の作成や実行に関わった人物をスタッフ、アドバイザー、理事会役員として雇うことを、HRW は禁止するべきだと主張しています。これに対しHRW の常務取締役のケネス·ロスは「我々はスタッフの前職や提携がHRW の仕事の公平性に影響を与えないように注意を払っています・・・・ また米国政府による拷問、無期限勾留、容疑者の違法な移送、チェック無しの大規模な監視、無人機の乱用、残酷な判決と刑事司法における人種格差、そして不公正かつ効果のない移民体制などの権利侵害を、日常的に摘発し立証し告発しています」と回答し同団体の独立性を弁護しています。HRWの弁護士リード·ブロディと公開書簡をまとめた活動家のキーン·バットに話を聞きます。

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    2014/6/11(Wed)
    記事番号: 
    2
  • 共和党下院ナンバー2 エリック・カンター予備選で敗れる 反移民法、反企業優先政策派からの反発か

    下院の多数派院内総務のエリック·カンターがバージニア州の共和党予備選に敗退し、議会歴史上最大の番狂わせとなりました。ティーパーティ候補者である挑戦者ディビット·ブラットは、中途半端な右派の政治家としてカンタ―を描き批判しました。カンターの敗北は共和党内の政治権力を覆すと共に、移民改革も脅かすと見られています。ブラットは断固とした反移民法政策を掲げて出馬し、カンターがDREAM法へ穏やかな支援をしたことを非難しました。カンタ―は共和党の下院ナンバー2としてジョン・ベイナー議長の後任とされていた人物です。選挙戦でもカンタ―は540万ドルを費やしましたが、ブラットはたったの20万ドルでした。下院の院内総務が予備選で敗北したのは1899年にこの職が作られてから初めてのことです。挑戦者はカンターを「穏健派」だと主張しましたが、カンタ―は医療保険制度改革から去年の行政シャットダウンまで、オバマ大統領の議題を阻止しようと、共和党内で重要な役割を果たしました。ネイション誌派員ジョン·ニコルズに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2014/6/11(Wed)
    記事番号: 
    1
  • 大学は行く価値があるのか? 新ドキュメンタリー『象牙の塔』が描く高等教育の持続不可能な支出と学生ローン

    大学の学位のためにかかる費用は、過去30年で1120%高騰し、食糧、医療、住宅、ガソリンや他の生活基本物資の値上げをはるかに上回っています。1兆2000億ドルの学生ローンとあいまって、米国は経済面だけでなく、国の教育制度そのものを脅かす危機に直面しています。この問題は、米国の高等教育モデルは持続不可能になったと主張する興味深い新ドキュメンタリーIvory Tower(『象牙の塔』)の中で検証されています。同映画は、質の高い手頃な料金の教育を求める奮闘と、何億ドルという費用がフットボールスタジアムや法外な職員給与、そして贅沢な福利厚生に投じられている大学構内の企業的雰囲気の拡大を対比させています。『象牙の塔』の監督でプロデューサーのアンドリュー・ロッシから話を聞きます。同映画は6月13日、ニューヨーク市とロサンゼルスで公開されます。

    ☆このニュースは「 学生字幕コンテスト2015」の課題に挙がっています。記事の表題をクリックすると英語版に飛べます。関連の参考動画(字幕付き)は、こちらです⇒

    *政府の学生ローンが若者を餌食に生み出す第二の住宅バブル

    dailynews date: 
    2014/6/10(Tue)
    記事番号: 
    4
  • オバマは学生ローン返済を収入の10%までに制限する新プランを推進、活動家らは過重な債務の広範な減免を要請

    オバマ大統領は、米国の次の金融危機とも呼ばれている、総額1兆2000億ドルを超える学生ローンの問題に取り組むための新たな方針を明らかにしました。大統領の新プランは、学生ローンの月々の返済額の上限を収入の10%までとするPAYE、すなわち「稼いだ分だけ返済する」(Pay as You Earn)プランを利用できる資格を緩め、対象者を大幅に拡大するものです。またオバマの新プランでは、20年間にわたって返済を続ければ、残りの未払債務は帳消しになります。米国では学費の高騰により、数百万人が卒業と同時に巨額の負債を抱え、初めから進学を断念する人も多数でています。いまや学生ローンの総額は、住宅ローンを除く他のどの消費者負債の項目よりも大きなものになっています。2014年の卒業生が抱える債務は平均3万3000ドルと、米国史上最大に達しています。学生ローンの利用者は卒業生全体の7割強に達していますが、この割合は20年前には5割以下でした。ニュースクール大学の社会学の博士課程の学生で、学生ローン問題の主要な活動家であるパメラ・ブラウンと、米国の高等教育に関する新作ドキュメンタリーIvory Tower(『象牙の塔』)の監督でプロデューサーのアンドリュー・ロッシから話を聞きます。

    dailynews date: 
    2014/6/10(Tue)
    記事番号: 
    3

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