◇学生字幕翻訳コンテスト2024 課題ラインアップ◇


2024年度(第10回)コンテストの課題動画です。複数の課題に挑戦することも可能ですが、申し込みは各動画ごとに別々に行ってください。
課題ごとの参考動画は、YouTubeチャンネルからも見られます。ここに掲載したもの以外にも関連する動画がありますので、ぜひ参考にしてみてください → YouTube「2024学生字幕翻訳コンテスト参考動画リスト」


課題1: 気候危機と若者

気候危機をめぐりモンタナ州を提訴した若者の声(7.5分)
http://democracynow.jp/dailynews/23/06/29/4

気候危機に対する恐怖と絶望は大人より子供のほうがずっと敏感なようです。年齢が下がるほど困難な未来に直面するのですから当然ですね。その原因をつくったのは、そうなると分かっていながら有効な対策を怠ってきた大人たちなのに、深刻な被害を被るのは子供たち。なんだかとってもアンフェアです。この責任はきちんと問わなければなりません。ということで米国のモンタナ州で若者を主役とした画期的な気候裁判が行われました。5歳から22歳までの16人の原告が訴えるのは、モンタナ州政府が化石燃料の使用を奨励し、環境を破壊し、住民の健康に深刻な影響を与える政策を推進したことが、自分たちの憲法上の権利を侵害しているということです。この番組が放送された後、原告の主張を認める判決が下されました。今後この種の裁判が各地に広がりそうです。

日本語字幕つき参考動画:酷暑の地球 今後50年の生活 マーク・ハーツガード ( YouTubeでも視聴可)


課題2:学生の反乱

コロンビア大学のガザ連帯キャンプ 逮捕や停学のリスクを冒して続行(6.5分)
http://democracynow.jp/dailynews/24/04/18/3

ガザで避難民虐殺が続く中、ニューヨーク市ではコロンビア大学のキャンパス内に「ガザ連帯キャンプ」が出現しました。さっそくデモクラシー・ナウのスタッフが現場取材にかけつけ、学生運動家にインタビュー。アラブ系、ユダヤ系の両方の学生たちがともに訴えるのは、大学当局に対しイスラエルの占領政策で利益を得ている企業や団体と手を切れということです。停学や懲戒処分の脅しに抗して行動に出た学生たちは「弾圧はひどくなる一方」と訴えています。この後、運動は拡大し、ハミルトンホールの占拠と警官隊の導入という事件を経て、全国的な学生の運動へと発展しました。

日本語字幕つき参考動画:「ゴリアテ」イスラエル社会でレイシズムが加速YouTubeでも視聴可)


課題3:TikTok禁止

反中感情に煽られたTikTok弾圧はビッグ・テックの真の脅威を見落としている(10分)
http://democracynow.jp/dailynews/24/03/14/3

米国ではショート動画投稿サービスのTikTokへの弾圧が強まっています。中国の親会社ByteDanceに対し、株式を売却しなければ米国全土で使用を禁止すると脅す法案が3月に可決され、4月には法律として成立してしまいました。この人気アプリを通じて中国政府が米国人の個人データを入手すれば、2024年の選挙に影響を及ぼしかねないという理由からですが、じつは若い人の間にパレスチナ人の権利を擁護したりイスラエルに批判的なコンテンツが広がるのを保守派が警戒しているからだともいわれています。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のラメシュ・スリニヴァサン教授は、この法律はTikTokと中国政府だけを取り上げて危険視しているが、個人データの流用と言論操作の危険はビッグ・テック全般に言えることだと指摘します。「必要なのは、すべてのSNS企業に適用される広範で包括的なデジタル著作権法をつくり、米国人が自分の個人データに対して権限を持てるようにすることです」

日本語字幕つき参考動画: 監視資本主義の時代「グーグルで検索のつもりが、グーグルに検索されていた」YouTubeでも視聴可)


課題4:中南米

ベネズエラ、キューバ、ニカラグアへの米国の「経済戦争」が移民危機に拍車をかけている(7.5分)
http://democracynow.jp/dailynews/23/10/25/4

中南米からの亡命申請数が激増する米国の移民危機の現状について、共同司会者フアン・ゴンサレスは、その原因は米国の政策にあると指摘します。キューバ、ニカラグア、ベネズエラに対し米国が「経済戦争」を仕掛けているため、困窮した人々は危険を冒しても北へ向かわざるを得ないのです。「制裁の結果、これらの地域で人々が生きていく余地が縮小しているというのに、私たちは彼らが国境を越えてやってくるのを見て驚いているのです」

日本語字幕つき参考動画:チョムスキー:キャラバンは米国がつくり出した悲惨と恐怖から逃れてくる人々YouTubeでも視聴可)


課題5:テクノ封建制とアサンジ

何が資本主義を崩壊させたのかー ヤニス・バルファキス、新著とアサンジを釈放すべき理由を語る(7分)
http://democracynow.jp/dailynews/4/04/16/2

ロンドンのベルマーシュ刑務所に収監中のウィキリークス創設者ジュリアン・アサンジを積極的に支援するヤニス・バルファキス元ギリシャ財務大臣は、米国がアサンジに対するスパイ容疑を取り下げるべきだと主張します。オーストラリア政府は最近ようやく自国民アサンジの釈放を求めて動き始めましたが、彼らが勧める司法取引は、釈放の代償にアサンジが有罪を認めるというものです。バルファキスは、「ジュリアンが有罪を認めることは決してないでしょう。それではまるでジャーナリズムが犯罪ということになってしまいますから」と言います。 バルファキスはまた、新著『テクノ封建主義』についても語ります。その中で彼は、買い手と売り手が開かれた市場で活動するという市場経済の原則を、アマゾンのような巨大プラットフォームが破壊したと主張し、「資本主義は資本に殺されたのだ」と主張しています。

日本語字幕つき参考動画:サイファーパンクス ジュリアン・アサンジが語るネットの自由と未来 (後半) (YouTubeでも視聴可)


課題6:アートと政治

映画「関心領域」プロデューサーが語るホロコースト、ガザ、私たちを隔てる壁 (10分)
http://democracynow.jp/dailynews/24/03/05/3

第96回アカデミー賞の国際長編映画賞を受賞した『関心領域』は、実在したナチスの収容所所長ルドルフ・ヘスの一家をフィクションで描いています。アウシュビッツの絶滅収容所に隣接した屋敷でのどかに暮らす典型的なドイツの中流家庭の生活が淡々と描写され、多くの問いを投げかけます。プロデューサーのジェイムズ・ウィルソンは、この映画は「システム化された暴力、不正、抑圧が、私たちの生活から遮断されている」ことのメタファーであり、ヘス夫妻への共感を通じて、観客は共犯性を自覚させられると言います。


日本語字幕つき参考動画:「ハンナ・アーレント」アイヒマン裁判を取材したドイツ系ユダヤ人思想家の映画YouTubeでも視聴可)


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