デイリーニュース

  • メキシコの行方不明学生たちは 米支援の対麻薬戦争の犠牲者?

    メキシコでは行方不明の学生43人を巡り激しい抗議が巻き起っていますが、同国での暴力に米国が果たしている役割についてみていきます。「国際政策センター」(The Center for International Policy)によると、米国はこれまでに、メキシコのいわゆる「麻薬戦争」支援に約30億ドルを費やしました。2006年にフィリペ・カルデロン大統領のもとで麻薬戦争がはじまって以来、麻薬にからむ暴力事件で10万人以上が殺害されています。米国の支援には、「メリダ・イニシアティブ」(Merida Initiative)通じて提供された24億ドルの資金供与も含まれます。メリダ・イニシアティブは、ジョージ・W・ブッシュ政権の時代にメキシコの警察を支援する3年間の期限つきプログラムとして始まりましたが、オバマ政権の下で無期限に延長されました。メキシコシティに本部を置く「国際政策センター」の「米州政策プログラム」(Americas Policy Program)理事長ローラ・カールセンと、ジャーナリストのジョン・ギブラーに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2014/11/13(Thu)
    記事番号: 
    2
  • 学生の失踪への怒りが火をつけた政府支援の暴力に対する 抗議運動にゆれるメキシコ

    43人の学生が行方不明になったことに対する怒りが広がる中、メキシコのゲレロ州では抗議者たちが州議会に火をつけました。今から約7週間前の9月下旬、アヨツィナパ師範学校(Ayotzinapa teacher’s college)の学生たちが警察の襲撃を受け、行方不明となっています。メキシコの検事総長ヘスス・ムリリョ・カラムが11月7日、同事件の容疑者らが、学生たちを殺害し、ゴミ捨て場で遺体を焼却したと認めたと発表して以来、抗議運動は激しさを増しました。同事件では70人以上が逮捕され、その仲には警察に襲撃を命令したと告発されているイグアラ市長もいました。メキシコ各地で数万人が非暴力的抗議デモに参加する一方、一部デモ参加者は政府庁舎の包囲や、車への放火、主要道路の封鎖などをしています。行方不明の学生の親たちは、3グループに分かれメキシコ各地を巡回してわが子の帰宅を求めるツアーに出ると発表しました。ゲレロの州都チルパンシンゴから独立ジャーナリストで著書もあるジョン・ギブラーに話しを聞きます。「もうこれは汚職とは呼べないでしょう。警察とギャング組織が完全に一体化して同じ業界の2つの部門になったのです」とギブラーは言います。

    dailynews date: 
    2014/11/13(Thu)
    記事番号: 
    1
  • 米国はなぜ敗れたのか:米退役中将 イラク アフガン戦争失敗の公式調査を要求

    イラクとアフガニスタンで軍の指揮を補佐し、3つの軍事勲章受章者でもある米軍退役中将ダニエル・P・ボルジャーが新著Why We Lost: A General’s Inside Account of the Iraq and Afghanistan Wars(『なぜ米国は敗れたか 中将が語るイラク・アフガン戦争敗退の内幕』)について語ります。「私は米陸軍中将だが、グローバルな対テロ戦争に敗退した。アルコール中毒者更生会(AA)では(回復への)第一歩はまず自分の問題を認めることだ。なら、言おう。私には問題がある。私の同僚にも。そして我々の問題のおかげで、いまでは全ての米国人が問題を抱えている。それは、2つの敗退した軍事作戦と失敗に終わった戦争だ。」とボルジャーは著書の中で述べています。ボルジャーは現在、なぜイラクとアフガニスタンの二つの戦争が惨憺たる結果に至ったか、9/11調査委員会が行ったような公式調査の実施を求めています。

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    2014/11/12(Wed)
    記事番号: 
    3
  • オバマ ネット中立性の保護を要請 懸念は自らが任命したFCC委員長の業界との強いつながり

