デイリーニュース

  • ノーム・チョムスキー:イランとの核交渉に反対するイスラエルの目標は生き残りではなく地域支配だ

    イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、イラクとの核交渉を阻止するべく、3日に賛否両論のある米議会演説を行うため、米国に到着しました。多くの民主党議員は、共和党のジョン・ベイナー下院議長がホワイトハウスに相談せずに予定を組んだこの演説をボイコットする恐れがあります。ネタニヤフの訪米は、イランと欧米6か国が3月31日までの合意を目指して交渉をまさに再開しようとする中での出来事となりました。「ネタニヤフ首相、そして共和党議員がその大半であるタカ派議員の両者にとって、イランと合意する可能性のあるあらゆる交渉を台無しにすることが主な目的です。彼らは、中東地域における主な暴力であるイスラエルと米国の暴力を、どのような形であれ妨害するような役割を果たすことが可能な域内勢力を存在させないようにする、という共通の利害を持っています」とマサチューセッツ工科大学名誉教授のノーム・チョムスキーは語ります。またチョムスキーは、ネタニヤフによるイランの核兵器生産能力に対する強い警告とは逆に、イスラエル諜報機関のモサドが「(イランは)兵器生産に必要な活動を行っていない」と2012年に結論づけていたことを明らかにした最近の報告ついても言及しています。

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    2015/3/2(Mon)
    記事番号: 
    1
  • 共和党の大統領候補を狙うスコット・ウォーカー知事 ウィスコンシン州の抗議者をISIS戦闘員と同一視

    ウィスコンシン州のスコット・ウォーカー知事は26日、同州で労働者の権利を訴える抗議者たちをイスラム国に比較する発言でメディアをにぎわせました。共和党の大統領候補として有力なウォーカー知事は、保守政治行動会議(CPAC) の壇上で、イスラム国について質問を受けた際、「10万人の抗議者を相手に戦った私ですから、世界中どこでも同じことがやれます」と述べました。一方、ウォーカーは労働者に課された組合費の支払い義務を廃止する「労組にはいらない権利(anti-union right-to-work)」法案に署名する予定だと発表しました。ウィスコンシン州上院は25日、17対15というほぼ党勢を反映した投票結果で、この法案を可決しました。共和党が主導権を握る州議会は来週、この法案を可決するとみられています。ウィスコンシン州マジソン在住のネイション誌ジャーナリスト、ジョン・ニコルズに話を聞きます。ニコルズは、Uprising: How Wisconsin Renewed the Politics of Protest, from Madison to Wall Street(『叛乱 マディソンからウォール街まで ウィスコンシンは抗議の政治学をいかに書き換えたか』の著者です。

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    2015/2/27(Fri)
    記事番号: 
    4
  • ワシントン州で武器をもたないメキシコ人農業労働者の警官による射殺に激しい抗議

    ワシントン州パスコ市当局は、警察が2月10日に武器をもたないメキシコ人農業労働者のアントニオ・サンブラノ=モンテスに17発の銃撃を浴びせ、死に至らしめた事実を公表しました。携帯電話で撮った映像には、センブラノが撃たれる前に、警官の方を向き、両手をあげている姿が映っています。この射殺事件に対し、数週間にわたって抗議行動が起きています。パスコからの生中継で、サンブラノの家族と一緒に活動しているフェリックス・バルガスと話します。バルガスはパスコの地元実業家団体コンセホ・ラティーノ(Consejo Latino)議長です。またアメリカ自由人権協会(ACLU)のワシントン州の幹部で、シアトル市の地域警察委員会(Community Police Commission)に籍を置くジェニファー・ショーの話も聞きます。

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    2015/2/27(Fri)
    記事番号: 
    3
  • イスラム国による博物館&図書館の破壊は文化と民族の浄化と古美術研究家

