モロッコのマラケシュでは10月末、警察によって押収された魚を取り戻そうとした魚売りが、ごみ収集車に押しつぶされて死亡したことを受け、数千人が街頭でデモを行いました。ネット上で回覧されている映像には、ムフシン・フィクリが圧縮機に押しつぶされる直前に、自分のメカジキを取り戻そうと、ごみ収集車の後部に飛び込む様子が映っています。モロッコでの抗議行動は、2011年のアラブの騒乱中にデモを組織した「2月20日運動」(February 20 movement)の活動家たちが呼びかけました。フィクリの死は、2010年の「アラブの春」蜂起のきっかけとなったチュニジアの果物売りモハメド・ブアジジの死に通ずる所があります。オランダ系モロッコ人の人類学者でイギリスを拠点とする民主主義活動家であり、ロンドンのウエストミンスター大学の講師でもあるミリヤム・オラフに、さらに詳しく話を聞きます。