デイリーニュース

  • ロシアの反政府デモで約1400人逮捕 収監中の有力活動家に毒物投与の疑い

    モスクワ警察は7月27日、反対派の抗議を暴力的に阻止し、1400人近くを逮捕しました。ここ10年でロシア最大の大量逮捕と言われています。一方、ロシアで最も有力な反対派の人物であるアレクシイ・ナワリヌイが刑務所で急性アレルギー反応に襲われ、病院に搬送されました。担当医師は、「何かの有毒物質」にさらされた可能性があると述べています。27日の抗議は、反対派候補がモスクワ市議会選挙に出馬するのを禁じる最近の動きを非難するために組織されました。キングス・カレッジ・ロンドンのロシア研究所所長でロシア政治を教えるサミュエル・グリーンに話を聞きます。グリーンはモスクワで13年にわたって生活・勤務し、新著Putin v. the People: The Perilous Politics of a Divided Russia(『プーチン対大衆:分断されたロシアの危険な政治』)を共同執筆しました。グリーンはまた、Moscow in Movement: Power and Opposition in Putin’s Russia(『激動するモスクワ:「プーチンのロシア」の権力と反対派』)の著者でもあります。

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    2019/7/29(Mon)
    記事番号: 
    2
  • トランプがツィッターでボルティモアを攻撃 住人は「人種差別と白人至上主義」に根ざしていると批判

    トランプ大統領はツィッターでメリーランド州のボルティモアを「ネズミだらけのめちゃくちゃな場所」と表現し、多くの怒りを買っています。トランプのこのツィートは、ワシントンで最も有力なアフリカ系米国人議員イライジャ・カミングス下院議員への攻撃としておこなわれました。トランプはまた別のツィートで、カミングスの地元は「米国で最悪の場所」とし、「誰もあんなところに住みたいとは思わない」とも言いました。一連の発言は、カミングス議員がFOXニュースのボルティモア特集番組に出演し、メキシコ国境地帯の移民拘置所の状況を批判したことをうけたものでした。ボルティモアとメリーランド州の当局者は大統領の発言を非難し、ボルティモア・サン紙は、「ネズミが多少いても、ネズミになるよりマシだ」(“Better to have a few rats than to be one”)と題した社説で応戦しました。メリーランド州ロヨラ大学准教授(コミュニケーション、アフリカ人・アフリカ系米国人研究)でボルティモアのローカルラジオのホストを務めるケイ・ワイズ・ホワイトヘッドと、ボルティモアの黒人権利擁護団体Leaders of a Beautiful Struggle(美しき闘いの指導者たち)の広報を担当するデーボン・ラブに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2019/7/29(Mon)
    記事番号: 
    1
  • 子供の引き離しと強制収容所 中国当局のウイグル系ムスリム攻撃は「文化のジェノサイド」

    中国当局は、中国最西端の新疆ウイグル自治区でムスリムの子供たちを家族から引き離す行為を組織的に行っているとして糾弾されています。BBCの委託による最新の報告によると、中国政府は、主にウイグル系集団の子供たちを集めた寄宿学校の建設を急ピッチで進めています。子供たちを家族から引き離し、彼らの固有の言語や文化からも隔離するための施設です。すでに、ウイグル系の集団から推定100万人の成人が収容所に隔離されています。中国政府は、これを「職業訓練センター」と呼び、過激主義と戦うための施設だと主張しています。このBBCの報告のために調査をした独立調査員エイドリアン・ゼンと、ウイグル系アメリカ人で「ウイグル人のためのキャンペーン」(Campaign for Uyghurs)の創設者で代表のルシャン・アッバースに話を聞きます。

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    2019/7/26(Fri)
    記事番号: 
    3
  • トランプの移民申請原則拒否を最高裁が差し止め 「亡命の概念そのものへの執拗な攻撃」