    イスラム国の戦闘員たちがイラクのモスル市のミュージアムで古代の美術品を破壊しているビデオが出現しました。ビデオの中で男たちは彫像をなぎ倒し、ハンマーとドリルで古美術品を破壊しています。ガーディアン紙の報道によると、破壊された彫像は、紀元前9世紀にさかのぼる翼をもつ牡牛像で、アッシリアの守護神です。また、イスラム国は、8000冊の稀覯本や写本を所蔵するモスルの公立図書館も破壊したと報じられています。国連の文化部門ユネスコは26日、イラクの文化遺産の保護に関する緊急会合を開くよう、国連安全保障理事会に求めました。「これはイラクの数千年の歴史への意図的な襲撃であり、暴力と憎悪を扇情的に鼓舞する行為であると非難します」とユネスコ事務局長のイリナ・ボコバは述べました。コロンビア大学の近東・東地中海美術・考古学教授のザイナブ・バフラニの話を聞きます。バフラニはこれまでイラクでさまざまな活動を行っており、イラク文化省の上級顧問やユネスコのコンサルタントを務めたこともあります。

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    2015/2/27(Fri)
    記事番号: 
    2
  • オープン・インターネット維持のFCC票決を「歴史的」と称える「ネットの中立性」の父ティム・ウー

    連邦通信委員会(FCC)が26日、ネットの中立性を保障する強力な規制を承認する表決をしたことで、自由で開かれたインターネットの唱道者たちは喜びに沸き立っています。この動きは、インターネット接続業者(プロバイダー)が「有料の優先サービス」を提供して、コンテンツ事業者に追加料金を課したり、合法的コンテンツをブロックしたり減速したりすることを禁止します。この新規則は、携帯機器によるアクセスにも適用されます。この票決は、市民団体による啓発運動の大きな勝利と捉えられています。「未来への闘い」(Fight for the Future)、「デマンド・プログレス」、「フリー・プレス」、「カラー・オブ・チェンジ」、「センター・フォー・メディア・ジャスティス」などの市民団体が、「開かれたインターネット」を維持するための運動を何年も続けてきました。オープン・インターネットの重要性を長年にわたり主張しているティム・ウーに話を聞きます。コロンビア大学の法学部教授で、2002年に「ネットの中立性」という言葉を生み出した人物として知られています。

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    2015/2/27(Fri)
    記事番号: 
    1
  • 誰が「イスラム国」に資金提供しているのか? ISISの成功の鍵といわれる湾岸石油産出国の個人寄付者たち

    「イスラム国」(Islamic State)を自称する武装集団による3日に渡る攻撃で、少なくとも220名のアッシリア人キリスト教徒がシリア北部の村から拉致されました。一方、数本の斬首ビデオに登場した「ジハーディ・ジョン」(Jihadi John)と呼ばれる、「イスラム国」の戦闘員は、クエート生まれでロンドンに住んでいたことのあるモハメド・エムワジと特定されました。他方、米国主導の連合勢力による2回の空爆で、少なくとも市民20人を含む、40人近くがイラクで死亡したと報道されています。さらに、2月第4週、ユネスコ(UNESCO)は、8000点以上の希少本と写本を所蔵するモスル公共図書館を破壊した「イスラム国」を非難。ユネスコは同事件を「人類史上、最悪の図書館の収蔵資料破壊行為のひとつ」と表現しました。2月26日、モスル博物館内部で「イスラム国」のメンバーが古代美術を破壊しているらしき場面が映された動画が、ネット上にアップされました。その動画には、男たちが彫像を倒し、大型ハンマーやドリルを使い美術品を破壊する様子が収められていました。ガーディアン紙の報道によれば、破壊された作品のひとつは、紀元前9世紀まで遡る、翼をもった牛型のアッシリア守護神像でした。イラクからの中継で、インディペンデント紙中東担当記者パトリック・コバーンに話を聞きます。

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    2015/2/26(Thu)
    記事番号: 
    3
  • 拷問の輸出:グアンタナモでの暴力行為の背後に 元シカゴ市警察刑事

