デイリーニュース

  • コロナウイルスのパンデミックの最前線にいる看護師たち、保護の強化と「メディケア・フォー・オール」を要求

    米国でのコロナウイルスの症例数は、3月10日に1,000件を超え、感染率は増加の兆しを見せています。それにもかかわらず、米国は検査に遅れをとっており、医療従事者は、感染した患者を安全にケアできる適切な保護と対応手順が不足していると言います。また、医療従事者の話では、米国の病院は危機に対処するための準備が、嘆かわしいほど整っていないとも言われています。感染が広がるホットゾーンであるカリフォルニア州とワシントン州の看護師らは、フェイスマスクは要求しない限り支給されず、ウイルスへの対処方法に関するガイダンスも欠落していると報告しています。米国最大の登録看護師組織である「ナショナル・ナース・ユナイテッド」 (NNU)の代表であるジーン・ロスに聞きます。NNUによると、米疾病対策センター(CDC)は実質的に、パンデミックの対応に関するガイドラインを弱めていて、防護衣の必要度を引き下げ、患者に常に陰圧隔離室にいることを要求せず、医療従事者への保護が低下させています。これに対抗してNNUの看護師たちは11日、医療従事者と公衆への保護強化を要求する、全国一斉行動デーを開催します。

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    2020/3/11(Wed)
    記事番号: 
    2
  • バイデンが勝利し、サンダースは苦戦:ナオミ・クライン&アリシア・ガルザが 予備選と候補者討論会停止の提案について論評

    10日夜、ジョー・バイデン前副大統領は、予備選で激戦州ミシガンはじめ、ミズーリ、ミシシッピ、アイダホ各州で、決定的な勝利をおさめました。サンダースはノースダコタ州で勝利を確実とし、ワシントン州でリードしていますが、まだ集計が続いており、勝敗を決することができない接戦となっています。 バイデンが獲得した代議員数は、民主党の指名を確保するために必要な数に達していませんが、サンダースは、民主党の2020年大統領選指名に向け、今後ますます厳しくなる戦いを続けるかどうかの決断に直面しています。バイデンとサンダースは、感染が広がるコロナウイルスへの懸念のため、10日にクリーブランドで予定していたキャンペーン集会を中止しました。一方、トランプは新しい集会を発表しました。

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    2020/3/11(Wed)
    記事番号: 
    1
  • ワシントン州収容施設の移民 英語でのポスターではない新型コロナウイルスからの保護を要求

    世界中で新型コロナウイルス(COVID-19)による影響が見られますが、トランプ政権の移民政策がいかにすべての人々を危険にさらすかもしれないかについて検証します。米国の新型コロナウイルス流行の震源地だったカークランド郊外の「ライフケア・センター」(Life Care Center)からそう遠くないワシントン州シアトルから話を聞きます。当番組のゲストが、ワシントン州タコマの近くにある民間企業GEOグループが運営するノースウエスト収容センター(Northwest Detention Center)に拘束されている移民を訪ねた際、英語だけで書かれたポスターを目にしました。「抵抗」(La Resistencia)と「われらの民」(Mijente)という団体の活動家で、滞在資格のない移民のマル・モーラ・ビリャルパンドに話を聞きます。彼女は施設内での新型コロナウイルスの危険性を考慮してノースウエスト収容センターの衛生検査の要求をすると同時に、移民税関捜査局(ICE)がこの疫病にどう対応するべきかを求める他の要請も提出しました。

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    2020/3/10(Tue)
    記事番号: 
    4
  • 世界中の刑務所で新型コロナウイルス危機:過密と劣悪な衛生、奴隷並み賃金での労働

