【21/01/13/2】カリフォルニア州ロサンゼルス郡当局の発表によると、郡内での新型コロナウイルスの感染者数が過去最高を記録するとともに、病床は空きがない状態で、感染による死亡者数も過去最高にのぼっています。先住民コミュニティの状況について見ていきます。先住民コミュニティは、住民の多くが労働者層である地域の中でも、新型コロナによる打撃をもっとも大きくうけています。先住民労働者の多くは人々の基本的な生活やインフラなどの維持に、必要不可欠な職種の従事者する「エッセンシャルワーカー」と呼ばれる人々です。「私たち先住民族には、(自宅待機令が出ても)家にいて、仕事に行かないですむ特権は、ありません」と、オディリア・ロメロは言います。ロメロは、先住民女性が運営するロサンゼルスの非営利団体「先住民コミュニティ・イン・リーダーシップ」(Indigenous Communities in Leadership, CIELO)の共同創設者で事務局長を務めています。さらに、ロメロにとって残念でならないのは、新型コロナによる壊滅的打撃で、「知の喪失」が起きていることです。「亡くなった長老の方もいます。ひとつの世界観が丸ごとなくなっていくのです」と語ります。CIELOはこのほど、先住民女性の体験をまとめた本を出版しました。