その名前には馴染みがないでしょうが、彼の歌は世界中で歌われています。今日はイップ・ハーバーグの人生と作品を見ていきます。彼はブロードウェーの作詞家で、「ブラザー・キャン・ユー・スペア・ア・ダイム?」などのヒット作があり、また「オズの魔法使い」の主題歌を作詞しました。マンハッタンのローワー・イースト・サイドで貧しい家庭に生まれたイップは、自分の作る歌に常に強い社会的、政治的要素を込め、人種差別や貧困と闘いました。生涯にわたり社会主義者であった彼は、長年当局のブラックリストに載せられ、追跡されていました。
イップの音楽と当時の政治を解説してくれるのは、彼の息子アーニー・ハーバーグです。まずイップの若いころ、ガーシュイン兄弟との共同制作から「ブラザー・キャン・ユー・スペア・ア・ダイム?」までを見ます。次に「オズの魔法使い」を詳しく検証します。最後に、ブロードウェーでかかるイップ・ハーバーグの歌の数々をメドレーで聞きながら、その背景にある当時の政治状況を見ていきましょう。