デイリーニュース

  • 中絶権の逆コース? 多くの州が規制で中絶を廃止して 健康に関する不平等を拡大している

    新著Crow After Roe:How 'Separate But Equal' Has Become the New Standard in Women’s Health and How We Can Change That(『ロー対ウェイド判決がジム・クロウ法になる:女性の健康に関していかに「分離されて平等」が新基準となり、私たちはそれをどう変えられるか』)は、米国の生殖医療の規制の新たな潮流に挑戦しています。[訳注:ロー対ウェイド判決は女性の堕胎の権利を保障した判決、ジム・クロウ法は米国南部州に存在した人種差別制度] 4日、連邦下院委員会が妊娠20週以後における中絶を全米で禁止する法案の審議を進めることを採択しました。同様の禁止法は全米の複数の州ですでに成立しています。過去数年にわたって、かつてない中絶禁止法成立の波が押し寄せており、これは最終的に最高裁で女性の中絶権を認めたロー対ウェイド判決を覆し、現場での中絶へのアクセスを困難にし、高額で負担しきれないものにしようとする試みです。このような法律は女性の医療に新たな現実を作り出しています。つまり貧困女性、非白人女性、さらに非都市部の女性が基本的な医療サービスを受けられないという二層構造の医療システムです。前述の新刊の共著者であるロビン・マーティとジェシカ・メイソン・ピークロに話を聞きます。

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    2013/6/5(Wed)
    記事番号: 
    3
  • 討論: 最高裁が制限なしのDNA収集を承認──プライバシーの侵害か犯罪への対抗策か

    歴史的な判決です。有罪が決まる前でも警察は逮捕した人物のDNAサンプルを収集することができるとの判断を連邦最高裁が下しました。支持者たちが「21世紀の指紋判定法」とよぶ、綿棒で粘膜を採取するDNAの収集方法は、犯人逮捕やお蔵入り事件の解決に結びつくとされています。しかしプライバシー擁護者たちはこの判決は曖昧で何が「重大な犯罪」を構成するのか明確ではなく、警察が逮捕を乱発する恐れがあると話します。この最高裁の5対4の僅差での判決によって、全米で綿棒でのDNA採取が拡大すると見られています。アメリカ自由人権協会のマイケル・リシャーと全米犯罪被害者センターのマイ・フェルナンデスの2人に討論してもらいます。

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    2013/6/5(Wed)
    記事番号: 
    2
  • 米がヨルダンにパトリオット・ミサイルとF-16戦闘機を配備 シリア紛争は中東を巻き込むか?

    シリア政府軍がここ1年にわたって反体制派武装部隊が掌握していた重要な国境の要衝クサイルを奪還しました。折しも国連がシリアの両勢力の衝突が「新たなレベルの蛮行」に達していると非難したところです。シリアで戦闘が始まって2年、すでに8万人以上が殺害され160万人が難民になっています。今日はシリアから帰国したばかりのインディペンデント紙のベテラン外国特派員パトリック・コウバーンに話を聞きます。彼はこの闘争が中東全体に拡大していることをレポートしました。コウバーンは先延ばしになっている世界和平会談は現地での停戦なしには何の効果も持たないだろうと警告します。「この期に及んで望める最高の希望は停戦しかない。暴力の激しさを減らすのが先だ、それからなら権力の分配に関しても話し合えるかもしれない」とコウバーンは言います。「しかし現時点ではそんなことも無理なのです」

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    2013/6/5(Wed)
    記事番号: 
    1
  • アメリカン・ファシズム:大企業が米政府を操る様をラルフ・ネーダーが非難

    長年、消費者擁護をしてきた活動家で、元大統領候補のラルフ・ネーダーは、米国を「先進第三世界国家」と呼び、米政府に影響力を持つ大企業に立ち向かう新たな民衆運動を呼びかけています。「今の我々の統治システムを“アメリカン・ファシズム”と呼ぶことは誇張ではありません。1938年にフランクリン・デラーノ・ルーズベルトがファシズムと定義した、大企業による政権支配が起きています」と、ネーダーは言います。「米国の最低賃金は西欧諸国の中で最低で、消費者負債は最高です。子供の貧困率は最高で、大人の貧困率も最高で、失業率は大規模で、公共事業は崩壊しかかっています。それなのに、ものすごい億万長者や多額の利益を生む企業が存在しています。私が米国民に言いたいのは次のようなことです。あなたの限界点はどこですか? あなたはいつ自分に言い訳するのを止めるつもりですか? 組織化すれば、自分にもこの国でパワーが持てるとわかっているのに、あなたは企業の力を誇張することをいつ止めるつもりですか?」。ネーダーは新刊Told You So: The Big Book of Weekly Columns(『だから言ったでしょう:週刊コラムの総まとめ』)を発表したばかりです。

