2005年から2008年にかけて世界の穀物市場が高騰し、貧しい国々では食糧が不足して2008年には各地で飢餓暴動が起こりました。世界の飢餓人口は2億5千万人増加して10億人に達したと推測されています。価格の高騰は自然災害の多発だとかバイオ燃料ブームのためとか、当時さまざまな説明がなされましたが、どうやら決定的だったのは先物市場への巨額の金融投機だったようです。膨大な現金を抱えて運用先をあさっていた投資銀行が、穀物の商品先物市場をマネーゲームの対象として撹乱し、市場メカニズムをめちゃくちゃにしてしまったのです。