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2015年7月20日(月)

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  • 20日、米国の首都ワシントンでは、キューバが54年ぶりに、自国の国旗を掲揚し、アメリカ大使館を公式に再開し、歴史の新しいページが刻まれようとしています。この歴史的瞬間を迎え、米国とキューバ双方の国会議員、外交官、活動家、芸術家、学者、歴史家など、何百人もの人々が集まっています。キューバ外務大臣ブルーノ・ロドリゲスを団長とするハバナからの30名近い政府代表団の中には、キューバの交渉責任者ホセフィーナ・ビダールも含まれています。また本日の式典にはシンガーソングライターのシルビオ・ロドリゲスや元国会議長のリカルド・アラルコンも出席します。20日午後ブルーノ・ロドリゲスは米国務省でジョン・ケリー米国務長官と共同記者会見を開く予定ですが、国務省では20日早朝、米国が外交関係を持つ他の150カ国以上の旗に加えてキューバの国旗も掲揚されました。ハバナでも米国大使館が20日、再開されます。ケリーはこの夏、キューバを訪問し、当地で公式開業式を行い星条旗を掲揚する予定です。キューバの人々は国交回復を歓迎し歓喜で沸き立っています。キュバー系米国人弁護士ホ ゼ・パーティエラとジョージ・ワシントン大学、アメリカ国家安全保障アーカイブ(National Security Archive)のキューバ・ドキュメンテーション・プロジェクト(Cuba Documentation Project)責任者ピーター・コーンブルーに話を聞きます。

  • 米国・キューバ間の外交関係の半世紀ぶりの回復を受け、何十年にもわたり米国の対キューバ政策に反対し続けてきた二人の活動家、俳優のダニー・グローバーとコードピンクの共同創立者メディア・ベンジャミンに話を聞きます。二人は過去数十年間、米国による封鎖にも関わらず、キューバ訪問を重ねました。ベンジャミンはキューバで4年間暮らし、キューバに関する3冊の本を執筆しました。20日には、54年ぶりのキューバ大使館再開を期して、二人ともワシントンにいます。再開されたキューバ大使館は1917年にこの界隈で初の外交的建築物として建造され、この地域が外交の中心地として確立するのに貢献しました。フィデル・カストロは1959年にキューバの独裁者フルヘンシオ・バティスタを打倒した後、同大使館を訪れました。2年後の1961年、米国は一方的にキューバとの国交を断絶しました。米国とキューバが外交関係で結ばれていたのはドワイト・アイゼンハワー大統領の在任期間中が最後でした。20日の大使館再開は両国間の国交正常化の第一歩にすぎません。キューバ共和国国家評議会議長ラウル・カストロは15日、外交回復を称賛しましたが、オバマ大統領にもてる行政権を行使して、現在も進行中の米国の通商・金融制裁を解除するよう求めました。米議会のオバマ反対派はキューバ大使の任命を阻止すると公言し、米国のテロ支援国リストからキューバを公式に削除した決定を廃棄するよう主張しています。

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