国連気候変動枠組条約の草案には、今のところジェンダー平等について言及されていません。またCOP21では指導層に女性がいないことも非難されています。元アイルランド大統領のメアリー・ロビンソンは、気候変動が各ジェンダーに与える影響についても取り上げるべきだと主張します。「貧困層の暮らしが損なわれた時、その尻拭いは誰がすると思いますか? 家族のための食べ物を手に入れるのは誰でしょう? 干ばつで薪が調達できないため、より遠方まで探しに行くのは誰だと思いますか?」とロビンソンは問います。「発展途上国で農業に従事する人々の大半は女性なのです」。 ロビンソンは現在「メアリー・ロビンソン気候正義基金」(Mary Robinson Foundation–Climate Justice)の理事長ですが、1990年から97年までアイルランド大統領を、そして97年から2002年まで国連人権高等弁務官を歴任しました。