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2020年6月1日(月)

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  • 米国では週末にかけて、1960年代以来の規模となる蜂起が全米で起こり、デモ隊が都市部をシャットダウンしました。ミネアポリスに住むアフリカ系米国人のジョージ・フロイドが警察官によって殺害されたことへの抗議です。大学で教鞭を取るキーアンガ・ヤマッタ・テイラーは、「いま起きている一連の出来事は、単なる過去の繰り返しではありません。トランプ政権と政治的支配階級が度重なる危機の解決に失敗した結果です」と言います。

  • 米国では、国家公認の黒人の殺害に抗議する数千人が週末にかけて街頭に繰り出し、全米規模で抗議をおこないました。米国は一方で、近年最大とも言える公衆衛生危機に見舞われており、失業率は大恐慌以来最高水準に達しています。コーネル・ウエスト教授は、米国を「マネー、マネー、マネーにとりつかれた掠奪的資本主義文明」と呼びました。また「米国が外と内で蒔いている暴力の種には関連がある」とし、米国が外国および国内でおこなっている暴力を関連付けました。

  • 大規模な混乱が全米を飲み込んでいます。新著My Vanishing Country(『私の国が消えてゆく』)を出版したばかりの弁護士、政治コメンテーターのバカリ・セラーズと話します。新著の中心テーマの一つは、1968年に起きた「オレンジバーグの虐殺」です。サウスカロライナ州のオレンジバーグ市で、市に一軒しかないボーリング場で人種隔離が行われていることに抗議する多くの学生たちが、サウスカロライナ州立大学のキャンパスに集まり抗議していたところ、警察が学生たちに発砲した事件です。3人の黒人学生が死亡、28人の学生が負傷しました。発砲した9人の警察官は全員無罪とされました。犯罪行為で有罪とされた唯一の人物は、「学生非暴力調整委員会」(SNCC, Student Nonviolent Coordinating Committee)のメンバーであるバカリの父、クリーブランド・セラーズでした。彼は暴動の罪で有罪とされ7カ月を刑務所で過ごしました。1993年に恩赦が与えられました。バカリ・セラーズと、オレンジバーグ事件、2020年まで続く米国の400年に及ぶ人種差別体制について話します。

  • 女性マーチの元共同代表で活動家タミカ・マロリーが、ミネアポリスのデモで力強いスピーチを行ないました。警察官によるジョージ・フロイドの殺害に抗議する人々に向かい、「警官を訴追せよ。私たちが殺された全米の全ての都市で警官を訴追せよ」と呼びかけました。

  • 全米に広がった抗議活動に警察が武力介入し、4000人以上を逮捕、催涙ガス弾やゴム弾でデモ隊を攻撃したことをうけ、警察への財政支出を減らせという声が高まっています。警察のデモ隊への過剰な武力使用が批判を集めていることについて、キーアンガ・ヤマッタ・テイラー教授、著名な学者コーネル・ウエスト教授、弁護士バカリ・セラーズから話を聞きます。

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