共和党が多数を占める上院は、歴史的な大統領弾劾裁判で早ければ今日にもトランプ大統領を無罪にする方向で動いています。30日(木)の夜、テネシー州選出の共和党ラマー・アレグザンダー上院議員が、民主党の要求する証人喚問に反対票を投じると表明しました。アレグザンダー議員は、トランプ大統領が外国の政治指導者に自分の政敵を調査させたことは「不適切」であったと述べたうえで、「既に証明されていることを追加の証拠でさらに証明する必要はないし、その行為も弾劾罷免に相当する不正として米国憲法が要求する高い基準を満たしてはいない」と主張しました。民主党が証人喚問を実現するためには共和党から4人の議員の支持を得ることが必要ですが、どうやらそれには足りないようです。共和党の2人の上院議員スーザン・コリンズとミット・ロムニーは証人喚問に賛成すると表明しています。これにアラスカ州選出の共和党リサ・マーカウスキー上院議員が同調した場合は投票結果は賛否同数になり、最高裁長官ジョン・ロバーツ判事が賛成の決済をしない限り、証人喚問は行われないということです。もし証人喚問が否決されれば、共和党指導部は迅速に裁判の終結を図り、大統領を無罪放免する投票を行うでしょう。民主党は、トランプの元国家安全保障担当補佐官ジョン・ボルトンの証言を要求してきました。