    イタリア全土が封鎖されるなか、流行対策として面会権が停止された事を受け、3月8日から9日にかけて国中の約30の刑務所で暴動が発生しました。南イタリアのある刑務所では、暴動で少なくとも6人の囚人が死亡し、50人が脱獄しました。囚人たちは複数の施設で、火を付け、守衛を襲撃し、脱獄までしたと報じられています。一方、国連は、感染数が引き続き増加する中、イランの刑務所での新型コロナウイルス感染を確認しました。イランは新型コロナウイルスへの対応で、約7万人の囚人を一時釈放しました。13の感染ケースが確認された新疆地区のある中国西部でも、収容キャンプに入れられている少なくとも100万人のウイグル人イスラム教徒の健康についての懸念が広がっています。米国では、ニューヨークのアンドリュー・クオモ知事が3月9日、ニューヨーク州では時給1ドル以下で囚人たちによって作られる独自の手指消毒剤を製造することで、拡大する新型コロナウイルスの流行に対処すると発表し、反発を受けています。囚人たちがアルコール75%の手指消毒剤を平均時給65セントで作ることだけでなく、感染から彼ら自身を守るために、彼らもそれを使うことを許可されるのかすらはっきりしていません。アルコールを含む商品は普通は囚人に使用が許されていません。ヒューストンから報道機関マーシャル・プロジェクトの記者ケリ・ブラッキンガーに話を聞きます。

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    2020/3/10(Tue)
    記事番号: 
    3
  • イタリアは現在危険区域:ボッコーニ大学の学生が描写するCOVID-19を封じ込めるための厳戒態勢

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のまん延を止めようとイタリア全土が封鎖され、6000万人が影響を受けています。危険区域となったイタリア全土の人々に対し、4月初めまで、仕事や健康上の理由、緊急事態の場合のみ移動が許可されます。すべての学校と大学は閉鎖、大規模なスポーツイベントは中止され、航空機の搭乗者は現在、旅行する理由を正当化しなければなりません。イタリアからミラノのボッコーニ大学の留学生ロミー・コールに話を聞きます。この大学では現在、新型コロナウイルスが流行する中、授業はオンラインで行われています。外交問題評議会のトーマス・ボリーキーと、ニューヨーク市立大学クイーンズ校の「バリー・コモナー健康と環境センター」の疫学の教授で、『アメリカン公衆衛生ジャーナル』(American Journal of Public Health)の編集長であるアルフレド・モラビアからも話を聞きます。

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    2020/3/10(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 疫病対策センターの予算抑制と医療と保険へのアクセスの乏しさで加速する米国のコロナウィルス蔓延

    新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で現在世界中で11万3000人以上が感染し、4000人以上が死亡しています。2人の疫学者と共に世界と米国のこれまでの対応を検証します。トーマス・ボリーキーは、外交問題評議会のグローバルヘルス・プログラムの代表兼上級研究員で、Plagues and the Paradox of Progress: Why the World Is Getting Healthier in Worrisome Ways(『疫病と進歩の矛盾:世世界が健康を増す過程の問題点』)の著者です。ニューヨーク市立大学クイーンズ校の「バリー・コモナー健康と環境センター」の疫学の教授で、『アメリカン公衆衛生ジャーナル』(American Journal of Public Health)の編集長であるアルフレド・モラビアからも話を聞きます。

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    2020/3/10(Tue)
    記事番号: 
    1
  • 「ブラック・ウォーター」創業者エリック・プリンスが「プロジェクト・ベリタス」と組んで進歩派団体に潜入させるスパイをリクルート

    ニューヨーク・タイムズ紙の衝撃報道によれば、傭兵企業ブラック・ウォーターの創業者でベツィー・ダボス教育長官の兄エリック・プリンスが、民主党の選挙戦や「アメリカ教師連盟」(AFT)など労働組合に入り込んで情報を収集するための要員として元職業スパイのリクルートを助けていました。この記事はこれまで報道されなかったプリンスと「プロジェクト・ベリタス」の繋がりを明らかにしたものです。「プロジェクト・ベリタス」(Project Veritas)とは、メディアやジャーナリストを標的にした隠し撮りによるおとり作戦をよくおこなう右翼組織です。記録やインタビューによれば、エリック・プリンスに勧誘された元スパイが2017年、AFTミシガン支部の幹部たちを隠し撮りする作戦の実行に手を貸していました。2018年には、AFTの情報収集をしていたこの秘密工作員が、民主党からバージニア州下院選挙に立候補した元CIA職員アビゲイル・スパンバーガーの選挙戦に潜入しています。昨年、エリック・プリンスとトランプ政権の関係を初めて暴露した「インターセプト」調査報道記者マシュー・コールから詳しく聞きます。

