デイリーニュース

  • 戦争の代償:9.11テロ攻撃の後 米国の戦争は世界中で3700万人以上の避難民を生み出した

    米国で3,000人近い死者を出した9/11同時多発テロ事件から今日で19年がたちます。2001年にいわゆる世界的な対テロ戦争が始まって以来、8カ国で少なくとも3,700万人が避難生活を送っていることが、新しい調査報告で明らかになりました。このブラウン大学の「戦争の代償プロジェクト」による報告書はまた、アフガニスタン、イラク、シリア、パキスタン、イエメンで米軍が戦闘を開始して以来80万人以上が死亡し、米国の納税者には6.4兆ドルの負担がかかっていることを明らかにしました。報告書の共著者でアメリカン大学の人類学教授デビッド・バイン氏は、「米国は過去19年間、戦争の遂行と、戦争の開始、戦争の永続化に関して不釣り合いに大きな役割を果たしてきた」と述べています。

    dailynews date: 
    2020/9/11(Fri)
    記事番号: 
    1
  • 「民主的公衆衛生が問われている」:大手製薬会社は発展途上国での治験に頼るが 治療へのアクセスを制限

    米国とインドにおけるワクチンの臨床試験と弱者を搾取する歴史について見ていきます。インドは最近、コロナウイルス感染者数がブラジルを抜いて世界第二位になりました。シカゴ大学人類学者カウシック・サンダー・ラジャンは、インドにおけるワクチンの臨床試験は、倫理に欠け」責任が欠如していたことが記録として残っていると言います。「重要な問題は、ワクチンが効くか効かないかということではなく、…、民主的公衆衛生が危機に瀕していることだと私は思うのです」

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    2020/9/10(Thu)
    記事番号: 
    3
  • COVID-19ワクチンの臨床試験で黒人とラテン系市民の参加者を募るも 医療アパルトヘイトの歴史から不信感が根付いている

    トランプ大統領は11月の大統領選挙前にコロナウイルス・ワクチンの使用開始を目指していますが、米国立衛生研究所の報告書によれば、ワクチンの臨床試験へのアフリカ系とラテンアメリカ系市民の参加者が少ないためテストが遅れる可能性があります。これは米国でアフリカ系とラテンアメリカ系の市民が過去の治験で搾取された事実があるため、不信感を抱く人が多いからです。「公文書として残された医療史は、アフリカ系米国人の経験を無視するよう入念に編集されています」と、医療倫理学者でMedical Apartheid: The Dark History of Medical Experimentation on Black Americans from Colonial Times to the Present(『医療のアパルトヘイト――植民地支配時代から現代までの米国の黒人に対する医療実験の暗い歴史』)の著者ハリエット・ワシントンは言います。

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    2020/9/10(Thu)
    記事番号: 
    2
  • 「これこそ気候変動の結果」:米国西海岸で数百万エーカーが焼け 煙が太陽を覆い隠す

    米国西海岸ではサンディエゴからカナダとの国境までの地域の90か所で大型の山火事が発生しており、ベイエリアと北カリフォルニアの空は暗いオレンジ色に染まっています。この火事で少なくとも7人が死亡、カリフォルニア州だけでもすでに250万エーカーが焼けました。山火事については、大手メディアも大々的に報道しているものの、この山火事と加速する気候変動との関連性を強調するところはほとんどありません。「テレビ局のニュースは、西海岸が直面している事態についての真実を報じる責任を完全に放棄しています」と、カリフォルニア大学サンタバーバラ校政治学准教授で、気候変動およびエネルギー政策を研究するリア・ストークスは言います。「これこそ気候変動の結果なのです。難解なことではありません。メディアはいつになったら、そのことを明言するのでしょう?」

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    2020/9/10(Thu)
    記事番号: 
    1
  • 『忘れない』:ロベルト・ロバートの回顧録、中米での米軍の干渉が今日の移民危機につながっている

    数十年にわたって、米国が中米で軍事介入を行ったことが、現在起きている移民危機につながっていると語る、エルサルバドル系米国人ジャーナリストのロベルト・ロバートに話を聞きます。ロベルトの新著は、Unforgetting: A Memoir of Family, Migration, Gangs, and Revolution in the Americas(『忘れない:ある回想-家族、移民、ギャング、アメリカ大陸の革命』)です。著書のなかで、自身の家族がエルサルバドルから米国へ移住したこと、青年期に帰国して、米国の支援を受け、容赦のない人権侵害をおこなう右派政権と戦ったこと、その後、ジャーナリズムの世界に身を投じ、生存の極限におかれている人々のことを記事にして伝えたことなどが、語られています。「エルサルバドルでの出来事を忘れないのはもちろんのこと、米国が経験してきたこと、そして自分自身が体験したことの記憶を残しているのです」。

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    2020/9/9(Wed)
    記事番号: 
    2
  • 米国で175年の禁固刑? ウィキリークス創設者ジュリアン・アサンジの身柄引き渡し裁判が再開

    ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジの身柄を、米国へ引き渡すかどうかをめぐる、長く延期されていた審理が、ロンドンで始まりました。アサンジの法律顧問ジェニファー・ロビンソンは、この事件が、世界にとって、報道の自由に対する、身の凍るような判例となる可能性があるとして、こう指摘しています。「アサンジは、ジャーナリストとして、出版人としての自らの仕事をしたことで、175年の禁固刑を迫られるのです。この裁判がとても危険なものであるというのは、そういうことなのです」。アサンジにはいくつもの容疑がかけられていますが、その一つは、自身が関わってウィキリークスのサイトで外交電報を公開し、これがスパイ活動取締法に違反するというものです。しかし、この外交電報により、イラクとアフガニスタンで行われた米軍の戦争犯罪が明るみに出されたのです。米国に身柄を引き渡された場合、アサンジは終身刑を受ける可能性があります。

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    2020/9/9(Wed)
    記事番号: 
    1
  • 見返り:再選を有利に運ぶためトランプはグアテマラの反汚職捜査中止を助けたのか?

    イバン・ベラスケスは、2013年から2019年まで「グアテマラ無処罰問題対策国際委員会」(International Commission Against Impunity in Guatemala)の委員長だったコロンビア人の検察官です。グアテマラの汚職を調査するために作られた、国連が後ろ盾となる有力な委員会で、オバマ政権の支持を受けていました。しかしトランプ政権が、トランプの移民政策と中東政策へのグアテマラ政府の支援との明らかな引き換えとして同委員会への支持を撤回することに合意した後、ベラスケスをはじめとする調査員たちはグアテマラから追放されました。トランプ大統領とグアテマラのジミー・モラレス大統領との間の交換条件の詳細は、「調査報道センター」(The Center for Investigative Reporting)が発行する「リビール」(Reveal)誌による新たな調査の中で詳述されています。記者のアーロン・グランツとアナヤンシ・ディアス=コルテスに話を聞きます。

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    2020/9/8(Tue)
    記事番号: 
    3
  • 「コミュニティ全体にとっての損失」 ブリオナ・テイラーの殺害から6カ月後も残るトラウマ

    ニューヨークタイムズ紙のドキュメンタリーThe Killing of Breonna Taylor(『ブリオナ・テイラーの殺害』)の監督で映画製作者のヨルバ・リチェンは、26歳の救命士テイラーの殺害は彼女の友人と家族にとっての壊滅的な打撃であっただけでなく、「コミュニティ全体にとっての損失」だったと言います。ケンタッキー州ルイビルの警察官たちは3月、不手際な麻薬捜査の一部として行われたテイラーの家の強制捜索の最中に彼女を射殺しました。リチェンはルイビルを訪れ、テイラーが愛した人々と話をし、警察による殺害の結果として「私たちアフリカ系米国人が耐え忍んでいるトラウマを個人的に感じた」と言います。

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    2020/9/8(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 「警察は判事、陪審、死刑執行人にはなれない」映画製作者ヨルバ・リチェンが語るブリオナ・テイラーの殺害

    ケンタッキー州ルイビルで警察がブリオナ・テイラーを殺害してから数ヶ月が経ちますが、ニューヨーク・タイムズ紙のドキュメンタリーによって、この26歳の救命士の最後の瞬間と彼女の人生を暴力的に終わらせた警察の強制捜査の新たな詳細が明らかになりました。このドキュメンタリーには、数十件のインタビューと事件現場の1200以上の新たな写真の検証が含まれています。3月13日に自宅で警察に5回撃たれたテイラーは、それ以来、全米の人種正義運動の中で誰もがよく知る名前となり、団結の象徴となっています。彼女の死に責任がある警察官たちは起訴されていません。The Killing of Breonna Taylor(『ブリオナ・テイラーの殺害』)の監督でプロデューサーのヨルバ・リチェンに話を聞きます。彼女は、この事件は米国の警察活動の中核にある組織的な暴力を明らかにしていると言います。

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    2020/9/8(Tue)
    記事番号: 
    1
  • 自由のための闘い:アンジェラ・デイビスが語る 警察予算縮小 人種差別主義と資本主義 2020年大統領選挙

    特別番組として2020年6月のインタビューを再放送します。今年5月、ミネアポリス警察によるジョージ・フロイド殺害後に開始された警察暴力や人種差別への抗議運動について、伝説的な活動家で学者であるアンジェラ・デイビスに聞きました。「警察予算を縮小せよ」を合言葉にした抗議運動は、警察の取り締まりや構造的な人種差別について世論を大きく変化させることに寄与しました。デービスはカルフォルニア大学サンタクルーズ校の名誉教授です。半世紀にわたって米国で最も影響力のある活動家・知識人の1人であり、黒人解放運動の象徴です。

    dailynews date: 
    2020/9/7(Mon)
    記事番号: 
    1

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