デイリーニュース

  • イタリアの「最悪の時代」:COVID-19感染拡大による封鎖で生活は停止 死者数も急増

    前例のない全国的な封鎖措置が採られたイタリアでは6000万人がその影響を受けています。死者総数は少なくとも827人と、たった24時間で31%も増加しました。当局は食料品店および薬局を除く全ての店の閉店を命じました。イタリア経済はほぼ全面的な停止状態で、ジュゼッペ・コンテ首相は今回の感染拡大をイタリアの「最悪の時代」だと述べました。イタリア人ジャーナリスト、アントネッラ・セレキア記者にミラノより話を聞きます。セレキアはオンライン雑誌「ザ・ビジョン」の記者です。

    dailynews date: 
    2020/3/12(Thu)
    記事番号: 
    4
  • 多くの労働者は有給の病欠休暇がないため 在宅を求める疾病対策センターの呼びかけに従うのが困難

    米国では確認されたコロナウイルスの発症数が1300件を越え、死者は38人になりましたが、3000万人以上が有給の病欠休暇という従業員福利制度の対象になっていません。トランプ大統領は3月11日、全米への演説の中で、ウイルスへの緊急対応の一環として病欠休暇の日数を拡大すると発言しました。しかし同じ日に、米上院では労働者の有給病欠休暇を雇用者に課す法案を民主党議員らが早急に通過させようとしましたが、共和党議員に阻止されました。他方、米下院の民主党議員たちは12日、労働者に14日間の有給病欠休暇および3か月未満の有給育児介護休暇をみとめる一括法案について議論します。労働省のデータによれば、米国の労働者の4分の1は有給の病欠休暇への権利がない環境で働いており、その中には最低賃金で働く3分の2の労働者が含まれます。米国は富裕国の中でも、雇用者に有給の病欠休暇を提供することを強制していない唯一の国です。経済政研究所上級エコノミストのエリーズ・グールド、ニューヨーク自由人権協会事務局長ドナ・リーバーマン、マサチューセッツ大学アマースト校政治経済研究所共同所長ロバート・ポーリンに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2020/3/12(Thu)
    記事番号: 
    3
  • COVID-19を「外国のウイルス」と呼ぶトランプ 国民皆保険がないことで 米国ではパンデミックへの対処がより難しい

    コロナウイルスの脅威を何日も軽視してきたドナルド・トランプ大統領は3月11日、大統領執務室から全米に向けた演説を行い、COVID-19を「外国のウイルス」と呼び、ヨーロッパから米国への旅行を禁ずるという前例のない旅行禁止令を発表しました。また、有給での病欠日数を拡大すると述べました。しかし、米上院の与党である共和党は、有給病欠法案の審議を阻止しています。マサチューセッツ大学アマースト校の著名な教授で、政治経済研究所共同所長でもあるロバート・ポーリンは、国民皆保険のない米国ではコロナウイルス危機はさらに深刻で、人々が最も必要としている時に「治療を受けられるかどうかわからないという愚かな状況」になっていると言います。2018年、ポーリンは“Economic Analysis of Medicare for All”(「メディケア・フォー・オール」の経済分析)と題された論文を共同執筆しました。ノーム・チョムスキーとの共著である新著はThe Climate Crisis and the Global Green New Deal: The Political Economy of Saving the Planet(『気候変動危機と世界グリーン・ニューディール――地球を救うための政治経済』)です。

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    2020/3/12(Thu)
    記事番号: 
    2
  • バーニー・サンダース:我々は「イデオロギー」と「世代的」議論で勝っている 今必要なのは「当選可能かどうか」の議論で勝つことだ