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    2020/3/9(Mon)
    記事番号: 
    3
  • 「アフガニスタン・ペーパーズ」 いかに大統領と将軍が戦争の進行について米国市民を欺いてきたかを暴露

    ワシントン・ポスト紙の記者クレイグ・ウィットロックは、詳細調査報道“The Afghanistan Papers: A Secret History of the War”(「アフガニスタン・ペーパーズ:戦争の秘密の歴史」)により、ジョージ・ポーク賞の軍事報道賞(George Polk Award for Military Reporting)を受賞したばかりです。米国政府が20年近くにわたるアフガニスタン戦争に直接関与した人々に秘密の聞き取り調査を行ったことにヒントを得たクレイグが、これらの機密文書を連邦政府に開示させるまでの3年にわたる闘いを語ります。クレイグは最終的に、3代にわたる米政権の大統領、将軍、外交官がいかに米国史上最長の戦争に関して米国市民を意図的に欺いてきたかを暴露する2000以上の文書を入手しました。

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    2020/3/9(Mon)
    記事番号: 
    2
  • 「大混乱」:アフガニスタン大統領選 二人が当選を主張 止まぬ攻撃で和平交渉が頓挫するおそれ

    アフガニスタンでは、先月おこなわれた米国とタリバンとの和平合意から現在まで80件の攻撃が起こっています。こうした暴力は、今後14カ月以内に米軍が撤退するとした合意内容を阻害する危険があります。こうした中、アシュラフ・ガ二大統領と対立候補のアブドラ・アブドラの双方が勝利宣言をし、カブールでは9日に二つの大統領就任式が行われる事態となっています。タリバンとアフガニスタン政府との直接交渉は10日に予定されています。ワシントン・ポスト紙のクレイグ・ウィットロック記者から詳しく聞きます。詳細調査報道“The Afghanistan Papers: A Secret History of the War”(「アフガニスタン・ペーパーズ:戦争の秘密の歴史」)により、ジョージ・ポーク賞の軍事報道賞(George Polk Award for Military Reporting)を最近受賞しました。

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    2020/3/9(Mon)
    記事番号: 
    1
  • アダム・コーエンの新著「最高の不平等」 正義を弱める最高裁判所の50年の闘い

    ここ数年、合衆国最高裁判所の構成(9人の判事で構成される)に厳しい批判が寄せられています。トランプ大統領が指名した2人の判事が就任してからのことです。上院の共和党は、バラク・オバマ大統領が任期最後の年に指名した判事の承認を審議することを拒否し続けたあげく、政権交代後の2017年にトランプ大統領が指名したニール・ゴーサッチ判事を承認しました。その1年後にはブレット・カバノー判事を、性的不正行為を糾弾する複数の被害者の申し立てがあったにもかかわらず、承認しました。2020年の大統領選に向けた民主党の候補者選びの過程で、数人の候補者が、最高裁の右傾化を押しとどめるために「最高裁に詰め込む」(packing the court)、すなわち9人以上の判事を任命するというアイデアを提唱しています。しかし、本日のゲストのアダム・コーエンによれば、現在の最高裁判所が革新派の議員や活動家の怒りを買っている一方で、実際のところ最高裁は、米国人が教わってきたような疎外された人々の権利を守る役割とは裏腹に、過去50年にわたって正義を妨げる勢力でした。「最高裁判所といえば、公正の砦であり、社会的な敗者の権利を擁護する機関だと私たちは考えがちですが、実際のところは不平等を作り出す大きな力なのです」と、コーエンは言います。

    dailynews date: 
    2020/3/6(Fri)
    記事番号: 
    2

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