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最新刊 第133号 新疆のウイグル迫害(2018.12.6放送)
中国政府によるウイグル弾圧の実態を告発したルシャン・アッバースへの単独インタビューです。それによれば、中国西端の新疆ウイグル自治区では、住民の半分近くを占めるウイグル人や他のイスラム教徒への迫害が激化しており、失踪者が相次ぎ、推定200万人ともいわれる人々が強制収容されています。中国政府は2018年になって施設の存在を認めましたが、これは収容所ではなく「過激主義者」を再教育するための職業訓練センターだとしています。しかし、過密状態で劣悪な環境におかれ拷問も行われているという証言もあるようです。また、収容者の子供たちも強制的に孤児院に入れ、非ウイグル化教育を施しているとの報告もあります。
監視体制の強化と収容所への収監が加速したのは、2016年に陳全国が自治区の党委書記に着任してからです。陳全国は前任地のチベットで分離独立運動を鎮圧するために同様な体制を築いた人物です。でも新疆における分離独立運動の弾圧は、イスラムに対する攻撃でもあります。新疆は東トルキスタンを中国側が呼ぶ名前で、1949年に中国共産党が征服してから漢民族が大量に移住して先住民を圧迫しています。当初ウイグル人の抵抗は「反革命」的な「民族主義」の分離独立運動だとして弾圧されましたが、2001年に米国で911テロ攻撃が起きて欧米で反イスラム的な風潮が高まると、中国政府もこれに便乗してウイグル弾圧を「テロとの戦い」と位置づけるようになったとアッバースは指摘します。イスラムへの敵視は食習慣や礼拝の取り締まりに発展し、中国の官吏が「親戚」としてウイグル人の家庭に住み込んで監視する「第二の家族」政策も始まりました。
ルシアン・アッバースは米国政府と緊密に協力してきた人物で、グアンタナモ収容所に収監されていたウイグル人たちの通訳を務めました。彼らはアフガニスタンで米国のアルカイダ狩りにひっかかり、テロリストの容疑は晴れても中国には送還できず、長い人は11年もグアンタナモに勾留されていました。アッバースは通訳の仕事を辞して、バミューダで彼らの定住を助ける活動をしたと言っています。中国政府のウイグル迫害は確かにひどいものですが、イスラムをテロリズムと結び付けて彼らの人権を踏みにじってもよいとする政策は、つまるところ米国政府が先鞭をつけたものということになります。現在は中国との関係が険悪になり、米国のメディアは最近、ウイグル問題をさかんに取り上げて中国政府の非人道的な政策を批判していますが、他国の非道ぶりを非難するなら同時に自分たちがグアンタナモでやったことも少しは反省してほしいものです。
*ルシャン・アッバース(Rushan Abbas):新疆出身のウイグル系米国人で、ワシントンDCを拠点にウイグル米国協会(UAA)やラジオ・フリー・アジアなど、米国連邦議会から資金提供を受けている団体に深くかかわってきた。また、米国政府に雇用されてグアンタナモ収容所に長期勾留されていたウイグル人たちの通訳を務め、彼らの定住促進に尽力した。2018年に中国政府のウイグル弾圧について公開の場で話した直後に新疆にいる家族(おばと姉)が失踪した
字幕付き動画: http://democracynow.jp/video/20181206-1

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