    ほとんどの無資格入国者に米国への亡命申請をさせないようにするトランプ大統領の計画に、サンフランシスコの連邦裁判官が一時差し止める判決を下しました。判決では、サンフランシスコ連邦地裁のジョン・タイガー判事は、米国に到着する前に第三国を通過した者による亡命申請を拒否するという大統領令に対し仮差し止め命令を出し、亡命申請受理を継続するようトランプ政権に命じました。この大統領令は、ホンジュラス、エルサルバドル、グアテマラからの難民が米国に政治的保護を求めて逃れてくることを事実上阻止するものです。この仮差し止め命令が出た数時間前には、ワシントンD.C.の連邦裁判官が新難民申請法に対する別の異議申し立てを受理していました。憲法上の権利センター(Center for Constitutional Rights)の法務部長バハー・アズミーに話を聞きます。同センターは、米国自由人権協会(ACLU)と南部貧困法律センター(Southern Poverty Law Center)と共同でトランプ政権の政策に異議申し立てを行っています。

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    2019/7/26(Fri)
    記事番号: 
    2
  • トランプは死刑執行を再開 薬殺刑の欠陥や人種差別的な適用はお構いなし

    米国のウィリアム・バー司法長官は25日(木曜)、連邦政府は約20年ぶりに死刑を再開すると発表しました。5人の死刑囚の死刑執行が直ちに命じられ、12月から開始されます。連邦裁判所管轄の死刑囚は現在62人います。その中には2015年6月、歴史あるエマニュエル・アフリカン・メソジスト監督教会で9人の黒人礼拝者を殺害した白人至上主義者ディラン・ルーフや、ボストンマラソン爆弾テロ事件の実行犯ジョハル・ツァルナエフも含まれます。連邦検察は両事件ともに死刑執行を求めると予想されています。米国で死刑制度に反対する動きが強まっているにも関わらず、この件は上がっています。国連は死刑を世界的に禁止することを求めており、アムネスティ・インターナショナルは死刑を「究極的に残虐で非人道的かつ品位を傷つける刑罰」だとしています。連邦所轄の死刑囚が再審請求したときに適正な法的権利を行使できるように被告の弁護人を調整または直接提供し、全体状況を監視する連邦死刑囚プロジェクト(the Federal Capital Habeas Project)の代表ルース・フリードマンに話を聞きます。

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    2019/7/26(Fri)
    記事番号: 
    1
  • 英国の「ハード・ブレグジット」を約束するボリス・ジョンソンが新首相に就任 ロンドンでは抗議活動が始まる

    7月24日、ボリス・ジョンソンが英国の新しい首相に就任、速やかなEU離脱を約束すると共に、初日となる25日には筋金入りのEU離脱派で固めた内閣を組成しました。英国の保守党党員が直接、首相を選出したのはこれが初めてです。ジョンソンに票を投じた保守党員の数は、英国全体の人口の1パーセント以下でしかありません。これまでロンドン市長、外務大臣を歴任したジョンソンは、テリーザ・メイ前首相の後継者となりました。ボリス・ジョンソンは英国では非常に世間を騒がせた人物で、論議を引き起こすことでキャリアを築いてきました。ジョンソンは数々の無礼な政治的失言で知られており、ドナルド・トランプ大統領とは友好的な関係にあります。富裕層の減税を実施すると明言し、大手銀行の味方として自分を位置付けています。24日には数千人が新首相に抗議してセントラル・ロンドンでデモを行いました。英国を拠点とする独立メディア「ノバラ・メディア」(Novara Media)のアッシュ・サーカーに話を聞きます。ジョンソンは公には「ドジで役立たず、上流階級育ちだが無害」なイメージを作ってきましたが、これは「常に野心家だった」のを隠すための見せかけだとサーカーは言います。

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    2019/7/25(Thu)
    記事番号: 
    4
  • ライアン・グリム:トム・ペレスが2017年に民主党全国委員長に選出されたのは プエルトリコの「静かなクーデター」のおかげ

    プエルトリコは不祥事を起こしたリカルド・ロセジョ知事の辞任が決まり喜びに包まれていますが、今日は米民主党全国委員会(DNC)の委員長トム・ペレスが、プエルトリコの民主党内で「クーデター」呼ばれる動きから恩恵を受けたことについて話を聞きます。調査報道サイト「ジ・インターセプト」のライアン・グリム記者は新著の中で、2017年にプエルトリコが州となることを目指す共和党員がプエルトリコ民主党の実権を握り、民主党の党大会でプエルトリコが州となることへの支援と引き換えにプエルトリコの代議員票を全てペレスに投じると約束したと書いています。これでペレスは、対キース・エリソンとの委員長選を勝つのに充分な代議員数を確保できたのです。

