デイリーニュース

  • 米銃器取締当局の内部告発者:ATFの銃器追跡作戦が辿り着いたのは「犯罪現場と死体」だけ

    米国からメキシコに大量に流れる銃器を追跡しようという作戦は失敗し、米アルコール・タバコ・火器爆発物取締局(ATF)の局長代理の解任とアリゾナ地区連邦検事の辞任を招くに至りました。「ファスト&フュリアス(迅速かつ猛烈)作戦」と名付けられ、かつては秘密だったこの作戦では、ATFのエージェントたちが米国の銃器店に何千もの武器をメキシコの麻薬カルテルとの仲介者に売りつけるように奨励していました。そこからメキシコの犯罪組織の上層部の人間たちに辿り着けると考えていたのです。しかしATFは2500丁もの銃器の行方を見失っていました。先週、米司法省は議会の公聴会で証言し、問題となっているATFのおとり捜査と関係ある銃火器が、少なくとも米国内の11の暴力犯罪で使用されていたと認めました。米国の国境警備隊員が殺害された事件もその一つです。その一方で、この作戦が容疑者の逮捕に結びついたことは一度もありませんでした。それでも今年8月にはその作戦に直接に関与した3人の幹部が昇進しています。ATFの特別捜査官で今回のこの「ファスト&フュリアス作戦」に関する内部告発の一翼を担ったビンセント・セファルーに登場してもらいます。彼はこの内部告発により報復人事を受けてきました。「我々としてはそうした銃器を流通させるままにして、そこからなんらかの鎖といいますか、確固たる流通ルートを導きだしたいと思っていたわけです。

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    2011/8/31(Wed)
    記事番号: 
    1
  • 特殊部隊の未亡人:夫に入隊を確信させた嘘をめぐりラムズフェルドと対決

    8月27日、ドナルド・ラムズフェルド元国防長官に自分の夫の自殺について詰め寄った、米軍特殊部隊兵の未亡人から話を聞きます。アシュレイ・ジョッパ=ハーゲマンは、ラムズフェルドの本のサイン会で、ワシントン州のタコマ南部にある基地での夫の葬儀案内のコピーをラムズフェルドに渡すことで、自分ことを彼に知らしめました。彼女は、9/11の後にラムズフェルドによって入隊を触発された彼女の夫は、後に戦争の理由に幻滅していたと言います。彼女の夫、25歳の二等軍曹ジャレッド・ハーゲマンは、彼女によると8回目のイラクとアフガニスタンへの派遣を前に自殺しました。彼の遺体は2011年6月28日に、ワシントン州のルイス・マコード統合基地で発見されました。2010年には1万8000人以上の兵士が国外での戦闘からルイス・マコード統合基地に戻ってきました。米軍は同基地での精神衛生サービスを強化するよう努めていると言いますが、ジョッパ=ハーゲマンはその成果を疑っています。「私は、夫をはじめ多くの他の兵士たちを入隊に導いた嘘を言った男と対決したい」とジョッパ=ハーゲマンは言います。「それが私がしたかったこと、そして実際に私がしたことです」。

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    2011/8/30(Tue)
    記事番号: 
    3
  • 元ブッシュ政権高官 ウィルカーソン大佐 「チェイニーが裁判にかけられるなら喜んで証言する」

    ディック・チェイニー前米副大統領が待望の回顧録を出版する中、コリン・パエウル元国務長官の首席補佐官だったローレンス・ウィルカーソン大佐に話を聞きます。ウィルカーソンは、チリの独裁者で戦争犯罪で逮捕されたアウグスト・ピノチェト元チリ大統領を引き合いに出し、「この本は、誰かがいずれディック・チェイニーをピノチェトと同じように訴追するかもしれないという恐怖から書かれたものです」と言います。ウィルカーソンはさらに、ジョージ・W・ブッシュ元大統領とチェイニーの在職中の犯罪への責任を求めています。「喜んで証言するし、自分が負うべき罪はどんな罪でも受け入れる覚悟だ」とウィルカーソンは述べました。サロン・ドットコム(Salon.com)の政治・法律問題のブロガー、グレン・グリーンウォルドからも彼のチェイニーに関する最新記事"The Fruits of Elite Immunity"(『エリートの免責の結果』)について話を聞きます。「ディック・チェイニーは国中を回って、こんな薄汚れた扇情的で利己的な本から利益を上げようとしています。要するに自分の犯した犯罪から利益を得、それと同時に、こうした種類の政策は完全に正当な選択だったのだという考えを正常化しようとしているのです。それは、この騒ぎが遺すとても有害な結果といえるでしょう」とグリーンウォルドは言います。

