英国保守党は12日(木)の総選挙で過半数を大きく上回る議席を獲得、労働党の牙城で議席を獲得し、1月31日までに英国が欧州連合を離脱する道筋をつけました。ボリス・ジョンソン首相は下院で364議席を獲得すると予想され[確定は365議席]、これに対し労働党は203議席にとどまる見通しです。そうすれば保守党は現有議席から75議席を上積みすることになり、1987年の選挙でマーガレット・サッチャー首相が地滑り的な勝利を収めて以来の最大の躍進になります。選挙キャンペーンでのジョンソンのメッセージは「ブレグジット(EU離脱)を達成する」ことに焦点が当てられており、2016年の国民投票以来、英国の政治を麻痺させてきた問題に対する国民の疲弊が反映されています。人種差別主義や反イスラム教徒声明の長期記録、セクシャルハラスメントの告発があるにも関わらず、彼は勝利したのです。選挙後、労働党ジェレミー・コービン党首は党首辞任の意向を表明しましたが、国会議員としては引き続き活動すると述べました。労働党はコービン党首の下で党員数を劇的に増やしました。緊縮財政政策に終止符を打ち、国民保健サービス(NHS:国営公共保健医療制度)への再投資と社会正義の促進に焦点を当てた急進的な政策を掲げたおかげです。