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    2013/6/4(Tue)
    記事番号: 
    2
  • ブラッドリー・マニング裁判:ウィキリークスの弁護士が見た「敵」のでっち上げと内部告発者への脅し

    米陸軍の内部告発をしたブラッドリー・マニングの軍事裁判が6月3日、メリーランド州フォートミード陸軍基地で始まり、弁護側と検察側が全く対照的な答弁を展開しています。マニングは米国史上最大の国家機密漏洩に関わり、ウィキリークスに外交電報と政府文書の記録を提供したことで訴追されています。軍事検察官のジョー・モロー大尉は、マニングが何十万の文書を「敵のひざの上に放り投げた」と非難し、マニングとウィキリークスの創始者ジュリアン・アサンジとの密接な関係について説明しました。マニングの弁護士デイビッド・クームズは、マニングはアフガニスタンとイラク戦争が人間に及ぼす被害を明らかにしたかったのだと述べました。「マニングは(漏らした)情報によって、米国が人命の価値をどう見ているかが明らかになると信じていたのです。そして彼はその価値観を憂慮していました。マニングは米国の一般の人がそれを見ても、やはり心を痛めるだろうと信じたわけです。」とクームズは述べました。「憲法上の権利センター」(Center For Constitutional Rights)の名誉会長で、ジュリアン・アサンジとウィキリークスの弁護士であるマイケル・ラトナーに話を聞きます。ラトナーはマニング裁判の初公判に出席しました。

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    2013/6/4(Tue)
    記事番号: 
    1
  • ブラッドリー・マニング裁判:拘束から3年、米軍内部告発者が秘密主義の軍法会議に出廷へ

    米軍内部告発者ブラッドリー・マニングは3日、拘束されてから3年以上が過ぎる中、米国史上最大の機密情報漏洩に関わったとして、法廷に出廷します。マニングは内部告発サイトのウィキリークスに米外交公電や政府文書を大量に公開したとして、終身刑を言い渡される可能性があります。1日、マニングの支持者数百人が、裁判が開かれるメリーランド州フォートミード軍事基地の兵舎外で集会を行いました。本日は、2人のゲストをお招きしています。「ファイアドッグレイク」のリポーターで、フォートミード軍事基地で裁判を取材しているケビン・ゴツトーラとThe Passion of Bradley Manning(『ブラッドリー・マニングの情熱』)の著者で弁護士のチェイス・マダーです。

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    2013/6/3(Mon)
    記事番号: 
    2
  • トルコの春? イスタンブール以外にも反政府デモが拡散 1000人以上が負傷

    トルコは、長期政権に対する最大規模の抗議の波を経験しています。大規模デモは2日、3日連続で行われ、数万人がトルコ各地で集まりました。この動乱は先週、イスタンブール市内の取り壊し予定だったとされている公共の場、タクシム広場に数千人の人びとが集まり、始まりました。デモは、政府に対する様々な不満の声を取り込み拡大しています。催涙ガスやゴム弾を含む警察当局の厳しい取り締まりにもかかわらず、デモ隊は何とかその場所にとどまっています。トルコ政府は、全国200か所以上でのデモで約1000人を拘束したと発表しています。タイップ・エルドアン首相は、この混乱が政敵や「過激派」のしわざだと一蹴し、タクシム広場を再開発する政府の計画を進めることを誓いました。「これがどれだけ力強いことか、言葉では伝えられません。トルコは(警察の)暴力と、国民の疑うことない国家への忠誠で知られている。なので、これほど異なった領域の人びとが、私益に明け渡されていなかった最後の公共の場のために立ち上がったのにはとても興奮します」とトルコ人学者で活動家のナザン・ウスタンダグは話します。