    オバマ大統領は、自由で開かれたインターネットを支持する力強い声明を発表し、連邦通信委員会(FCC)に向け、インターネットを公益事業とみなし、ネット中立性の原則を支持するよう要請しました。声明の中でオバマは中立性保護のため、コムキャストのようなインターネット接続業者がウェブサイトへのアクセス阻止をしたり、コンテンツの速度を遅くしたり、有料で高速配信サービスを提供することを禁止するよう求めました。オバマの提案は、彼自らが任命したFCCの議長で、携帯電話とケーブル会社の元ロビイストであるトム・ウィーラーがネット中立性に関して大統領と袂を分かつ動きを見せたことを受けて発表されました。ワシントンポスト紙によると、10日、ウィーラーはグーグル、ヤフー、エッツィー(Etsy)の幹部に会い、より幅をもたせた解決が望ましいと伝えました。報道によればウィーラーは次のように述べました。「あなた方が望んでいるものは皆が望んでいるものと同じだ。つまり、ビジネスの邪魔立てにならないオープンなインターネットだ。私の仕事は、両者の言い分を採り入れた解決策を出すことだ」。10日、ネット中立性を求める抗議者グループがウィーラーの自宅ガレージの車寄せを封鎖し、出勤を妨害しました。

    dailynews date: 
    2014/11/12(Wed)
    記事番号: 
    2
  • オバマ 中国と温室効果ガス削減で合意ー共和党支配の議会による阻止は困難

    2大排出国である米国と中国は、今後10年あまりに渡る温室効果ガス削減の新たな目標制定で合意しました。習近平中国国家主席とオバマ米大統領が中国で行った発表によると、米国は2025年までに温室効果ガス排出を2005年の水準から26〜28パーセント下回るようにすることを目標にします。これは現在の目標を約2倍に強化する数値です。一方、中国は2030年を排出のピークとしその後は減少させると公約しました。中国が削減目標を公言したのは、これが初めてです。天然資源防衛評議会(Natural Resources Defense Council)国際プログラム代表のジェィク・シュミットに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2014/11/12(Wed)
    記事番号: 
    1
  • 「物語り隊」ベテランズ・デー・スペシャル:ある米兵と2人のイラク人少年の思いがけない絆

    ベテランズ・デー(退役軍人の日)の本日11月11日、受賞歴のある全米社会史プロジェクト「物語り隊」(StoryCorps)の中に録音された、ある退役軍人の声を放送します。「物語り隊」は2012年、9/11同時多発テロ後の退役軍人とその家族の物語を録音する「軍人たちの声」(Military Voices Initiative)を始めました。「物語り隊」は今回のベテランズ・デーに、こうしたインタビューをもとにした一連のアニメーションとラジオ特別番組を発表しています。この中から、オクラホマ州の陸軍州兵と共に2005年にイラクに派遣された技術兵のジャスティン・クリバーンが語った物語を放送します。バグダッドに駐留する間、クリバーンは付近に住む2人のイラク人少年と思いがけない友情を結びました。クリバーンは妻のディアンと共に、少年たちが彼の人生に残した、今も心に残る思い出について語ってくれます。

    dailynews date: 
    2014/11/11(Tue)
    記事番号: 
    3
  • 伝説的なトークショー司会者のフィル・ドナヒューが語る米国メディアでの反戦意見の口封じ

    フィル・ドナヒューは米国のテレビ史上、最もよく知られたトークショーの司会者の一人です。The Phil Donahue Show(『ザ・フィル・ドナヒュー・ショー』)は、1996年までの約30年間放送されました。ドナヒューは2002年に放送業界に復帰しましたが、反戦の声を番組で取り上げることを辞さなかったために、米国主導の2003年のイラク戦争開戦前夜にMSNBCによって解雇されました。ドナヒューから、彼の解雇と、現在も続いている大手メディアによる反戦意見の口封じについて話を聞きます。

    dailynews date: 
    2014/11/11(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 半身不随のイラク戦争帰還兵から平和活動家になったトーマス・ヤングがベテランズ・デーの前夜に死去

