24日に行われた米上下両院合同議会でのイスラエル首相ベンジャミン・ネタニヤフの演説をみると、イスラエル・パレスチナ間の交渉の今後の成り行きは不確かなままです。ネタニヤフはエルサレムの分割は認めないとし、国際的に認知された1967年時点のイスラエル・パレスチナ境界線では「国家防衛が不可能(indefensible)」だと主張しました。彼はまた、イスラエルは「ヨルダン川沿岸地帯に長期の軍事駐留を維持」しなくてはならないと述べ、ファタハとハマスの最近の和解を非難しました。ネタニヤフのこの演説は、オバマ大統領が1967年境界線に基づくパレスチナ国家の設立と、イスラエルとの相互の合意に基づく領土交換を支持すると呼びかけてから5日後のことです。パレスチナ・ナショナル・イニシアティブ(Palestinian National Initiative)の事務局長ムスタファ・バルグーティに話を聞きます。「ネタニヤフは昨日、二国家共存の解決策に向けての交渉のすべての可能性を閉ざしてしまった」とバルグーティは言います。「事実上、平和的解決のすべての可能性を奪ったと言ってもよい。なぜなら彼はすべての問題で一方的に現状を押し付け、我々にアパルトヘイトのような人種隔離システムの中で奴隷として生きることを求めているからだ」