デイリーニュース

  • 歴史学者:大統領弾劾裁判の無罪評決で 共和党はトランプのやりたい放題を容認したも同然

    米上院は米史上3番目となる大統領弾劾裁判で、トランプ大統領への2件の訴追について無罪評決を下しました。トランプは自身の再選を助けるために、政治的ライバルであるジョー・バイデンを捜査するようウクライナに圧力をかけた「権力乱用」と議会による捜査を妨害した「議会妨害」で、米下院で訴追されていました。上院の民主党議員は全員がトランプ大統領の罷免に賛成票を投じましたが、共和党で唯一賛成したのはユタ州選出のミット・ロムニー議員だけでした。彼は「権力乱用」でトランプの弾劾にも賛成しました。ロムニーは、大統領弾劾裁判で所属政党の大統領に不利な票を投じた初の上院議員となりました。トランプ大統領はこの評決を「米国の勝利」とし、今回の弾劾裁判はでっち上げだとTwitterに投稿しています。トランプはまた、ロムニーを秘密の民主党工作員だとする動画も投稿しています。息子のドナルド・トランプ・ジュニアは、ロムニーを共和党から除名するよう求めています。弾劾裁判は終わりましたが、トランプ大統領の行動に対する捜査は継続する可能性があります。2月5日、下院司法委員会の委員長ジェリー・ナドラーは、下院はジョン・ボルトン元国家安全保障問題担当補佐官を召喚する可能性が高いと述べました。コネチカット大学米国史教授でハーバード大学ラドクリフ・インスティテュートのフェローであるマニーシャ・シンハに話を聞きます。

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    2020/2/6(Thu)
    記事番号: 
    1
  • 白人作家がメキシコ人を描いた小説『アメリカの汚れ』への反発 を受け、出版社が ラ テ ィ ー ネ ク ス 作 家 作 品 の 出 版 強 化 に 同 意

    出版業界で自分のたちの作品がより多くとりあげられるよう求めるラティーネクス[中南米にルーツをもち、北米で暮らしている人]の作家が率いる運動が勝利宣言をするなか、小説American Dirt(『アメリカの汚れ』)への大きな反発と批判を見ていきます。「ハッシュタグ・ディグニダード・リテラリア」(#DignidadLiteraria)または、「文学の尊厳」は、論争の的となった移民小説American Dirt(『アメリカの汚れ』)に対抗して結成されました。小説の著者ジャニーヌ・カミンズ はメキシコ人ではなく、この本の前金として数百万ドルを受け取り、本はオプラのブッククラブにも選出されました。しかし、American Dirt(『アメリカの汚れ』)は、メキシコとメキシコ移民の経験をくいものにし、ゆがめて表現しているという批判を受けています。また、この小説が中米の人々の声を完全に無視しているという批判もあります。3日、文学の尊厳運動の指導者たちは、ニューヨーク市で、この本の出版社フラッティロン・ブックスの所有者であるマクミラン出版との交渉の成功を祝いました。出版社側は、スタッフと出版物の双方でラティーネクスを増やすすることに同意しました。この運動はまた、出版業界全体の差別的な慣行の調査も求めています。

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    2020/2/5(Wed)
    記事番号: 
    4
  • ロベルト・ロバット:民主党と共和党は、移民・外交政策・企業支配に関して同じシナリオ

    4日、トランプ大統領は2020年の施政方針を示す一般教書演説を上下院合同議会で行いました。演説は、移民を極悪非道の悪者として描くなど、トランプの2016年選挙キャンペーンのテーマの多くを再現したものでした。引き続き『インターセプト』の調査報道ジャーナリストであるリー・ファンと、近日刊行のUnforgetting:A Memoir of Revolution and Redemption(『忘れない:革命と救済の回想録』)の著者であるロベルト・ロバットの二人に話を聞きます。10人近くの民主党議員がスピーチをボイコットし、加えて数人の民主党員が演説の最中に退出しました。しかしロバットは、民主党の体制派は、多くの重要な問題でトランプと変わらない、と述べます。「ナンシー・ペロシは演説原稿を破ったかもしれませんが、両党とも移民、外交政策、企業支配のような問題について、同じシナリオを使って活動しています。トランプにはそれが分かっています」とロバットは言います。

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    2020/2/5(Wed)
    記事番号: 
    3
  • 一般教書演説で、トランプは「偉大なアメリカの復活」を叫び、ヘイトと外国人嫌いを祝福

