反移民抗議は「米国精神の面汚し」 子供たちを難民として処遇せよ
2014/7/11(Fri)
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暴力が絶えない中央アメリカ諸国から何千人もの人々が米国に避難所を求めてやって来ます。これを受けて7月第2週、テキサス州のリーグ市は、在留資格をもたない子供たちが領域内に足を踏み入れることを禁止する決議を成立させました。この動きは、7月4日の独立記念日の直前にカリフォルニア州マリエータ市で起きた反感の噴出と共通するものがあります。過密になったテキサスの移民収容施設から移動させるため、数十人の子供を乗せてマリエータ市にある連邦の移民収容施設に向かっていた3台のバスを、同市の警察が妨害しました。バスの周りを抗議の群衆が取り囲み、反移民のスローガンを叫びました。「子供たちをどう扱うかが、その社会の指標になります。あの日の出来事は、米国の精神の最低水準を記録しました」と、団体「ボーダー・エンジェルズ」代表のエンリケ・モロネスは語ります。これと時を同じくして、ホンジュラスの子供たちがストリートギャングの標的になるケースが増加しているという報道が相次いでいます。国境警備隊の統計は、中米諸都市での殺人発生率の上昇と、米国への大勢の子供たちの流入には相関関係があることを示しています。「我々がすべきことは、この子供たちに対して、世界の他の国々が難民に与えているのと同じ待遇を与えることです。国際的な保護を必要とする人々として処遇し、米国の領土に入ることを認め、市民権取得に向けて道を開くことです」と、ワシントンDCの国連難民高等弁務官事務所所長シェリー・ピッターマンは語ります。ピッターマンは、米国とカリブ諸国政府事務所の代表です。