デイリーニュース

  • シーモア・ハーシュ:アサドの追放を支持するヒラリー・クリントンは、イラクとリビアでのレッスンを忘れたのか?

    12月19日におこなわれた民主党の大統領候補討論会で、最有力候補のヒラリー・クリントンは、イスラム国(ISIS)打倒かシリアの独裁者バッシャール・アル=アサド転覆かという、彼女が言うところの「誤った二択」をはねつけました。「ISISとの関連はないがアサドの排除を第一目的としているシリア現地の戦士に、何らかの政治的、外交的プロセスが進行中だという確信を与えることができない限り、シリア内で我々がISISを打倒するための支援を得ることはないでしょう」と、クリントンは述べました。対抗馬であるバーニー・サンダースとマーティン・オマリーは、アサドの運命を決めるのは米国ではないとして反対しました。「ああいう権力を持つ人々は、学習する能力を備えていなければなりません」と、クリントンについてハーシュは言います。「大統領を含め政府の人間は、独裁者を退陣させたら次に何が起こるかということを認識し、自分の行動について時間をかけて真剣に考えなければならないということを、リビアの経験から学んでいてもおかしくないと思います。リビアの最高指導者カッザーフィー(カダフィ)の排除が惨憺たる結果を招いたことは、どんな基準に照らしてもいまでは明白でしょう。あれは、ひどい決定でした。それなのに、我々はそこからちゃんと学んでいないようです」。

    dailynews date: 
    2015/12/22(Tue)
    記事番号: 
    2
  • シーモア・ハーシュの最新爆弾スクープ:米軍がアサドを裏で支援しオバマのシリア政策を妨害

    ピュリッツァー賞受賞のベテラン記者シーモア・ハーシュが最新記事で、アメリカ統合参謀本部は、バッシャール・アル=アサド大統領がジハーディスト集団を打ち負かすのを助けるため、間接的な支援を与えてきたと書きました。統合参謀本部は、ロシア、ドイツ、イスラエルを経由してアサド大統領に機密情報を伝え、シリア政府がアル=ヌスラ戦線やイスラム国を押し戻すのを助けようとしたとハーシュ記者は書いています。さらには、米国政府によるシリア反政府勢力の武装化の努力を妨害してまで、米軍はアサドに対して共通の敵との戦いを本気で支援することを見せようとしたたと言います。ハーシュによれば、統合参謀本部がこうした工作に走ったのは、いくつかの懸念のためです。その中には、ジハーディストとつながりのある未審査のシリア武装勢力を米国が武装させていること、オバマ政権がアサドに同盟するソ連政府に対峙することにばかりに気を取られていること、トルコやサウジアラビアがシリアのイスラム過激派グループを支援していることに対してオバマ大統領が抗議しようとしないことへの怒り、などが含まれています。ハーシュ記者に、この主張の詳細とそれに対する批判への反論をききましょう。

    dailynews date: 
    2015/12/22(Tue)
    記事番号: 
    1
  • 民主党全国委員会は民主主義が怖いのか? クリントン大統領元アドバイザー、討論を抑制する党幹部は「死に体」

    民主党全国委員会(DNC)は18日、サンダース陣営のスタッフが候補者指名争いのトップを走るクリントン候補が所有するデータに不適切に閲覧したとして、同陣営が重要な有権者データにアクセスすることを一時停止しました。有権者のデータはコンピュータの不具合により一時的に閲覧可能になっていました。DNCはサンダース陣営の提訴を受けて措置を撤回しましたが、サンダース陣営は同上院議員の選挙戦を妨害しようとしているとして、党執行部を批判しています。DNCはまた、討論会の回数を制限したり、土曜日の夜のような視聴率の低い時間帯に討論をすることによって、クリントンを支援していると非難されています。Salon.comのコラムニストでクリントン大統領の元アドバイザーのビル・カリーに聞きます。カリーは、民主党全国委員会は意図的に討論会を妨げていると述べ、デビー・ワッサーマン・シュルツ委員長はその責任を取って辞任すべきだと主張します。「民主党は政党でなければいけません。健全な社会であれば、縁故主義やインサイダー取引が行われないように監督する人々が選ばれ、それによって民主党は民主的プロセスを遂行するのです」とカリーは言います。「革新的な党であるはずの民主党はもはや、大企業のPAC(政治行動委員会)で資金集めをする少数のワシントン内部関係者の抵当に入ってしまいました。

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    2015/12/21(Mon)
    記事番号: 
    4
  • バーニー・サンダース、ウォール街への挑戦:「CEOはヒラリーを好み、私のことは気に入らないだろう」