    グアンタナモ基地での拷問に関わった元尋問官のひとりは、長く勤めたシカゴの警官時代、有色人種への虐待でよく知られてもいました。ガーディアン紙によれば、リチャード・ズーリーは、残忍なことで有名な警官として、シカゴ市警察で30年間勤めました。1977年から2007年の間、ズーリーは、容疑者から自白を引き出すために拷問、脅し、虐待を含む方法を用いましたが、その相手のほとんどは非白人種でした。そうして引き出した自白のひとつはのちに真実ではないと判断され、罪状が無効になったこともあります。ズーリーの手法のなかには、容疑者を壁に取り付けらた輪に数時間に渡り鎖でつないだり、証拠の捏造もあったといわれています。また、自白しなければ家族が傷つけられるとか、死刑を求刑されるなどの脅しもかけていました。ズーリーは、グアンタナモ基地でも暴力的な手法を使ったと言われており、予備役将校の彼が尋問の責任者だった同基地の囚人のひとりは、拷問されたため嘘の自白をしたと語っています。ガーディアン紙の記事は、悪名高いシカゴ市警察署長ジョン・バージが、70年代と80年代のシカゴでの拘留者への拷問について、宣誓下にも関わらず嘘の証言をした罪で4年6か月服役し、その後収容されていた更生訓練施設を出た直後に発表されました。ガーディアン紙の国家安全保障担当記者、スペンサー・アッカーマンに話を聞きます。

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    2015/2/26(Thu)
    記事番号: 
    2
  • シカゴに「ブラックサイト」? 警察、勾留と尋問用秘密施設の運営で告発される

    ガーディアン紙の衝撃的な新記事は、シカゴ警察が勾留および尋問用秘密施設を運営し、そこではしばしば虐待的な手法が使われていると主張しています。同紙によれば、中には15歳という若さの者もいる勾留者たちは、「ホーマン広場」(Homan Square)と呼ばれる変哲もない倉庫に連れていかれました。この施設をCIAの海外秘密施設「ブラックサイト」(black site)の米国版と呼ぶ向きもあります。勾留者は弁護士との接見も認められず、殴られ、正式な記録もされないままに最長24時間勾留されました。元米司法省公民権課の高官2人が司法省の同僚に、過剰暴力行為、弁護士依頼の権利の否定および、強制的尋問の疑いについて調査するよう呼びかけています。ガーディアン紙の国家安全保障担当記者スペンサー・アッカーマンに話を聞きます。2012年に北大西洋条約機構(NATO)への抗議中に逮捕され、「ホーマン広場」で勾留されたビクトリア・スーターにも話を聞きます。

    画像クレジット:ガーディアン紙

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    2015/2/26(Thu)
    記事番号: 
    1
  • 非常勤講師ストライキの日 教授たちの貧困レベルの賃金と厳しい労働条件

    今日は全米非常勤講師ストライキの日です。全国の大学キャンパスでの非常勤講師たちは、貧困レベルの賃金で、終身在職権への道(テニュア・トラック)も開かれていない、勤務の現状に注目を集めようとしています。本日、シアトル大学で他の講師や生徒たち、そしてテニュア(終身在職権)を持つ教授たちとともにストライキに参加する、非常勤講師ルイサ・エジェリーに話を聞きます。

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    2015/2/25(Wed)
    記事番号: 
    6
  • 学生たち歴史的ストライキを開始 略奪的な学生ローンの支払いを拒否

    学生たちは、米国の次の金融危機と言われる1兆2000億ドルを超える学生ローン負債に対し直接行動を起こしています。大学授業料の大幅値上げで、多くの学生たちは巨額の負債を強いられ、学校に通えなくなった者も大勢います。現在、営利企業であるコリンシアン大学システムの元生徒たち15人が、彼らの言う全国初の学生負債ストライキを開始しました。学生達はコリンシアン大学に通うために彼らが借りた学生ローンの返済を拒否しています。コリンシアン大学は、「略奪的」貸付を行ったとして連邦政府から訴えられている大学です。一方、別の活動家グループは、コリンシアン大学の系列校であるエベレスト大学の生徒の負債1300万ドルを帳消しにしたと発表しました。負債者ネットワークのNPO、「ローリング・ジュビリー」は、寄付された資金を使って、ローンを割引価格で購入し、それを破棄するという活動をしています。本日は「ローリング・ジュビリー」の発足を支援した映画制作者で活動家のローラ・ハンナと、学生ローンに対するストライキを行っている「コリンシアン15」の一人、ロトニャ・サッグスに話を聞きます。サッグスはエベレスト大学の刑事司法学科で、2年間プログラムを終え、6万3千ドルの負債を抱えこみました。

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    2015/2/25(Wed)
    記事番号: 
    5

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