デイリーニュース

  • キーアンガ=ヤマッタ・テイラー:今回の弾劾はトランプの時代の中核をなす暴力と人種差別を抑制しようとする遅すぎる試み

    【21/01/14/2】白人至上主義者の暴徒が米連邦議事堂を攻撃し、トランプがそれを扇動したとして歴史的となる2度目の弾劾を受けることになましたが、このような事態になったことへの責任を求める闘いを見ていきます。1月6日の攻撃に参加した、現役の警察官を含むトランプ支持者たちは、暴動へ関与したとして全米各地で逮捕されています。ジョー・バイデンの就任式を前に、FBIは全米の警察署長に対し、国内での右翼によるテロ攻撃に備え警戒を強めるよう警告しています。国防総省は首都ワシントンへ2万人の国家警備隊を配備させると発表しましたが、これはイラクとアフガニスタンへの派兵数総数の倍であり、先週の暴動時とは全く異なる反応です。「1月13日に弾劾が可決されたことは、トランプの時代の中核をなした暴力と人種差別がついに頂点に達したことの結末なのです」と、プリンストン大学アフリカ系米国人学准教授で、ニューヨーカー誌にも寄稿するキーアンガ・ヤマッタ・テイラーは言います。「米国政府はドナルド・トランプによって完全に制御不能にされたのです」

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    2021/1/14(Thu)
    記事番号: 
    2
  • 憲法学者:トランプは今でも明らかに危険な存在 上院での速やかな弾劾裁判が必要

    【21/01/14/1】米下院は、ジョー・バイデンの大統領選勝利を覆す目的で、連邦議会議事堂への乱入を煽った疑いでドナルド・トランプ大統領を弾劾訴追する決議案を可決しました。トランプは2度弾劾された初の米大統領として任期を終えます。民主党議員に加えて共和党議員10人が賛成票を投じ、弾劾訴追決議案が232対197票で可決されたため、トランプは再び上院で弾劾裁判に直面することになります。憲法学者ジョン・ボニファスは、下院は「責任を果たした」、次は上院が迅速に弾劾裁判の手続きを進めるべきだと言います。「大統領がその座に留まることを許した責任の一端は、前回の弾劾裁判で有罪判決に賛成票を投じなかった議員にあります。トランプが繰り返し権力を乱用したことは明らかで、それが連邦議会議事堂への暴力的な攻撃へとつながったのです。」ボニファスは「人々のための言論の自由」(Free Speech for People)」共同創設者で代表です。

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    2021/1/14(Thu)
    記事番号: 
    1
  • 新型コロナがロサンゼルスで急増し、大きな打撃を受けている先住民コミュニティの生活、文化、言語を守る闘い

    【21/01/13/2】カリフォルニア州ロサンゼルス郡当局の発表によると、郡内での新型コロナウイルスの感染者数が過去最高を記録するとともに、病床は空きがない状態で、感染による死亡者数も過去最高にのぼっています。先住民コミュニティの状況について見ていきます。先住民コミュニティは、住民の多くが労働者層である地域の中でも、新型コロナによる打撃をもっとも大きくうけています。先住民労働者の多くは人々の基本的な生活やインフラなどの維持に、必要不可欠な職種の従事者する「エッセンシャルワーカー」と呼ばれる人々です。「私たち先住民族には、(自宅待機令が出ても)家にいて、仕事に行かないですむ特権は、ありません」と、オディリア・ロメロは言います。ロメロは、先住民女性が運営するロサンゼルスの非営利団体「先住民コミュニティ・イン・リーダーシップ」(Indigenous Communities in Leadership, CIELO)の共同創設者で事務局長を務めています。さらに、ロメロにとって残念でならないのは、新型コロナによる壊滅的打撃で、「知の喪失」が起きていることです。「亡くなった長老の方もいます。ひとつの世界観が丸ごとなくなっていくのです」と語ります。CIELOはこのほど、先住民女性の体験をまとめた本を出版しました。

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    2021/1/13(Wed)
    記事番号: 
    2
  • 「米国の深い溝」:ファシズム史の研究者ティム・スナイダーにインタビュー、トランプのクーデター未遂、弾劾、次はどうなる

    【21/01/13/1】連邦下院で13日、トランプ大統領の弾劾をめぐる採決が行われますが、FBIは、1月6日の演説でトランプ大統領がけしかけたような暴動が再発する可能性があると警告し、トランプ支持派がジョー・バイデンの大統領就任式に先駆けて、全米で武装した抗議行動を行う計画をすすめているとして、警戒しています。ファシズム研究を専門とする歴史家のティモシー・スナイダーに話を聞きます。スナイダーは、トランプ大統領が過激主義をあおり、民主主義の制度を弱体化させてきた行動を考えれば、米国議会議事堂での暴動は「十分かつ完全に予測可能」だったと述べています。「米国の共和制度は危機にひんしています。米国大統領が暴力を使ってまで、権力の座に居座ろうとし、つまりは米国の立憲制度を力で覆そうとしたのですから」と、スナイダーは指摘します。

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    2021/1/13(Wed)
    記事番号: 
    1
  • リサ・モンゴメリーは今夜死ぬのか? 修道女ヘレン・プレジャンがトランプに死刑執行を止めるよう要請