    4日夜トランプ大統領は、3回目の一般教書演説を行いました。翌5日には、共和党が多数を占める上院が米国史上3回目の大統領弾劾裁判で彼を無罪にする投票をすることが見込まれるタイミングでした。経済と移民に著しく重点を置いたトランプのスピーチは、共和党議員が「もう4年!」と掛け声をあげ、まるで選挙キャンペーン集会さながらの場面が多々ありました。トランプは、自身の弾劾裁判にはまったく触れませんでした。演説に先立ち、トランプはナンシー・ペロシ下院議長との握手を拒否しました。一方、スピーチが終わるとすぐペロシが、トランプの演説原稿のコピーを破るのを、テレビカメラがとらえました。ペロシは後にこの演説を「虚偽のマニフェスト」と呼びました。ラシダ・トレイブ、ティム・ライアン、セス・モールトン、ビル・パスクレルなど民主党議員数人がトランプの演説中に議場から退出しました。ニューヨーク州選出のアレクサンドリア・オカシオ=コルテス、マサチューセッツ州のアヤナ・プレスリー、カリフォルニア州のマキシーン・ウォータース、テキサス州のアル・グリーン、ジョージア州のハンク・ジョンソン、テネシー州のスティーブ・コーエン、オレゴン州のアール・ブルーメナウアー、フロリダ州のフレデリカ・ウィルソンなどの民主党議員は初めから出席をボイコットしました。

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    2020/2/5(Wed)
    記事番号: 
    2
  • アイオワ州党員集会集計作業の初期段階でサンダースとブティジェッジがリード 集計アプリの欠陥で大失態

    3日のアイオワ州民主党員集会で、投票区の71%が、2020年最初の大統領候補指名選の最終集計を報告しましたが、最終結果は不明のままです。バーニー・サンダース上院議員が一般投票では首位ですが、伝統的に大統領候補選の勝者を決する州代議員獲得数では、前サウスベンド市長のピート・ブティジェッジが26.8%で、サンダースの25.2%を僅差でリードし、首位となっています。サンダースは第1回と第2回[訳注:1回目の投票で下位の候補を外し、2回目の投票を決戦とする]の両方で一般投票数で勝利し、ブティジェッジが次点、ついでエリザベス・ウォーレン上院議員の順でした。ジョー・バイデン前副大統領は4位で、エイミー・クロブシャー上院議員がそれに続きました。完全な結果がいつ発表されるか、そして結果報道の問題が民主党の選挙戦にどのように影響するかは不明です。民主党の役員らは、Shadowという会社が作成した新しいアプリのトラブルを問題にしています。このアプリは投票区が結果を報告するのに役立つよう考案され、ネバダ州の民主党党員集会でも使用が計画されていましたが、4日にその計画をとりやめました。ニュースサイト『インターセプト』のレポーターであるリー・ファンに話を聞きます。

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    2020/2/5(Wed)
    記事番号: 
    1
  • バーニー・サンダースはトランプを倒せるか? ジャコビン誌のバスカー・サンカラとアトランティック誌のデビッド・フラムが討論

    アイオワ州の混乱から一夜明け、民主党の選挙戦の焦点は現在ニューハンプシャー州に移っています。ニューハンプシャー州の予備選まで1週間を前にして、同州のほとんどの世論調査ではバーニー・サンダース上院議員が首位に立っています。全米の各所でサンダースの人気が急上昇している一方で、民主党の主流派は、民主社会主義を自称する彼が党の代表候補になる可能性に公然と懸念を示しています。バーニー・サンダースは民主党の企業寄りの派閥からの攻撃に直面していますが、彼の支持者の多くは彼こそが11月にトランプを倒すのに最適な候補者だと言います。サンダースの大統領選での勝算について違う見解を持つ2人のゲストによる討論を放送します。デビッド・フラムはアトランティック誌の常勤ライターで、Trumpocracy: The Corruption of the American Republic(『トランポクラシー:アメリカ共和国の腐敗』)の著者です。フラムは2001年と2002年、ジョージ・W・ブッシュ大統領のスピーチライターを務め、ブッシュの有名な「悪の枢軸」という表現を書くのに一役買ったことで評価を得ました。フラムの最新記事のタイトルは"Bernie Can’t Win"(「バーニーは勝てない」)です。

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    2020/2/4(Tue)
    記事番号: 
    2
  • アイオワ州の大混乱:党員集会の結果発表遅れるもバーニー・サンダースの内部データは彼が勝利した可能性を示唆

