デイリーニュース

  • ブラッドリー・マニングの予備審問終わる 軍検察はウィキリークスの公開がアルカイダを助けたと主張

    米軍内部告発者として訴追されているブラッドリー・マニングの軍事予備審問で22日、弁護人・軍検察双方の最終陳述が行われました。この予審はマニングが米軍の機密ビデオ及び外交公電記録をウィキリークスに漏洩したとされる件で軍法会議にかけられるべきかどうかを決めるものです。「(弁護側は)ブラドリー・マニングが漏洩したと疑われている機密情報を機密扱いに分類した当局者が実際に……次に証人台に立つことになると示唆しています。彼らは繰り返しこれは国家安全保障を脅かすと言っているので、宣誓の下で証言させてみるのです。もし同じことを言ったなら、それはきっと偽証罪になるでしょう」と話すのはニュースブログサイト「ファイアドッグレイク」(firedoglake.com)のブロガー、ケビン・ゴツトーラです。彼はマニングの予審を傍聴していました。彼が指摘するには、検察側は「マニングをアルカイダ幇助に結びつけました。それは突き詰めれば国家安全保障に関するジャーナリズムを犯罪だとすることです……彼らの言っていることは、国家安全保障関連の情報をインターネットに載せた者は誰でも、敵に協力したとして訴追される可能性があるということです。たとえば無人機攻撃に関して報じたりとか、どんなことでも、軍の作戦に関することを報道すれば、それはアルカイダも読むわけですから、敵を助けたことになってしまいます」

    dailynews date: 
    2011/12/23(Fri)
    記事番号: 
    2
  • アフガニスタンで死亡した米兵の同僚 いじめの容疑で起訴

    19歳の米陸軍上等兵ダニー・チェンがアフガニスタンで遺体で見つかった件で遺族が調査を求めています。軍当局は、チェンが自ら頭部を銃で撃ったことが死因だとしています。遺族によれば、彼は亡くなる前に人種差別に基づくいじめに遭っていて、兵士たちに石を投げられたり人種的侮蔑語を浴びせられたそうです。陸軍は彼の死に関与した兵士8人を職務怠慢から故殺まで数件の罪状で起訴しました。ダニーのいとこであるバニー・チェンに話を聞きます。「(彼の死が)自殺だったのかそれとも誰かが引き金を引いたのか、それもまだわかっていません」と彼は言います。また、ニューヨーク市議会議員のマーガレット・チンにも話を聞きます。彼女の助力でチェン【訳注:原文のChinはChenの誤記です】の遺族は国防総省当局者と会談できました。彼女はまた新兵募集に当たって人種的偏見の有無も採用基準にするよう求めています。

    dailynews date: 
    2011/12/23(Fri)
    記事番号: 
    1
  • アリゾナ州保安官・ジョー・アルパイオ:反ラティーノ偏見、囚人虐待と未解決性犯罪の激しい増大

    アリゾナ州の保安官・ジョー・アルパイオをめぐる議論が日ましに大きくなっています。彼を酷評している報告書の中で、米司法省はアルパイオを「ラティーノ系住民にたいして広範囲にわたる差別をした」として非難し、その結果、連邦当局は、ビザ無し移民を刑務所から国外退去手続きへと引き渡すプログラムへの、アルパイオノのアクセスを一時停止としています。 「連邦政府は、地元警察が連邦移民法を執行できるとした移民国籍法(Immigration and National Act)セクション287(g)プログラムの見本としてアルパイオを使おうとしましたが、それは惨めな失敗に終わりました」とフェニックス・ニュー・タイムズ紙の記者・ステファン・レモンズは言います。彼の指揮する警察署が400件以上の性犯罪や殺人事件をきちんと捜査していないという証拠が次から次へと出てきて、アルパイオの辞任を要求する声が高まっています。19日には移民の女性が残虐で異常な体罰を与えられたとして、アルパイオを訴えました。彼女は警察に拘束されている最中、帝王切開で子供を出産ましたが、その出産の前後はベッドに鎖でつながれていたといいます。さらに20日には、囚人房で電気銃の使用痕が体に残った状態で、反応がないところを発見されたラティーノ系住民の退役軍人が、そのまま死亡しました。

    dailynews date: 
    2011/12/22(Thu)
    記事番号: 
    4
  • 米議会 無期限勾留法案により米国市民の海外への身柄引き渡しを拡大?