    ベテランズ・デー(退役軍人の日)の本日11月11日、イラク戦争の帰還兵で、11月10日に34歳で亡くなったトーマス・ヤングを追悼しましょう。彼は9/11同時多発テロの直後に米軍に入隊しました。ヤングがイラクに派遣されて5日目の2004年4月4日、彼の部隊はバグダッド付近のサドルシティーで攻撃を受けました。ヤングは銃撃され、半身不随となり、二度と歩くことはできませんでした。米国に帰国したヤングは「反戦イラク帰還兵の会」(Iraq Veterans Against the War)の活動的なメンバーになりました。彼はその後の人生で入退院を繰り返しました。ヤングは後に、エレン・スピロと伝説的なテレビ司会者フィル・ドナヒューによって監督されたドキュメンタリー映画Body of War(『ボディ・オブ・ウォー』)の中で取り上げられました。同映画の抜粋と、過去にデモクラシー・ナウ!がヤングに行ったインタビューを放送します。ドナヒューからは、反戦と退役軍人コミュニティ、そしてアカデミー賞候補になった同映画の製作にヤングが与えた影響について話を聞きます。

    dailynews date: 
    2014/11/11(Tue)
    記事番号: 
    1
  • 「もううんざりだ」 43人の学生失踪をめぐりメキシコ各地でデモ 長年の刑事免責を非難

    6週間前ゲレロ州南部で起きた師範学校生43人の殺害事件をめぐり、犯罪組織メンバーらが犯行を自供したものの、現在もメキシコ全土でデモが続いています。7日、メキシコのムリリョ・カラム検事総長は、事件の容疑者が学生たちを殺害と遺体の焼却を認め、捜査官が遺体を発見したと発表しました。学生らは警察当局による強制捜査の後に行方不明になっており、政府の腐敗とメキシコに蔓延する暴力に対する国民の怒りに火をつけました。9日、数千人のデモが行われ、一部の集団がメキシコ市の大統領官邸の扉に火をつけました。こうした社会混乱の最中に、メキシコ大統領エンリケ・ペニャニエトは中国で開かれるAPECサミットに参加するためメキシコを離れているため、批判を浴びています。本日はメキシコから、43人の失踪学生の家族と共に運動している人権団体トラチノランのアドボカシーチームのコーディネーターを務めるマリア・ルイーザ・アギラル・ロドリゲスに話をききます。

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    2014/11/10(Mon)
    記事番号: 
    1
  • エボラ出血熱隔離から解放されたエール大学生が語る 医療機関職員はのけ者ではなく英雄として扱われるべき

    米疫病予防管理センターがここ3週間かけてエボラ感染の検査をしていた177人全員がエボラに感染していなかったと発表したことを受けて、保健当局者はダラス地区のエボラ出血熱ゼロ宣言をしました。テキサス州のダラスでエボラ出血熱感染の恐れが始まったのは、9月30日に訪米中のリベリア人男性トーマス・エリック・ダンカンがテキサス・ヘルス・プレスビテリアン病院に救急車で搬送され、陽性反応が出た時でした。この男性は10月8日に死亡しましたが、これまでのところ米国内ではエボラ出血熱による唯一の死者です。治療にあたった2人の看護師もエボラウイルスに感染しましたが、回復しています。一方で国連によると、西アフリカでは、リベリア、ギニア、シエラレオネの最も深刻な被害のあった地域の一部で、感染の拡大が鈍化し始めています。しかし、地元の医療スタッフは感染への勝利宣言には時期尚早だと警告しています。本日はエール大学院生で、政府によるエボラ感染事例のコンピューターデータベース構築の補佐を行うためにリベリアに3週間滞在していたライアン・ボイコに話を聞きます。米国へ帰国してまもなく、彼はコネチカット州ニューヘイブンの自宅で6日まで隔離させられていました。

    dailynews date: 
    2014/11/10(Mon)
    記事番号: 
    4

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