    12月19日に行われた民主党討論会では外交政策を含む多くの問題で一致がみられましたが、最有力候補クリントンと後を追うサンダースの重要な違いが浮き彫りになりました。それは経済です。クリントンは、自分が大統領になることを企業は歓迎するだろうと述べましたが、サンダースはそうはならないと明言しました。「巨大多国籍企業のCEOはヒラリーを好むでしょう。私は彼らに好かれません。ウォール街は更に私を好まないでしょう。我々の課題は、ウォール街の欲、無謀、違法な行いといった、誰もが避けて通りたい問題に取り組むことだからです」とサンダースは言います。クリントンとサンダースのコメントについて、二人のゲストから意見を聞きます。ビル・カリーはクリントン大統領の元ホワイトハウスのカウンセラーでSalon.comの政治コラムニストです。フィリス・ベニスは著者で政策研究所の研究員です。

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    2015/12/21(Mon)
    記事番号: 
    3
  • 「バーニー・ブラックアウト」?民主党全国委員会はサンダースを標的に 企業メディアは歴史的選挙戦を無視

    民主党全国委員会(DNC)はバーモント州サンダース上院議員の選挙戦を弱体化しようとしているのではないか―有権者データへの違反アクセス騒動の渦中にいるサンダース陣営はそう訴えました。DNCは18日、同陣営のスタッフが候補者指名争いのトップを走るクリントン候補が所有するデータに不適切に閲覧したとして、重要な有権者データへのアクセスを一時停止しました。有権者のデータはコンピュータの不具合により一時的に閲覧可能になっていました。DNCはサンダース陣営の提訴を受けて措置を撤回しましたが、サンダース陣営は同上院議員の選挙戦を妨害しようとしているとして、党執行部を批判しました。サンダース陣営によると、オバマ大統領が集めた220万件超の個人献金記録をサンダース候補が書き換えようとしている矢先だったといいます。彼がいうところの企業メディアによる「サンダース・ブラックアウト」にもかかわらず、サンダース候補は歴史を作っています。最新情報によると、NBC、CBS、ABCなど主要ネットワークの看板ニュース番組が今年になってドナルド・トランプに割いた時間は234分、サンダースはわずか10分でした。サンダース陣営の全米報道官シモン・サンダースに聞きます。

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    2015/12/21(Mon)
    記事番号: 
    2
  • サンダース候補がクリントンの体制変革を批判 民主党の最有力候補が共和党の外交政策を宣伝?

    ヒラリー・クリントン前国務長官、バーモント州選出バーニー・サンダース上院議員、マーティン・オマリー前メリーランド州知事は19日、3回目の民主党討論会に臨みました。その前日、サンダース陣営は、同陣営が有権者データにアクセスすることを差し止めた民主党全国委員会(DNC)を提訴しました。DNCの措置は、サンダース陣営のスタッフが、データ管理システムの不具合を利用してクリントン陣営の有権者データに不適切にアクセスしたことに対するものでした。サンダース陣営は関与したスタッフを解雇し、DNCはデータへのアクセスを回復させています。19日の外交政策をテーマとした討論会で、サンダースはアクセスをめぐる違反行為を謝罪しました。米軍の役割についてはクリントンとサンダースは激しい議論となり、サンダースはクリントンが唱える海外での政策変換は性急すぎると非難しました。二人のゲストが分析します。クリントン大統領の元カウンセラーで、Salon.comの政治コラムニストのビル・カリーと、Understanding ISIS and the New Global War on Terror(『ISISの理解とテロとの新しいグローバル戦争』)ほかの著者で政策研究所のフィリス・ベニスに聞きます。

    dailynews date: 
    2015/12/21(Mon)
    記事番号: 
    1
  • 内戦を激化させる米国のサウジアラビアへの武器売却継続  イエメン停戦は崩壊に直面

    9 か月間にわたるイエメン内戦の和平交渉を国連が仲介しようとしていますが、敵対している派閥が捕虜釈放めぐりもめているため交渉は成果を挙げることができません。こうした中、地元当局は、停戦の最中にもかかわらず増大する衝突と空爆の再開を伝えました。週末には米国が支援するサウジアラビアによる空爆で自宅や市場にいたイエメンの民間人 19 人が死亡しました。イエメンの紛争で死亡した約 6 千人のうちの半数近くは民間人で、そのうち 600 人以上が子供です。イエメンの赤十字国際委員会のリマ・カマルは深まる人道危機を警告しています。米国は武器売却と直接の軍事支援によって、イエメンにおけるサウジアラビアを主体とする同盟の空爆を支援しています。サウジアラビアは米国の武器産業の最大取引国です。先月、国務省はイエメンへの空爆で消耗したサウジアラビアの空爆軍需品を補給する10 億ドルの取引を認可しました。この取引には、地上から空までをカバーする幾多の軍需品と、「多目的」爆弾が含まれます。さらにまた、米国と他の国は国際的に禁止されたクラスター爆弾をサウジアラビアに売却したことが報告され、それは今イエメン攻撃に使われています。イエメンから戻ったばかりのシャリフ・アブデル・クドゥース記者に話しを聞きます。