    オバマ政権は、議論を呼んでいる軍事支出法案に署名すると言っており、いくつかの人権擁護団体から激しい批判を受けています。この法案により軍は、テロリズムの容疑者と考えられるならば世界中どこの誰でも罪状も裁判も無しで勾留することを認められることになるという法律の専門家がいます。ほとんどの報道が当法案の無期限勾留の規定に目を向けているなか、マザー・ジョーンズ誌は、この法案には、米政府が米国市民を外国の政府や治安部隊に引き渡す、いわゆる身柄引き渡し、を容易にする一文が含まれていることを明らかにしました。マザー・ジョーンズ誌の国家安全対策記者のニック・バウマンに話を聞きます。バウマンはまた、外国の治安部隊によってすでに外国で拘留され、尋問され、時には虐待され、米国の法執行機関しかいないと思われるような質問を受けた何人もの米国市民についても詳しく書いています。

    dailynews date: 
    2011/12/22(Thu)
    記事番号: 
    3
  • パキスタン兵士24人を殺害した爆撃での過ちを米国が認める

    24人のパキスタン兵士を死亡させた11月のパキスタンとアフガニスタンの国境での攻撃に重大な責任があったことを米国防省が認めました。空爆の前に、米本国とアフガニスタンの米軍司令部が、国境にパキスタン軍がいないとの誤った見極めをしていたことが、軍の調査で明らかになりました。さらにその後、米国の担当官がパキスタン軍の代表者に不正確な情報を渡し、今回の戦闘を止めることができませんでした。攻撃を受けた後パキスタンは国境を閉鎖し、アフガニスタン駐留米軍への供給が止められています。パキスタンから帰国したばかりのニューヨーク・タイムズの記者、エリック・シュミットは、記事で詳しく述べられているのは、パキスタンと米国の関係を傷つけかねない一連の出来事の一番最近のものに過ぎなく、「反テロリズムという優先事項だけでなく、パキスタンは核保有国であり、核兵器や核物質が武装勢力の手に渡る心配があることを考えると、米国とパキスタン関係は重要なものなのですが、今回のことで両国がどのように危機を抜け出すかを予測するのはとても難しい」と言います。

    dailynews date: 
    2011/12/22(Thu)
    記事番号: 
    2
  • NATO 当初の否定と矛盾 外圧により、空爆のリビア民間人被害者数十人を認める

    リビアの首長カダフィ大佐の追放と死につながった、7か月の空爆作戦で、リビアの民間人を殺害し負傷させたことをNATO軍が初めて認めました。この発表は、ニューヨーク・タイムズ紙が、少なくとも29人の女性と子供を含む、最低でも40人、多分実際には70人以上の民間人がNATO軍の空爆により死亡したことを明らかにした後に行われました。ほかにも、先の空爆の負傷者を助けようとしていた救急車をNATO軍機が攻撃した際に死亡した人たちもいます。C.J.シバースと共同で調査記事を書いたニューヨーク・タイムズの上級記者エリック・シュミットに話を聞きます。「私たちは、空爆によって被害の出たであろう場所のほんの少しの例しか見ていません。だから死亡者数はおそらくもっと多いと思います」とシバースは言います。

    dailynews date: 
    2011/12/22(Thu)
    記事番号: 
    1
  • 米アイオワ州での大統領候補指名争い共和党党員大会を前に 占拠運動は実際行動に踏み込む

    2012年の米大統領選で、全米で最初に指名候補投票が行われる共和党のアイオワ党員大会を前に、「占拠運動」が同州に現れました。デモ参加者たちはこのところ防衛予算や石油パイプライン計画、失業手当に関してワシントンで検討されている法案に抗議し、アイオワの民主党州本部と「オバマ・フォー・アメリカ」選挙対策事務所を標的にしていましたが、次の焦点は党員大会までの今後2週間、有権者の支援を求めて州内を巡回する共和党に絞る予定です。「私たちには自分たちの目標と要求と、そしてこの政府及び政府をコントロールしている企業に対して抱いている不平不満を表明する権利、憲法で保障された権利があると思っています」とヒュー・エスピーは言います。エスピーは約4000人のメンバーを持つ創設36年の草の根団体「コミュニティ向上のためのアイオワ市民たち(Iowa Citizens for Community Improvement)」の代表理事です。「この種の抗議は利益以前に人間のことを考えるシステム、企業よりコミュニティが重要だと考えるシステムができるまでずっと続きますよ」

