グアテマラやホンジュラスの社会危機の種をまいた米国、彼の地からの児童移民を拒絶
中米各国から、母国での暴力を逃れるため、数万人の子どもたちが米国国境を越えています。番組ではこの危機的な状況の歴史的起源を見ていきたいと思います。米国は、ホンジュラスやグアテマラ、そしてエルサルバドルで、民主的政府を社会不安に陥れるという行為によって長いことその手を血に染めてきました。まさにこれらの国は、近年の大規模な移民の波の発生源となっています。7月第3週、オバマ大統領が過去数か月間に中米より米国に逃げてきた5万7000人を超える児童の排除を迅速に行うと誓ってから初めて、強制送還になる子供たちを乗せた飛行機がホンジュラスに飛び立ちました。38名のそのグループには、17名の女性の家族を伴った18ヶ月~15歳の子ども21名が含まれています。ホワイトハウス報道官ジョシュ・アーネストは、ホンジュラス人女性コルドヴァや、そのほかの人々の経験は、中米の人々にたいして「米国が手を広げては歓迎しないことを示すはずだ。」と述べました。
しかし米国の資金援助と外交政策は長い間、中米の人々の生活を形成してきました。6月28日に発生から5周年となった、民主的に選出されたホンジュラスのマニュエル・セラヤ大統領を追放した軍事クーデターに、米国は異を唱えませんでした。カリフォルニア大学サンタクルーズ校のデーナ・フランク教授の分析では、麻薬取引やギャングよりも、このクーデターでホンジュラス国内の治安悪化への扉が開かれ、現在も行われる国家的な弾圧の波を招いたと言います。加えて、メキシコとの国境より5マイルほどのテキサス州ウェスラコより、人権活動家で弁護士のジェニファー・ハーバリーにも話を聞きます。ハーバリーの夫で、ゲリラ指揮官、マヤ人指導者でゲリラのエフライン・バマカ・ヴェラスケスは、80年代にグアテマラ軍に捕まったのち行方不明になっています。ハーバリーは著書Searching for Everardo: A Story of Love, War, and the CIA in Guatemala(『ベラルドを探して:愛、戦争、そしてグアテマラのCIAの物語』)を執筆、数十年に渡り、夫の事件についての機密情報公開を求めてきました。