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    2019/7/25(Thu)
    記事番号: 
    3
  • ロバート・モラーの証言 トランプ失墜の助けになることを望んでいた民主党は失望

    ロバート・モラー特別捜査官が、7月24日多くが待ち望んでいた証言を議会で行い、2016年の大統領選におけるロシアの関与に関する捜査について初めて証言しました。7時間以上に及んだこの公聴会でモラーは、下院司法委員会と諜報活動常任特別委員会に対しドナルド・トランプの主張とは裏腹に司法妨害で無罪を認めたわけではないと強調しました。モラーの報告書は124日前に提出されましたが、一般には一部黒塗りされた報告書だけが公開されています。証言を前に、司法省はモラーに書簡を送り、公開されている報告書の「境界線を越えないように」と警告し、トランプ大統領や家族、側近を含む「逮捕されていない第三者の行為について触れる」こともならないと指示しています。大統領弾劾を求める主張を裏付ける重要な証言がモラーからでなかったため、民主党議員は失望したかもしれません。調査報道サイト「ジ・インターセプト」のワシントン支局長ライアン・グリムに話を聞きます。

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    2019/7/25(Thu)
    記事番号: 
    2
  • 「プエルトリコの人々の勝利」:大規模な抗議デモでリカルド・ロセジョ知事が辞任

    12日間にわたる大規模な抗議デモを受けて、リカルド・ロセジョ知事が辞任を発表したプエルトリコでは、人々が夜通しで彼の辞任を喜び合いました。2日前のデモには50万人以上が参加、プエルトリコ史上最大規模の抗議活動となりました。抗議活動はプエルトリコの調査報道センター(Center for Investigative Journalism)が、ロセジョ知事とスタッフや顧問が交わしていた900ページにおよぶショッキングなグループ・チャットを漏洩したことで起こりました。このチャットの内容は女性軽視、同性愛嫌悪、そして下品で暴力的な言葉であふれていました。中にはハリケーン・マリアの被害者をあざ笑ったり、サンフアンのカルメン・ユリン・クルス市長を射撃するなどと冗談を言い合う箇所もありました。ロセジョの辞任とプエルトリコの将来について、新著Fantasy Island: Colonialism, Exploitation, and the Betrayal of Puerto Rico(『ファンタジー・アイランド――プエルトリコで行われた植民地支配、搾取と裏切り』)が近日出版予定のジャーナリスト、エド・モラレスに話を聞きます。

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    2019/7/25(Thu)
    記事番号: 
    1
  • ヤング・ローズ:プエルトリコ人の急進的活動家グループの50年後の遺産

    50年前の今週、若い急進派プエルトリコ人のグループが街頭に終結し、ヤング・ローズのニューヨーク支部の結成を発表しました。ブラックパンサー党の同様に急進的な伝統を組んで結成されたヤング・ローズの活動家たちは、まもなくコミュニティの勢力になり全米の人々に影響を与えました。ヤング・ローズは教会や病院を占拠して地域社会への奉仕活動を行い、プエルトリコの文化や歴史について人々を教化しました。彼らは、すべてのプエルトリコ人の民族自決、プエルトリコ島の独立、土地と各種機関のコミュニティによる共同管理、すべての政治囚の解放、そしてベトナムやプエルトリコおよび他の地域からの米軍の撤退を求めました。グループは1970年代半ばに解散しましたが、その影響は今日にも及んでいます。26日に行われるハーレムのショーンバーグ・センターでの記念イベントの前に、3人の元ヤング・ローズに話を聞きます:デニース・オリバー-ベレス(Denise Oliver-Velez)、カルリート・ロビラ(Carlito Rovira)そしてデモクラシーナウ!のフアン・ゴンザレスです。ゴンザレスは組織の設立を助け、最初の教育大臣を務めました。また、ニューヨーク市立大学バルーク校の歴史学科准教授ジョハンナ・フェルナンデスにも話を聞きます。

    dailynews date: 
    2019/7/24(Wed)
    記事番号: 
    3

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