人道危機に瀕するイドリブ シリア軍 反体制派拠点への侵攻の構え

2018/9/7(Fri)
記事番号: 
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ロシア、イラン、トルコの首脳たちは9月7日テヘランで会合し、シリア軍が反体制派の拠点イドリブに総攻撃をかけようとする事態について協議します。ロシアとイランはシリアの現政権と親密ですが、トルコはシリアの反体制勢力の重要な支援者です。一方、米国は9月7日シリアの危機に関する国連安全保障理事会の会合の議長を務める予定です。国連はイドリブへの攻撃は人道危機に繋がる可能性があると警告します。また、シリア担当国連特使ステファン・ド・ミツラは、テヘランでの話し合いが失敗に終われば、80万名もの市民が避難民となる恐れがあり、300万のイドリブ住民の間にパニックが広まると指摘しています。他方でワシントンポスト紙によると、トランプ米大統領はイラン勢力をシリアから排除する作戦の一環として、シリア国内での米軍の活動を無期限に延期する新戦略に合意した模様です。ベイルート在住で受賞暦のあるジャーナリストのラニア・アブゼイドに話を聞きます。No Turning Back. Life, Loss, and Hope in Wartime Syria(『後戻りはできない。シリア内戦における生活、喪失、そして希望』)の著者で、2011年に反体制蜂起が起きて以来、シリアから沢山の記事を書いてきました。取材功績を称えられ、2014年にジョージ・ポーク賞、2015年にはマイケル・ケリー賞を受賞しました。

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