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    2013/6/3(Mon)
    記事番号: 
    1
  • ジョージ・ティラー殺害から3年 リプロダクティブ・ライツを攻撃する新立法とヘイトクライム

    3年前の今日、中絶提供医ジョージ・ティラーがカンザス州ウィチタの教会に出席中に射殺されました。リプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する女性の自己決定権)に基づく医療提供者たちは安全な中絶への道を狭める新法の成立ラッシュの中でいまも暴力の標的になり続けています。先週にはジョージア州の2つのクリニックとニューオリンズの女性団体が放火されました。今日は米下院で胎児の性別を理由にした中絶を禁止する出産前差別禁止法案が採決されます。ルイジアナ州とワシントンDCでは受胎20週後以降の中絶を禁止する法案が審議中です。全米中絶同盟のビッキ・サポータと中絶提供医ウィリー・パーカーに話を聞きます。「私はティラー医師の精神を受け継ぎ、女性の健康保持のために彼のような献身を捧げていこうと思っています」とパーカーは言います。リプロダクティブ・ライツに基づく医療への最近の相次ぐ攻撃に関して、サポータは次のようにコメントします。「女性たちが中絶医療を利用する道を塞ごうとする法案が国中でかつてないほど数多く成立しています。それらはみな、中絶反対派が明白に描く全体的な方針を反映しています。つまり、この国で中絶を再び違法にするのは無理だというなら、女性たちが利用する道を閉ざせばいい、ということなのです」

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    2013/5/31(Fri)
    記事番号: 
    4
  • 獄中32年のプエルトリコ活動家オスカル・ロペス・リベラ 釈放要求の声高まる

    数百人のプエルトリコ人が、プエルトリコ独立運動の活動家オスカル・ロペス・リベラの釈放を米国に求めるデモ行進を行いました。彼が収監されて5月29日で丸32年になりました。ロペスは1981年、プエルトリコ米国が及ぼす支配権を武力で覆す共同謀議を行ったなどの罪で米国の連邦裁判所によって有罪判決を受けました。プエルトリコの植民地状態に関心を集めようと100件以上の爆弾事件を起こしたFALN(民族解放武力戦線)のメンバーであると告発されています。1999年、当時の米大統領ビル・クリントンはFALNのメンバー16人の減刑を行いましたが、ロペスはその中に2人の仲間が含まれていないとして自分の減刑を拒否しました。この2人の活動家はその後に釈放されています。刑務所内で録画した珍しいロペスの動画を放送します。その中でロペスは自分は完全な政治犯だと語っています。ロペスの釈放を求める声は、ノーベル平和賞を受賞した南アフリカの大司教デズモンド・ツツからプエルトリコの上院議長エドゥアルド・バーティアまで拡大中です。この件に関してさらに詳しい話を、プエルトリコの著名な弁護士で社会学者、教育者のルイス・ニーベス・ファルコンに聞きます。

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    2013/5/31(Fri)
    記事番号: 
    3
  • アサタ・シャクール逮捕を画策するFBI NAACP会長は米国版真実和解委員会を要求

    今月初め、FBIは元ブラック・パンサーのアサタ・シャクールを最重要指名手配テロリストのリストに加えました。女性がリストに載るのは初めてです。さらにニュージャージー州が、彼女を捕捉した者に対し、FBIの報奨金100万ドルとは別に100万ドルの報奨金を与えると発表しました。シャクールは1973年5月2日の銃撃戦でニュージャージー州警察官一人を殺害したとして有罪となりました。その銃撃戦で彼女の仲間の活動家も一人射殺され、彼女自身も2発の銃弾で負傷しました。1979年、シャクールは脱獄に成功してキューバに逃れ、政治亡命を認められました。シャクールはずっと無罪を訴え続け、連邦当局の行為は政治迫害だと非難しています。全米黒人地位向上協会(NAACP)会長のベンジャミン・ジェラスに、彼女の事件について話を聞きます。「シャクールの事件に関してはNAACPに特定の立場はありません。ただし米国が一つの国民としてまとまるには、双方の側の政治的な動機による暴力を直視して、双方の傷を同時に修復する方法を探し出さねばなりません」

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    2013/5/31(Fri)
    記事番号: 
    2

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