    アイオワ州の民主党は、集計データ報告に矛盾が見つかったことを受け、2月3日の党員集会の結果発表を遅らせました。党員集会は2月3日、アイオワ州全域の1600の投票区で行われましたが、多くの投票区で代議員数の総計をアイオワ州民主党に報告するときに問題が生じました。投票区の議長が投票を集計し報告することを補助する目的で開発された新しいスマートフォンアプリが問題の一つとされています。バーニー・サンダースの選挙陣営は2月4日早朝、アイオワ州投票区の40%の党員集会投票の内部情報が、バーモント州選出上院議員のサンダースが最終投票集計で約30%を獲得し首位だったことを示していると発表しました。サンダースの選挙陣営によって発表されたデータによると、前インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブーテジェッジが得票率24.5%を獲得し2位につけ、得票率21%のエリザベス・ウォーレン上院議員がそれに続きました。ジョー・バイデン前副大統領は、エイミー・クロブシャーを僅差で破りましたが、得票率12%で大きく離された4位でした。アイオワ州でのこの大混乱について、ネイション誌の国内政治担当記者で、ポッドキャスト、ネクスト・レフト(Next Left)の司会を務めるジョン・ニコラスに話を聞きます。

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    2020/2/4(Tue)
    記事番号: 
    1
  • ローリー・ギャレット研究員 「トランプがいかにコロナウイルス拡大防止対策を怠ったか」

    新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、米国は公衆衛生に関する緊急事態を宣言し、最近になって中国に渡航した外国人の米国入国を禁止しました。現在までの米国内での感染確認は11人です。このウイルスにより中国で少なくとも361人が死亡しました。2月1日には44歳のフィリピン人が死亡し中国外での最初の死亡例となったほか、今週末には十数カ国で17,205人の感染が確認されましたが大半が中国内の感染でした。感染の中心地である中国湖北省を訪れた米国市民は、帰国の時点で検疫のため隔離されます。この病気に対する中国政府の対応について、専門家は対応の遅れや問題の過小評価への疑いを指摘しています。湖北省の赤十字も、基本的医薬品を最も必要とする病院に供給しなかったとして厳しく批判されています。その一方で、フランスやカナダなどにある中国人地区アジア人地区では、今回の感染流行を原因とする人種差別が増大しているという声が上がっています。「外交問題評議会」の元グローバルヘルス上級研究員でピュリッツァー賞受賞歴のあるサイエンスライター、ローリー・ギャレットから詳しく聞きます。

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    2020/2/3(Mon)
    記事番号: 
    4
  • アメリカ自由人権協会 「トランプは人種差別的な入国禁止令をアフリカ諸国に拡大している」

    トランプ政権は入国禁止の対象に新たに6カ国を加えました。ほとんどはアフリカ諸国です。ナイジェリア、エリトリア、ビルマ(ミャンマー)、キルギスタンの国民は米国で居住し労働するビザの取得が不可能となり、スーダンとタンザニアは、移民多様化プログラムの抽選制度に参加不能となります。この措置は「ムスリム入国禁止」と呼ばれていますが、影響を受ける国はイラン、シリア、イエメン、ソマリア、ベネズエラ、北朝鮮に広がっています。今回の拡大で新たに影響を受けるのは3億5千万人を超すとみられます。民主党はこの禁止措置を阻止するとしており、反・禁止措置法案の迅速な提出が期待されます。入国禁止最新版は2月22日から実施されます。アメリカ自由人権協会(ACLU)の「移民の権利プロジェクト」責任者オマール・ジャドワットに聞きます。

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    2020/2/3(Mon)
    記事番号: 
    3
  • 「大いなる悲劇」と米・民主党幹部 共和党による上院弾劾裁判の妨害を非難

    共和党が多数を占める上院は、2月5日におこなう弾劾条項2件に関する最終投票でトランプ大統領を無罪放免するとみられ、そうなった場合は米国史上わずか3回の裁判で決着がつくことになります。上院は1月31日、裁判の証人喚問を賛成49、反対51で否決しました。証人喚問を支持した共和党上院議員はスーザン・コリンズ議員(メイン州)とミット・ロムニー議員(ユタ州)の2人のみでした。新たな証人喚問が無くなったことで、共和党は弾劾裁判の最大の難関を越えました。弾劾条項のひとつは、トランプ大統領がウクライナに対し、停止している軍事援助の解除と引き換えに自身の政敵の捜査を求めたことです。上院の最終投票は、2月4日のトランプ大統領の一般教書演説の翌日5日午後4時(米国時間)に実施される予定です。ネイション誌のジョン・ニコルズに詳しく聞きます。ニコルズは著書多数で、その1つがThe Genius of Impeachment: The Founders’ Cure for Royalism(『弾劾の天才 建国者たちの王制主義への薬』)です。ニコルズはアイオワ州デモイン市で党員集会の現地取材をしています。

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    2020/2/3(Mon)
    記事番号: 
    2

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