デイリーニュース

  • パンデミックによる貧困:数百万人が飢餓に陥るのを救ったコロナウイルス救済法を米上院が延長しない理由は?

    【20/10/29/4】2兆ドルという巨大な「コロナウイルス支援・救済・経済保証法」(Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security Act/CARES法)は、家庭に一時金を支給し、7月末まで失業手当に週600ドルを追加するという大規模なもので、数百万人の生活を援助しましたが、救済期限が終了したため、いまでは800万人以上が貧困に陥っています。「この救済措置は一時的なもので大部分は終了し、再び貧困が増加しています」と、コロンビア大学「貧困および社会政策センター」の研究者メーガン・カランは言います。「家庭への保護対策を再開することは可能ですが、それには連邦レベルでの動きが必要なのです」

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    2020/10/29(Thu)
    記事番号: 
    4
  • 共和党の大手ソーシャル・メディアへの攻撃は 選挙結果を否定するための布石?

    【20/10/29/3】11月3日の投票日が近づく中、過激派のコンテンツ、選挙に関する虚報(トランプ大統領のツイートを含む)、そしてヘイトスピーチをいかに扱うかについて、米上院はFacebook、グーグル、TwitterのCEOを追求しました。共和党議員は、大手テック企業のプラットフォームは保守派コンテンツを検閲していると長い間非難してきましたが、彼らの主張は選挙結果を否定する目的で形成された意見にすぎないと、テクノロジー政策専門家のラメッシュ・スリニバサンは言います。「共和党の主張は、組織的バイアスによる検閲や、保守派の意見に不利なアルゴリズム的バイアスがあると言うもので、率直に言って証拠に欠けます」と、UCLAの教授で「デジタル文化研究所」所長も務めるスリニバサンは言います。「彼らの主張とは反対のことが起こっているというのが実情です」

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    2020/10/29(Thu)
    記事番号: 
    3
  • Facebookが進歩派のマザー・ジョーンズや他サイトの記事へのアクセスを制限し 右翼の偽情報を拡散

    【20/10/29/2】10月28日、複数の大手テック企業のCEOたちが、連邦議会の公聴会で選挙に関する虚報および過激派のコンテンツの取り扱いについて追及され、共和党からは保守派コンテンツを検閲していると非難されました。しかし、議会で見落とされていたのは、Facebookが2017年にニュースフィードのアルゴリズムを変更し、マザー・ジョーンズ誌のような進歩派ニュースサイトの表示頻度を減少させたという報告です。マザー・ジョーンズ誌の編集者の2019年の記事によれば、Facebookでの購読が大幅に減り、18か月で60万ドルの減収につながったということです。「私たちは事実を伝えるために全力を尽くしているのに、Facebookが意図的に読者の目に触れにくくしているというのは憂慮すべきことです。同時にFacebookは保守派やトランプ大統領からの危険な情報を拡散しています」とマザー・ジョーンズ誌のシニア記者で、2020年選挙戦を広範囲にわたり取材しているアリ・バーマン記者は言います。

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    2020/10/29(Thu)
    記事番号: 
    2
  • 「期日前投票は郵送ではなくドロップ・ボックスへ」:最高裁の決定次第で 郵送された投票用紙が開票されない可能性も

    【20/10/29/1】今年の米大統領選ではすでに7600万人という記録的な人数がすでに投票を済ませました。しかし、郵便投票された票の開票をめぐる争いは続いており、米最高裁は10月28日、激戦州といわれるウィスコンシン州、ノースカロライナ州、そしてペンシルベニア州について、投票日以降何日後までの開票が有効かについての判決を出しました。本日は、マザー・ジョーンズ誌記者でGive Us the Ballot: The Modern Struggle for Voting Rights in America(『私たちにも投票権を――現代アメリカの投票権をめぐる闘い』)著者のアリ・バーマンに話を聞きます。今週出た判決は今のところ有効ですが、大統領選が僅差の結果となり、共和党が法廷での争いに持ち込んだ場合、最高裁が次期大統領を選ぶことになる可能性もあるとバーマンは言います。「これら州の有権者に言いたいのは、期日前投票用紙は郵送ではなく、自分でドロップ・ボックス(投票用紙回収ボックス)に届けた方がいいということです」とバーマンは言います。「郵便の遅延であなたの投票が無効になる可能性があるからです」

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    2020/10/29(Thu)
    記事番号: 
    1
  • 「抵抗に根ざした要求」チリの国民投票はピノチェト時代の憲法の改正を圧倒的に支持

    【20/10/28/4】チリの最新情報をお伝えします。チリでは国民投票が行われ、ピノチェト独裁政権時代の憲法の改正を圧倒的多数の国民が支持しました。これを祝って、数万人が街頭に繰り出しました。2019年に社会経済的格差に対する大規模な抗議行動が国を揺るがし、社会改革への道に踏み出してからちょうど一年となります。チリ最大のフェミニスト擁護団体コルディナドラ・フェミニスタ8M(Coordinadora Feminista 8M)の広報担当ハビエラ・マンツィは、この国民投票は、何十年にわたり政治家たちが対応を拒んできたことを国民が実現させたものだ、と言います。ジャーナリストのパブロ・ビバンコにも話を聞きます。チリの新自由主義は、長年にわたりラテンアメリカで倣うべき手本と見なされつづけてきたと、パブロは言います。「今回の国民投票によって、チリ型モデルや新自由主義のうたい文句がウソだというメッセージが、ラテンアメリカ全域に発信されました」。