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    2011/8/30(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 歴史的大災害の中 バーモント州のラジオ局、水害に被害の住人に重要情報を提供

    8月28日にバーモント州に上陸したハリーケーン アイリーンについて、全国メディアが見過ごした物語があります。バーモント州では、至る所で川の水位が記録的に上昇し、築200年の屋根付き橋や通信施設、道路を洗い流しました。州全域でインターネットが不通になりました。そんな中、ラジオ・バーモントWDEVのアナウンサー、ケン・スクワイア・エリック・マイケルズ、リー・キッテル、トム・ビアズリーと同局の気象予報士ロジャー・ヒルは24時間休みなしで放送をおこない、孤立した市民やコミュニティを結びつける役割を果たしました。WDEVはインターネットなしで発電機を使って放送し続け、、市民らがお互いにニュースや情報、励ましを提供することで、完全に孤立したいくつものコミュニティ間のライフラインとなりました。バーモント州とニューヨーク州北部が浸水に見舞われた中、全国メディアは、嵐は終わり不発に終わったと伝えました。WDEVのオーナー、ケン・スクワイアから話を聞きます。WDEVは、バーモント州北部全体に、音楽、ニュース、スポーツを放送する80年続く家族経営の独立ラジオ局です。スクワイアはメディアの合併を強く批判し、たとえ商業メディアでも独立系メディアを支持してきました。

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    2011/8/30(Tue)
    記事番号: 
    1
  • 温暖化と戦争:気候変動と紛争に関連性示す研究

    戦争と地球の気候変動に関連性があるという新たな研究が発表されました。論文によると、熱帯性の国に暑く乾燥した天候をもたらすエルニーニョ現象と、スーダン南部からインドネシア、ペルーまでの国内の暴力の発生には関連性があるとのことです。研究者らは、エルニーニョ現象が最大90か国で国内紛争のリスクを2倍に高め、過去50年の全世界の紛争の5分の1に影響を及ぼしていた可能性があることを突き止めました。同論文の主執筆者で、プリンストン大学ウッドローウィルソンスクール、公共・国際学部のポストドクトラルリサーチャーであるソロモン・ショーンに話を聞きました。

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    2011/8/29(Mon)
    記事番号: 
    5
  • ハリケーン直撃のNY市、ライカーズ島刑務所の受刑者を避難させず

    ニューヨーク市は、ハリケーン「アイリーン」で公共交通機関の完全閉鎖や異例の大規模避難など、臨時対策を多数行ったものの、ライカーズ島の刑務所に服役中の1万2000人の受刑者については一切の避難措置をとっていませんでした。ニューヨーク市刑務所当局のウェブサイトによると、ライカーズ島400エーカーのうち、4分の3の地域は自然災害によりぜい弱であるとされる埋め立て地です。NY市のマイケル・ブルームバーグ市長は同刑務所の受刑者らは危険な状況になかったと語っていますが、人権団体は、ニューヨーク市のこの決定を非難しています。また本日は、別の大きなハリケーン被害から6年目ですが、その際も受刑者は避難させないという決定がなされました。2005年8月29日、ハリケーン・カトリーナによりニューオリンズに洪水が発生し、市と郡の刑務所にいた受刑者たちは置き去りにされました。マザー・ジョーンズ誌の記者で、米国の刑務所内の独房監禁と拷問の実態を追跡するウェブサイト「ソリタリーウォッチ」の創設者で共同編集者のジェームズ・リッジウェーに話を聞きました。

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    2011/8/29(Mon)
    記事番号: 
    4
  • ショアードアップ:防波島の開発、ハリケーン直撃で議論活発に

    ノースカロライナ州の200マイル連なる防波島アウターバンクスに上陸したハリケーン「アイリーン」は、大規模な海岸浸食を起こしました。また、ジャージーショアやロングアイランド、その他の東海岸の人気のあるビーチも、今週末、ハリケーンの直撃を受けました。これらの地域の多くには海沿いに高級住宅が立ち並び、ビーチと地域を守るための費用は毎年何十億ドルもかかっています。ニュージャージー州のロングビーチアイランドでハリケーン・アイリーンによる被害を取材していたベン・カリーナに話を聞きました。カリーナは、ドキュメンタリー「A Sea Change (海の変化)」の協力プロデューサーで、現在は防波島の開発についてのドキュメンタリー「Shored Up(ショアードアップ)」を製作中です。「おそらくビーチの補充は問題の解決にはなりません」とカリーナは述べます。「将来の犠牲者の大量発生を避けて命や財産を守るため、私たちはこれらの島の開発方法について少し別の見方をとり始める必要があります」

