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2013年3月19日(火)

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  • 米国のイラク侵攻から10年となりますが、経済学者、人類学者、政治学者、法律専門家、医師ら30人のチームによるイラク戦争の影響に関する大規模な新報告書について検証します。このThe Costs of War(『戦争のコスト』)報告書によると、兵士、軍人、警察、請負業者、ジャーナリスト、人道活動家、イラク人民間人を含むイラク戦争での死亡者総数は少なくとも18万9000人に達しています。そのうちの少なくとも12万3000人が民間人です。経済面では、同報告書によれば、2.2兆ドルが米国の納税者によって賄われていると見積もっています。この額は戦争のための借入金から生じる利子とあわせると、将来4兆ドルに達する可能性があります。同報告書の共同執筆者でボストン大学の政治学教授のネタ・クロフォードから話を聞きます。

  • イラク系米国人ブロガーで政治評論家のラーイド・ジャラールと共に、イラク戦争の10周年について見ていきます。ジャラールは、「シビック・ワールドワイド」(Civic Worldwide)のイラク責任者としてイラクで初めて民間人死傷者の調査を主導し、民間人が受ける被害の問題と、過去10年間の米国侵攻が与えた、直接間接の広範囲の影響について注意深く監視してきました。彼は現在、「アラブ系アメリカ人差別撤廃委員会」(American-Arab Anti-Discrimination Committee)の渉外責任者です。イラクの現在のシーア派とスンニ派の宗派間対立についてジャラールは、米国の侵攻が「イラク国民のアイデンティティの完全な崩壊をもたらし、イラクにはもう市民的なアイデンティティがありません。それで人々は、市民以前の段階に戻ってしまったのです。残念ながら、人々は宗派への所属意識という、別の次元の同一性を求めるようになってしまいました。」と言います。

  • 米国のイラク侵攻から10周年を世界中が伝える中、オバマ大統領は3月19日、大統領就任後初めてイスラエルに向かっています。オバマは3日間の旅程の中で、21日には占領下の西岸地区、22日にはヨルダンを訪問します。米政府はオバマの訪問への期待を抑えることに苦心し、“傾聴ツアー”であるとふれこみました。オバマの支持者らは、今回の任務は中東紛争における現実を反映している、歩み寄りの見られない争いを米国が無理やり変化させるのは不可能だと言います。しかし、パレスチナ系米国人の学者ラシード・ハーリーディは新著の中で、米国はイスラエルによる占領を支援するという数十年来の政策を反転させるだけで、中東平和の達成に決定的な役割を果たすことが実はできるのだと主張します。Brokers of Deceit: How the U.S. Has Undermined Peace in the Middle East(『虚偽のブローカー:中東和平を妨げる米国』)の中で、ハーリーディは歴史家としての彼の研究と、パレスチナの和平交渉代表顧問としての彼自身の経験を引き合いに出し、米国は公平な仲介者どころか、イスラエルの弁護士としての役目を効果的に果たしてきたと主張しています。

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