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    2015/12/18(Fri)
    記事番号: 
    3
  • いい加減な捜査のため無実の罪で28年投獄された男性 釈放される

    コロラド州デンバーの男性は、夢が原因で、しかも彼自身のではない夢が原因で28 年間投獄されていました。彼はもうすぐ自由の身になります。1989 年にアフリカ系アメリカ人のクラレンス・モーゼス・エルは、ある女性が、夢の中で彼が彼女に性的暴行を加え、暗闇の中で殴ったと言ったことで 48 年間の禁錮を言い渡されました。被害者はパーティで酒を飲んで帰った後、自分のアパートで性的暴行を受けたと言いました。暴行時にひどく殴られ顔の骨が折れ片目を失明しました。当初、この女性は、自分と一緒に酒を飲んだ 3 人の男性を容疑者として挙げましたが、モーゼス・エルはこの中にいませんでした。しかし事件から一日置いて、この女性はモーゼス・エルが自分に暴行を加えた夢を見たと言ったため、警察はこの 3 人を捜査しませんでした。モーゼス・エルは無罪を主張し続けました。しかし警察は性的暴行捜査書類や、ベッドシーツや彼女の衣類など、全ての証拠となるものを捨てました。2015年夏、別の男性が暴行を自白しましたが、モーゼス・エルは刑務所に収監されたままでした。判事が彼の罪状を取り消した現在もモーゼス・エルは刑務所にいます。彼は保釈査問を終えて早ければ12月22日にも釈放されます。地方検事局は彼を再審にかけるかまだ何も言っていません。

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    2015/12/18(Fri)
    記事番号: 
    2
  • 米国は、海軍特殊部隊によるアフガニスタン人拘束者の撲殺と行き過ぎた虐待の横行を隠蔽したのか?

    ニューヨーク・タイムズ は米軍による虐待と上位の指揮系統が関わった可能性のある隠蔽工作が行われたと言う証言いついての衝撃的な調査結果を発表しました。同紙の記事は、2012 年 5 月、アフガニスタン南部カラチの前哨部隊に駐留していた海軍特殊部隊(SEALS)の隊員が、軍事検問所の爆破容疑者として拘束されていた複数の拘束者を虐待したことを暴露しています。その爆破事件では同部隊が訓練していたアフガニスタン地元警察隊の 1 人が死亡しました。同紙が情報公開請求を通して取得した米海軍犯罪調査局の報告書によれば、海軍特殊部隊員3人は拘束者の胸に重い石を落とし、頭を足で踏みつけ、瓶に入った水を顔にかけた水責めを行いました。拘留者のひとりはあまりにひどく殴られたため、その怪我が原因で、その後死亡しています。しかし、その後の出来事を見た多くの軍法専門家は、海軍司令官達がこの事件を隠蔽するよう工作したのではないかと疑問視するようになりました。問題の前哨部隊でSEALSと一緒に駐留していた4人の米兵 は虐待を目撃したことを報告しましたが、海軍司令官達は普通は軽い違反行為に適用する内密な規律処分で処理しました。問題となったSEALSの隊員はいかなる犯罪にも問われませんでした。

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    2015/12/18(Fri)
    記事番号: 
    1
  • ミシガン州フリント 財政緊縮で子どもたちが鉛中毒に:市が飲料水非常事態宣言

    ミシガン州フリントでは市長が同市の水道水の鉛含有量に対処するための非常事態を宣言しました。2014年、選挙による選出ではなく、知事により任命された同市の非常事態管理者(emergency manager)が、節約のためにフリントの飲料水の水源をそれまでのデトロイトのものから、長年汚染されてきたフリント川に切り替えました。9月に発表された研究によれば、水源切り替え以来、血中の鉛量が高い5歳以下の子どもの数は約2倍に跳ねあがりました。フリント市民は同市と州を相手どって、危険なレベルの鉛を含有した水道水を提供することで、市民の健康を危険に晒したとして連邦裁判所に提訴しました。ミシガン州は全米で最も広範囲な非常事態管理法を制定しており、知事の任命した人物が一人で、経済的に困難となった市を管理することを許可しています。米国自由人権協会(ACLU)ミシガン支部の調査報道記者カート・ガヤェットと、フリント在住のメリッサ・メイズに話を聞きます。メイズと3人の子どもたちは、鉛および銅中毒と診断されました。メイズはフリント飲料水危機を巡り設立された、同市を拠点とする研究・支援組織「飲料水のために戦うも?」(Water You Fighting For?)を立ち上げました。

    dailynews date: 
    2015/12/17(Thu)
    記事番号: 
    3

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