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    2011/8/29(Mon)
    記事番号: 
    3
  • ビル・マッキベン:ハリケーン「アイリーン」は気候変動に警鐘鳴らすか

    ハリケーン・アイリーンの報道は数多くありますが、テレビでは今回の嵐を起こした要因である気候変動についてほとんど、あるいは全く取り上げていません。気候変動とその影響に注目している方に話を聞きました。「今回、この異例の洪水があっただけでなく、ハリケーンが上陸する同じ日に、ヒューストンでは同市の史上最高気温、42.8度を記録しました」と気候変動問題の市民団体350.orgの共同設立者でディレクターのビル・マッキベンは述べます。「これは今までにない傾向です」。マッキベンは前週、カナダのアルバータ州からメキシコ湾にタールサンド原油を運ぶキーストーンXLパイプライン計画に抗議するホワイトハウス外でいまも続く座り込みに参加し、ほかの多くの人々とともに拘束されました。米国務省は26日、同プロジェクトの「環境への悪影響は限定的」とするパイプライン計画の最終環境調査を発表しました。座り込みによる抗議はきょう2週目に入ります。彼らは今後も、オバマ大統領に、パイプライン計画承認への拒否権を執行することを要求していきます。「気候変動に対してわれわれが準備できているかどうか、今回ほどそれが純粋に問われたテストはなかったのです」とマッキベンは語りました。

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    2011/8/29(Mon)
    記事番号: 
    2
  • 「今も水の包囲続く」バーモント州知事が洪水被害と気候変動を語る

    緊急当局者によると、一部地域では500マイルの範囲に広がったハリケーン・アイリーンの影響で、少なくとも全米8州で22人が死亡したとみられます。ハリケーンは27日にノースカロライナ州に上陸後、沿岸部や低地で洪水を起こしながら熱帯性低気圧に変わり、その後ニューヨーク市を直撃するころに温帯性低気圧になりました。ノースカロライナ州からメイン州にかけて最大400万人が依然として停電に見舞われています。当局は電力の完全復旧には1週間以上かかる可能性があると述べています。一方、ベルモント州では28日夜、熱帯性低気圧・アイリーンによる豪雨で鉄砲水が発生し、住民多数が避難、4万〜5万人が停電に見舞われています。今回のハリケーンは、1927年の大洪水以来で米国最悪の自然災害となりつつあります。バーモント州のピーター・シュムリン知事に番組に参加してもらいました。同州はほぼ全ての市町村が丘と谷に囲まれており、また川へ流れこむ小川が多数存在します。シュムリンは、「今回のハリケーンは(7か月前の知事就任以降で)2度目の大規模な災害だ。今年の春に中心街に洪水を発生させた台風がありました。現在経験していることは、その際にわれわれが経験したのと同じことがらが多い。バーモント州では、このような気候パターンは以前まではありませんでした。

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    2011/8/29(Mon)
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    1
  • 「貧困こそが問題」:教育財源の削減と統一テストの拡大に批判集まる

    数百万人の若者たちが新学期に備える季節になりました。一方で教育予算の削減が全米で教師たちのレイオフや大型学級化を招いています。これはニューヨークやアトランタ、ワシントンDCその他の都市でカンニングが横行している事実があるのに統一テストの導入がさらに進んでいる事態とも重なっています。アーン・ダンカン米教育長官は最近また議論の分かれる計画を明らかにしました。連邦教育法の目玉であるいわゆる「落ちこぼれ防止法」(No Child Left Behind)の一部を、ウェイバー(権利放棄)制度を利用して書き換えてしまうというものです。ニューヨーク市の公立学校教諭ブライアン・ジョーンズと、ジョージ・H・W・ブッシュ政権時代の教育長官ラマー・アレグザンダーの顧問で教育次官補だったダイアン・ラビッチに話を聞きます。ラビッチはこのポストに就いて以来、教育政策に関する自身の立ち位置を劇的に変えています。彼女は The Death and Life of the Great American School System: How Testing and Choice Are Undermining Education (『偉大な米国学校制度の死と生:試験と選択導入がいかに教育をだめにしているか』)の著者です。

    dailynews date: 
    2011/8/26(Fri)
    記事番号: 
    2

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