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    2011/12/21(Wed)
    記事番号: 
    4
  • イラク撤退にまぎれ 米軍は2005年ハディサ・イラク市民虐殺事件の貴重な内部調査資料を捨てていた

    米軍がイラクを撤退する中、ニューヨーク・タイムズ紙が、2005年ハディサで起きたイラク市民虐殺事件に関して軍部が海兵隊を尋問した詳細な内部資料を大量に回収しました。多数の機密印が付いた文書を含むこれらの資料は、バグダッド郊外のゴミ捨て場に捨てられてあった他の大量の機密資料の中から見つけ出されたものです。ゴミ捨て場の係員はそれらの文書を夕食調理の焚き付け用に使っていました。同文書には、日ごろから民間人を殺害していたとする海兵隊員たちの証言が明らかになっています。「いろんな意味でこれはイラク戦争全体の中で最もグロテスクな出来事です。残念ながらこれは我々の伝統の一部なのです」とタイム誌の寄稿者ティム・マッガークは言います。彼は2006年に初めてこのハディサの事件を記事にした人物です。2005年11月19日、4台の米軍車両が車列を組んでハディサを通過中に路肩の爆弾が爆発し、ミゲル・テラザス上等兵が死亡しました。翌日夜、海兵隊はその近隣民家数軒を襲撃し、24人のイラク市民を殺害しました。中には76歳の老人や女性、子供たちも含まれています。死亡時にはまだ寝巻きを着ていたそうです。「この件ではだれも有罪になっていません」とマッガークは指摘します。この件で嫌疑を持たれた海兵隊員のうち6人に対する訴追は断念され、1人は無罪になりました。最後の1人は来年裁判が予定されています。

    dailynews date: 
    2011/12/21(Wed)
    記事番号: 
    3
  • イラク戦争のダン・チョイ元中尉 マニング予備審問の軍事法廷から強制排除

    元米陸軍中尉のダン・チョイは週末を通して米軍内部告発者ブラッドリー・マニング上等兵の予備審問を傍聴していましたが、月曜日には入廷を禁じられました。軍の警備要員がチョイに手錠をかけて押し倒し、階級章を剥ぎ取ったのです。軍側はチョイの野次が理由だとしていますが、チョイは進行を妨げたことはないと主張しています。マニングの支援者である彼はイラク戦争の戦闘兵でしたが、ゲイであることを明らかにしたために当時の同性愛公言禁止規定に違反して2010年に除隊処分となりました。「ゲイのアメリカ人として、兵士として、それも良き兵士としてブラッドリー・マニングが行ったこと── 実際、彼は所属した全指揮系統の中で唯一正しいことを行った兵士なのです。なのに、いま不当にもその結果に苛まれている。愛国的アメリカ人としては、軍服を着た上で威厳と完全な敬意とともに、あそこに臨席してブラッドリー・マニングを支援する必要に駆られているのです」とチョイは言います。

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    2011/12/21(Wed)
    記事番号: 
    2
  • ブラッドリー・マニングの予備審問 軍検察側は証拠提出終了 弁護側の方針が明らかに

    米軍の内部告発者ブラッドリー・マニング上等兵への軍事法廷での予備審問が6日目に入りました。軍検察はすでに証明予定事実の提示を終え、今日は弁護側の証人が証言すると見られています。マニングは米国の秘密外交文書やビデオなどをウェブサイト・ウィキリークスに漏洩した容疑で19カ月にわたって勾留されてきました。19日には軍検察は、マニングとウィキリークス創設者ジュリアン・アサンジとの間で交わされたEメールと見られるものを発見したと主張しました。もし有罪になればマニングは終身刑になるか死刑も考えられます。予備審問が16日に始まって以来継続してその内容を伝えるブログを掲載している英紙ガーディアンの特派員エド・ピルキントンに最新情報を伝えてもらいます。「(弁護側は)マニングは公正な予備審問を受ける権利を与えられていないと主張しています。というのも、弁護側証人として3人しか召喚することが許可されていないようだからです。この他には検察側と共有する証人が10人いますが、それ自体もマニングの弁護士デイビッド・クームズが求めている証人数の計48人に比べると小さな数字です」とピルキントンは言います。「対照的に、本当に弁護側が3人しか証人を認められなかったら、それは本当に不平等だと思いますよ」

    dailynews date: 
    2011/12/21(Wed)
    記事番号: 
    1

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