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    2020/10/28(Wed)
    記事番号: 
    4
  • ブレオナ・テイラー事件の大陪審員 警察官の行動は「犯罪」だったが起訴の選択肢を与えられなかった

    【20/10/28/3】ケンタッキー州ルイビルでブレオナ・テイラーが警察官に射殺された事件で、大陪審員のうち2人が初めてテレビ・カメラの前で語りました。二人は、テイラーの死につながったルイビルの警察官の行動は「犯罪に相当する」と述べ、関与した警察官が殺人罪もしくは故殺罪にあたるかを検討する選択肢は共和党のダニエル・キャメロン州司法長官から提示されなかったと言います。この発言に対しテンプル大学のメディア研究と都市教育論の教授マーク・ラモント・ヒルは、「最初から、真実から注意をそらし、不正直で、ブリオナ・テイラーやその家族にうわべだけでも正義を届けることをまったく意にかけてないのは明らかでした」と言います。ヒルはさらに、逆にテイラーの家族にとって少なくとも責任の所在が明らかにされるべきだったと指摘します。

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    2020/10/28(Wed)
    記事番号: 
    3
  • マーク・ラモント・ヒル 「トランプは再選に向け支持基盤の白人ナショナリストと最高裁判所をアテにしている」

    【20/10/28/2】総選挙が1週間後に迫りましたが、トランプ大統領による、ペンシルベニア州など負けることのできない激戦区に対する、投票監視の呼びかけを検証しましょう。トランプは「すべてを自分を大統領の職から降ろそうとする左翼の陰謀のように描写しています。」こう語るのは、フィラデルフィアのテンプル大学でメディア研究と都市教育の教授を務めるマーク・ラモント・ヒルです。「トランプが、このような『軍隊』を作ろう、自分が組織する治安部隊に参加をと、白人ナショナリストの支持者に向かって呼びかけるのは、彼がはっきりと自分の劣勢をわかっているからです」。

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    2020/10/28(Wed)
    記事番号: 
    2
  • 問題は警官ではない:フィラデルフィアの警官がウォルター・ウォレス・ジュニアを射殺 マーク・ラモント・ヒルが示す警察廃止の正当性

    【20/10/28/1】10月26日、ペンシルベニア州フィラデルフィアで、メンタルヘルスの問題を抱えた27歳の黒人男性ウォルター・ウォレス・ジュニアが警官2人に射殺され、警察の廃止を求める抗議活動が2晩目となりました。この銃撃事件は、メンタルヘルスなど社会福祉事業への予算を数十年にわたって削減し、そのいっぽうで、警察部門への予算を増やし続けてきたことが引き起こしたものだと、作家で活動家のマーク・ラモント・ヒルは指摘します。ヒルは、「手に持っているのがハンマーだけであれば、すべての問題は釘のようにしか見えない」と自説を語ります。ヒルはテンプル大学のメディア研究と都市教育論の教授で、“We Still Here: Pandemic, Policing, Protest, and Possibility”(『私たちはまだここにいる:パンデミック、治安維持、抗議、可能性 』 )の著者です。

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    2020/10/28(Wed)
    記事番号: 
    1
  • 「抗議デモだけが社会運動ではない」「黒人の命も大切」の共同創設者アリシア・ガルザが語る力を築いて行使する方法

    【20/10/27/3】「黒人の命も大切」(Black Lives Matter)の共同創設者アリシア・ガルザは、彼女の新刊The Purpose of Power(『力の目指すもの』)の中で、人々がいかに影響力を築き、変化を起こすことができるかについて説明しています。「抗議デモだけが社会運動ではありません。」と、彼女は言います。「当然ながら、もっと強い力をより多くの人々の手に握らせることも社会運動の目的なのです。」

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    2020/10/27(Tue)
    記事番号: 
    3
  • アリシア・ガルザ トランプが人種差別の炎を煽る中で白人至上主義者による武装攻撃の標的となる

    【20/10/27/2】「黒人の命も大切」(Black Lives Matter)の共同創設者アリシア・ガルザは、今回の大統領選でトランプ大統領は「制御するつもりのない炎を煽り」極右過激派を刺激していると言います。ガルザは最近、連邦捜査局(FBI)の捜査官が、武器の不法所持で逮捕されたアイダホ州の白人至上主義者の家にあったリストの中に彼女の名前を見つけた、とFBIから連絡を受けました。「人種に関する恐怖は常に支配の道具とされてきました。人々が社会変化のために闘っているときには特にそうです。」と、彼女は言います。

    dailynews date: 
    2020/10/27(Tue)
    記事番号: 
    2

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