反体制派の民衆がリビアの主要都市で主導権を握る中、独裁者ムアンマル・カダフィ大佐は自分は国外へは逃亡しないと断言しています。デモ開始から1週間、カダフィ派の警察や傭兵部隊によって抗議参加者の数千人が殺傷され、さらに千人以上が行方不明です。リビア情勢の詳細についてロンドン在住の著名なリビア人小説家ヒシャム・マタルから話を聞きます。マタルの両親もまたリビアの著名な反体制活動家でした。彼は現在、リビア情勢を西側メディアに伝える暫定的なニュース配信サービスの運営を手伝っています。「世界がいま目にしているのは大虐殺だ。歴史はやがて国際社会の責任を問うことになろう」と彼は言います。「なぜなら、これは単に選挙を経ていない独裁者が自国民たちを虐殺している現場だというだけではなく、それを行っているのが、国際社会がその体制と緊密な関係を持つことで利益を得てきた独裁体制そのものだからだ」