オバマ大統領は財政健全化のため、増税や、メディケアやメディケードのような医療保険制度の削減を含む赤字削減案の骨子をまとめる準備を行っています。これに対して文化人類学者デイビッド・グレイバーは大胆な提案を行っています。それは国内の貧困層の債務を帳消しにする、というものです。「富裕層の間や政府の間での債務はいつでも再交渉の余地があり、それは世界の歴史を通じて実際に行われてきました。そうした負債は、変更できない決定事項ではないのです」とDebt: The First 5,000 Years(『債務:最初の5000年』)の著者であるグレイバーは語ります。「一般的に言って、貧困層が富裕層に債務を持つときに限って、債務は突然、『神聖な義務』となり、他の何よりも優先されるようになります。債務の再交渉が、考えられないことになるのです」
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