ジンバブエでは、長年政権の座にあるロバート・ムガベが大統領職の辞任を拒否したことで政治的危機が深まっています。先週、議会と裁判所、政府機関、首都ハラレの主要空港が軍によって制圧され、ムガベは自宅軟禁下に置かれました。クーデターともいえるこの動きは、ムガベ大統領が副大統領のエマーソン・ムナンガグワを解任した1週間後に起きました。軍は解任されたムナンガグワを暫定大統領に指名しました。ムガベが辞任を受け入れる期限であった20日正午(現地時間)が過ぎたことをうけて、ジンバブエ与党は会合を開いてムガベの弾劾手続きを進めるとしています。ムガベは19日のテレビ演説で同国が抱える問題を認めましたが、辞任については言及しませんでした。その後ジンバブエ与党のジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)はムガベと夫人のグレース・ムガベを党から除名しました。ムガベに対する弾劾手続は早くて21日にも始まる見通しです。ハーバード大学ケネディスクールのメーソン・フェローであるグレン・ムパニに詳しく聞きます。ムパニは、民主主義とガバナンスの実践者として過去15年にわたってアフリカで活動して来ました。ムパニは最近、ニューヨーク・タイムズ紙に“For Zimbabwe, a Coup Isn't the Answer”(「ジンバブエにとってクーデターは答えではない」)と題した論説記事を寄せています。