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2017年8月31日(木)

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  • 上陸から6日を経たハリケーン・ハービーが、テキサス州とルイジアナ州の一部で引き起こした空前の大惨事はいまも続いています。死者は少なくとも38人に達しましたが、歴史的な洪水が引くとともにその数は更に増加すると当局は見ています。8月31日早朝には、ヒューストン北東30マイルに位置する化学プラントで2度爆発が起り、濃い黒煙がのぼりました。ハリス郡警察当局は、煙を吸った警察官一人が病院に運ばれた他、9人が自主的に病院に向かったと発表しています。現在、ハービーは熱帯低気圧に変わり内陸部に移動しましたが、テキサスの多くの地域はいまも冠水したままか、洪水警戒状態にあります。31日、ヒューストン東100マイルに位置するポートアーサーは完全に水没しました。世界の天気予報を提供する「アキュウエザー(AccuWeather)」は、ハービーの経済的被害総額は、ハリケーン・カトリーナとサンディの被害合計を上回る、1900億ドルを越える可能性があるとしています。4万件の家屋および、車50万台が破壊された可能性があります。赤十字によれば、テキサスでは3万2000人以上が避難所に避難しています。ポートアーサーの環境正義団体「CIDA(Community In-Power and Development Association)」創設者のヒルトン・ケリーに話しを聞きます。ハリウッドのスタントマンから環境保護活動家に転じたケリーは、2011年、ポートアーサーおよびテキサス湾岸の汚染産業周辺で暮らす地域住民のために戦う活動を認められ、世界で最も権威のある環境保護賞ゴールドマン賞を受賞しました。ポートアーサーには、全米最大の石油精製所である、サウジアラビア所有のモーティバ精製所がありますが、同精製所は洪水により現在、閉鎖されています。

  • ヒューストンがハリケーン・ハービーの災害処理に追われる中、メディアは今回の記録破りの嵐に人災の要素があることを語ろうとしません。メディアの沈黙を検証します。イギリス人ジャーナリストで作家のジョージ・モンビオは、2016年が観測史上最も暑い年だったにも関わらず、大手テレビネットワークの夜のニュースおよび日曜日のニュース番組での報道は、年間を通して合計僅か50分にとどまったと記しています。「われわれにとって最大の危機であり、我々の生存を左右する問題が人々の頭から消し去られています」とモンビオは書いています。沈黙が最も徹底しているのは、世界の中でも住民が気候変動関連災害の被害を一番うけやすい地域に関する出来事で、最近でいえばニジェールから南アジアまで、世界各地で壊滅的な洪水が起きました。7月にはバングラデシュ、ネパール、インドで1200人以上が洪水により命を落としました。今年のモンスーン・シーズンには、南アジアの広範囲な地域が集中豪雨により浸水し、家屋や学校、病院数万軒が破壊されました。また、西アフリカのニジェールの首都ニアメーでは、数日間、豪雨が続き、数千人に避難命令が出されています。ガーディアン紙のコラムニスト、モンビオに話を聞きます。新著Out of the Wreckage: A New Politics for an Age of Crisis(『残骸から:危機の時代の新たな政治』)は今週発売です。

  • バージニア州シャーロッツビルでの白人至上主義者による集会で、若いアフリカ系米国人男性が激しい暴行を受けた事件で、新たな容疑者がジョージア州で逮捕されました。アレックス・マイケル・ラモス(33)は、「右派団結(Unite the Right)」集会中に人種差別反対運動家ディアンドレ・ハリスを襲撃した傷害の容疑をかけられています。今週はじめ、オハイオ警察は18歳の白人至上主義者ダニエル・ボールデンも同暴行事件で訴追しています。警察はハリスに暴行を加えた容疑者の捜査開始と逮捕に手間取ったとして批判されました。写真や動画には、少なくとも6人の白人至上主義者がハリスを殴打し、蹴り、太いメタル製の棒で殴っている様子が映されています。ヒップホップ・アーティストで地元高校の特別支援教育補助教師を務めるハリスは後に、フォトジャーナリストのザック・ロバーツが撮影したビデオの中でこの暴行事件について語りました。また、ロバーツが撮影した写真は犯人の特定にも使用されました。ロバーツと、ハリスの弁護を務める公民権弁護士リー・メリットに話を聞きます。

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