映画監督ティア・レッシンとカール・ディールによれば、共和党支持の億万長者デービッド・コークが、彼に批判的な映画をPBS放送が流したことに抗議したあと、予定されていた彼らの新作ドキュメンタリー映画の放映が中止になったといいます。その批判的な映画とは、高い評価を受けている映画監督、アレックス・ギブニーによるPark Avenue: Money, Power and the American Dream(『パーク・アベニュー:カネ、権力とアメリカン・ドリーム』)です。レッシンとディールはインディペンデント・テレビジョン・サービス(Independent Television Service) との合意が破綻するまでは、自作Citizen Koch(『市民コーク』)をPBS放送で放映する交渉を進めていました。ニューヨーカー誌の報道によれば、『市民コーク』が放送中止となったのは、2012年にニューヨークのWNET局を含むPBS系列局で放映されたギブニーの作品に対するコークの反応が影響している可能性があるといいます。『市民コーク』では、歴史の転換点となった最高裁によるシティズンズ・ユナイテッド判決で、企業が選挙戦に無制限寄付を行えるようになった過程が描かれています。