ボストン・マラソンで2回の爆破が起きましたが、人口の密集したソマリアの首都モガディシュで最近起きた爆破事件ではより大きな被害が出ています。4月14日、自動車爆弾と自爆攻撃者によって、裁判複合施設の外で16人が死亡し、さらにその数時間後に別の自動車爆弾が爆発し、複数のトルコ人が死亡しました。ソマリアはボストンと違い、現場に高度な訓練を受けた救急隊員がいたわけではなく、被害者を治療する一流の病院もありません。ソマリア政府が崩壊した1991年以来、救援団体は同国を去り、暴力のために日常生活が遮断される状況が続いています。そんな中、暴力と貧困と病気に打ちのめされた最悪の状況にある人々を世話することを人生の使命とした、一人のソマリア人女性医師がいます。ハワ・アブディ医師は、“ソマリアのマザー・テレサ”として知られています。彼女の新著Keeping Hope Alive: One Woman—90,000 Lives Changed(『希望を持ち続けて:一人の女性が9万人の人生を変えた』)の中で、アブディ医師は、内戦で引き裂かれた首都モガディシュのすぐ外に国内難民のための病院、学校、避難所を設立した理由を説明しています。何万人ものソマリア難民が、現在もそこで暮らしています。