オバマのブラックウォーター? 傭兵会社トリプル・キャノピー

2009/4/2(Thu)
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オバマ政権は、イラクに駐在する米国要人の護衛のために、従来のブラックウォーター社(社名はXeに改称)に代えて、民間軍事会社トリプル・キャノピー社と契約する方針を固めました。バグダッドにある巨大な軍事要塞のような米国大使館の警護も同社に委託されます。トリプル・キャノピー社は、イスラエルでも米国外交官の護衛を請け負うもようです。 ブラックウォーターを詳しく調査してきたジャーナリストのジェレミー・スケイヒルは、これを「オバマによる占領ブランドの一新」と評します。選挙中の公約とは裏腹に、ブッシュ政権のやり方をほとんどすべて受け継いで、看板を取り替えただけなのです。 米軍はイラクから暫時撤退しても、その代わりに民間軍事会社への委託が増えます。おまけにアフガニスタンの兵力も増加させるのですから、実際には2面戦争を拡大することになるとスケイヒルは指摘します。 (中野)

*ジェレミー・スケイヒル(Jeremy Scahill)調査報道ジャーナリスト。シェブロン社とナイジェリアの現地独裁政権のつながりを 報道してエイミー・グッドマンと共に1998年ジョージ・ポーク賞を受賞した。ネイション・インスティチュートのパフィン財団ライティング・フェロー。Blackwater: The Rise of the World's Most Powerful Mercenary Army(『ブラックウォーター 世界最強の傭兵軍団の 勃興』)はベストセラーになった。

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字幕翻訳:桜井まり子/校正・全体監修:中野真紀子