    3月10日の民主党大統領選予備選では残念な結果に終わったバーニー・サンダース上院議員が11日、それでも撤退はしないと発表しました。バーモント州バーリントンでの演説で、サンダースは、ライバルであるジョー・バイデン元副大統領に、経済的不平等、医療へのアクセス、そして気候変動危機など重要な問題について、彼の立場を明確にするよう要求しました。。サンダース議員はバイデン元副大統領と15日にアリゾナ州で討論を行う予定です。「進歩主義運動はイデオロギーとして勝っているだけではありません。世代的にも勝っているのです」とサンダースは語りました。「ジョー・バイデンは特に65歳以上の年上の世代の票を獲得しているが、我々の選挙運動は若い有権者の大半から支持を得ています。…私は米民主党の支配層にこう言いたい。将来も勝ちたいなら、この国の未来世代の票を獲得せねばなりません。彼らにとって大事な問題に取り組むべきなのです。」

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    2020/3/12(Thu)
    記事番号: 
    1
  • コロナウイルスのパンデミックの最前線にいる看護師たち、保護の強化と「メディケア・フォー・オール」を要求

    米国でのコロナウイルスの症例数は、3月10日に1,000件を超え、感染率は増加の兆しを見せています。それにもかかわらず、米国は検査に遅れをとっており、医療従事者は、感染した患者を安全にケアできる適切な保護と対応手順が不足していると言います。また、医療従事者の話では、米国の病院は危機に対処するための準備が、嘆かわしいほど整っていないとも言われています。感染が広がるホットゾーンであるカリフォルニア州とワシントン州の看護師らは、フェイスマスクは要求しない限り支給されず、ウイルスへの対処方法に関するガイダンスも欠落していると報告しています。米国最大の登録看護師組織である「ナショナル・ナース・ユナイテッド」 (NNU)の代表であるジーン・ロスに聞きます。NNUによると、米疾病対策センター(CDC)は実質的に、パンデミックの対応に関するガイドラインを弱めていて、防護衣の必要度を引き下げ、患者に常に陰圧隔離室にいることを要求せず、医療従事者への保護が低下させています。これに対抗してNNUの看護師たちは11日、医療従事者と公衆への保護強化を要求する、全国一斉行動デーを開催します。

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    2020/3/11(Wed)
    記事番号: 
    2
  • バイデンが勝利し、サンダースは苦戦:ナオミ・クライン&アリシア・ガルザが 予備選と候補者討論会停止の提案について論評

    10日夜、ジョー・バイデン前副大統領は、予備選で激戦州ミシガンはじめ、ミズーリ、ミシシッピ、アイダホ各州で、決定的な勝利をおさめました。サンダースはノースダコタ州で勝利を確実とし、ワシントン州でリードしていますが、まだ集計が続いており、勝敗を決することができない接戦となっています。 バイデンが獲得した代議員数は、民主党の指名を確保するために必要な数に達していませんが、サンダースは、民主党の2020年大統領選指名に向け、今後ますます厳しくなる戦いを続けるかどうかの決断に直面しています。バイデンとサンダースは、感染が広がるコロナウイルスへの懸念のため、10日にクリーブランドで予定していたキャンペーン集会を中止しました。一方、トランプは新しい集会を発表しました。

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    2020/3/11(Wed)
    記事番号: 
    1
  • ワシントン州収容施設の移民 英語でのポスターではない新型コロナウイルスからの保護を要求

    世界中で新型コロナウイルス(COVID-19)による影響が見られますが、トランプ政権の移民政策がいかにすべての人々を危険にさらすかもしれないかについて検証します。米国の新型コロナウイルス流行の震源地だったカークランド郊外の「ライフケア・センター」(Life Care Center)からそう遠くないワシントン州シアトルから話を聞きます。当番組のゲストが、ワシントン州タコマの近くにある民間企業GEOグループが運営するノースウエスト収容センター(Northwest Detention Center)に拘束されている移民を訪ねた際、英語だけで書かれたポスターを目にしました。「抵抗」(La Resistencia)と「われらの民」(Mijente)という団体の活動家で、滞在資格のない移民のマル・モーラ・ビリャルパンドに話を聞きます。彼女は施設内での新型コロナウイルスの危険性を考慮してノースウエスト収容センターの衛生検査の要求をすると同時に、移民税関捜査局(ICE)がこの疫病にどう対応するべきかを求める他の要請も提出しました。

    dailynews date: 
    2020/3/10(Tue)
    記事番号: 
    4
  • 世界中の刑務所で新型コロナウイルス危機:過密と劣悪な衛生、奴隷並み賃金での労働

    イタリア全土が封鎖されるなか、流行対策として面会権が停止された事を受け、3月8日から9日にかけて国中の約30の刑務所で暴動が発生しました。南イタリアのある刑務所では、暴動で少なくとも6人の囚人が死亡し、50人が脱獄しました。囚人たちは複数の施設で、火を付け、守衛を襲撃し、脱獄までしたと報じられています。一方、国連は、感染数が引き続き増加する中、イランの刑務所での新型コロナウイルス感染を確認しました。イランは新型コロナウイルスへの対応で、約7万人の囚人を一時釈放しました。13の感染ケースが確認された新疆地区のある中国西部でも、収容キャンプに入れられている少なくとも100万人のウイグル人イスラム教徒の健康についての懸念が広がっています。米国では、ニューヨークのアンドリュー・クオモ知事が3月9日、ニューヨーク州では時給1ドル以下で囚人たちによって作られる独自の手指消毒剤を製造することで、拡大する新型コロナウイルスの流行に対処すると発表し、反発を受けています。囚人たちがアルコール75%の手指消毒剤を平均時給65セントで作ることだけでなく、感染から彼ら自身を守るために、彼らもそれを使うことを許可されるのかすらはっきりしていません。アルコールを含む商品は普通は囚人に使用が許されていません。ヒューストンから報道機関マーシャル・プロジェクトの記者ケリ・ブラッキンガーに話を聞きます。

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    2020/3/10(Tue)
    記事番号: 
    3
  • イタリアは現在危険区域:ボッコーニ大学の学生が描写するCOVID-19を封じ込めるための厳戒態勢

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のまん延を止めようとイタリア全土が封鎖され、6000万人が影響を受けています。危険区域となったイタリア全土の人々に対し、4月初めまで、仕事や健康上の理由、緊急事態の場合のみ移動が許可されます。すべての学校と大学は閉鎖、大規模なスポーツイベントは中止され、航空機の搭乗者は現在、旅行する理由を正当化しなければなりません。イタリアからミラノのボッコーニ大学の留学生ロミー・コールに話を聞きます。この大学では現在、新型コロナウイルスが流行する中、授業はオンラインで行われています。外交問題評議会のトーマス・ボリーキーと、ニューヨーク市立大学クイーンズ校の「バリー・コモナー健康と環境センター」の疫学の教授で、『アメリカン公衆衛生ジャーナル』(American Journal of Public Health)の編集長であるアルフレド・モラビアからも話を聞きます。

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    2020/3/10(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 疫病対策センターの予算抑制と医療と保険へのアクセスの乏しさで加速する米国のコロナウィルス蔓延

    新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で現在世界中で11万3000人以上が感染し、4000人以上が死亡しています。2人の疫学者と共に世界と米国のこれまでの対応を検証します。トーマス・ボリーキーは、外交問題評議会のグローバルヘルス・プログラムの代表兼上級研究員で、Plagues and the Paradox of Progress: Why the World Is Getting Healthier in Worrisome Ways(『疫病と進歩の矛盾:世世界が健康を増す過程の問題点』)の著者です。ニューヨーク市立大学クイーンズ校の「バリー・コモナー健康と環境センター」の疫学の教授で、『アメリカン公衆衛生ジャーナル』(American Journal of Public Health)の編集長であるアルフレド・モラビアからも話を聞きます。

    dailynews date: 
    2020/3/10(Tue)
    記事番号: 
    1

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