    連邦判事は、連邦政府によって67年ぶりに死刑執行される女性になるはずだったリサ・モンゴメリーの執行停止を認めましたが、トランプ政権はこの決定に異議を申し立てています。ほかにも2人の男性が今週死ぬ予定になっています。トランプ政権が連邦政府による死刑執行を再開した2020年7月以来、米国政府は10人の死刑を執行しました。これは、1896年以降のどの大統領よりも多い数です。「トランプ政権がこの3件の死刑執行を遂行するための時間が無くなりかけています。彼らはそれをわかっています。ですから彼らは、死刑執行が1月20日以降ではなく、今週行われることに非常にこだわっているのです」と、調査報道ニュースサイト「プロプブリカ」(ProPublica)の記者アイザック・アーンズドーフは言います。カトリックの修道女で、世界の死刑反対論者を先導する1人であるヘレン・プレジャンにも話を聞きます。彼女は、トランプが任期の後半になって大量殺人を始めたのは、単に「自分にそれをする権力がある」からだと言います。「死刑は完全に廃止される必要があります。そして個人の手からその権力を奪わなければなりません」と、彼女は言います。

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    2021/1/12(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 「米国はワイマール時代に入った」ウォールデン・ベロが語る 新自由主義はいかにトランプと暴力的な右派を焚きつけたか

    民主党議員たちは、5人の死者を出した1月6日の米連邦議会議事堂での暴力的な反乱を受け、大統領弾劾を推し進めています。トランプ大統領に対する単一の弾劾条項は、トランプによる反乱の扇動を糾弾し、2020年選挙の結果承認を妨害し内容を覆そうとしたと非難しています。一方当局は、50州の州議会議事堂および連邦議会議事堂で武装極右による抗議デモが計画されている可能性があるとして、1月20日のジョー・バイデンの大統領就任式前後にさらなる右派の暴力が起きることを警告しています。著名な社会学者、研究者、環境保護主義者で活動家のウォールデン・ベロに話を聞きます。彼は最新のコラムで、米国が、街頭での暴力が遍在化し民主的な選挙の正当性が徐々に認められなくなる「ワイマール時代」に入ったと述べています。「議会議事堂での事件は特別なことではありません。右翼集団は選挙で負け始めると、その進行を止めるために街頭に繰り出して暴力に訴えるのです」と、ベロは言います。

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    2021/1/12(Tue)
    記事番号: 
    1
  • ビッグ・テック(the Big Tech)は無敵? クリス・ヘッジズとラメシュ・スリニバサンがTwitterとFBのトランプ締め出しを討論

    【21/01/11/2】ツイッター、フェイスブックなどソーシャル・メディア企業がトランプ大統領をプラットフォームから排除しました。トランプが個人アカウントで偽情報を膨大な数のフォロワーに流すことについて議論が何年も続いていました。アカウント停止を賞賛する声が多い一方、裏目に出る可能性もあると著作家のクリス・ヘッジズは警告します。「これらの企業に、検閲や操作をする事実上の機会を与えることは、9.11以降に人権が骨抜きにされた経緯を思い起こさせます」とヘッジズは言います。「結局、こういう検閲の割を食うのは左翼なのです」。カリフォルニア大学ロサンゼルス校の教授であり、「デジタル文化研究所」所長ラメシュ・スリニバサンは、ビッグ・テックは議会の強力な規制が必要となるまで極右の繁栄を何年も許してきたと言います。「これらのプラットフォーム企業は全て、隠された不透明なアルゴリズムを原動力にし、増幅する分断の上に繁栄しました」とスリニバサンは言います。「私たちが、生活のほぼすべての場面に介入していると言ってもいいごく少数の人々に巨大な権限を与えてしまったことは、信じがたいことです」。

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    2021/1/11(Mon)
    記事番号: 
    2
  • ファシズム学者が語る:支持者を急進化させたのは強権的指導者トランプだ 元に戻すのは非常に困難

    【21/01/11/1】ナンシー・ペロシ下院議長は、マイク・ペンス副大統領が憲法修正第25条を発動してトランプ大統領の罷免に踏み切らないときは、支持者を扇動して議会に乱入させたかどでトランプの弾劾決議案を提出するとの強硬姿勢で臨んでいます。また、共和党上院議員のテッド・クルーズやジョシュ・ホーリーについても、選挙結果を覆そうとするトランプを支援し、先週の暴動に先だって煽り行為を行なったとして解任または辞任を求める声が高まっています。当局は、1月20日の大統領就任式前に右翼の暴力行為が再び起きることを警告しています。ファシズムや独裁指導者、プロパガンダを専門とするニューヨーク大学の歴史学者ルース・ベン=ギアットは、議事堂乱入はトランプが2016年以来、極右思想を正当化し奨励してきたことの「論理的帰結」であると言います。「民主主義に対する脅威は、私たちの制度の外からのみ来るのではありません。内側からも来るのです」。

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    2021/1/11(Mon)
    記事番号: 
    1
  • COVID担当の科学者レベッカ・ジョーンズ 武装した警察による自宅の強制捜査とフロリダ州のパンデミック対応を非難

    【21/01/08/4】フロリダ州は一日のコロナウイルス感染者数で新記録を打ち立てました。同州のCOVID-19の発生状況について情報を検閲することを拒否したためフロリダ州保健省を2020年5月に解雇された内部告発者の話を聞きます。レベッカ・ジョーンズはフロリダ州のコロナ感染者追跡ダッシュボードの構築に一役買ったデータ科学者です。彼女は同州が封鎖を解除するための根拠になるようにデータを操作するように命じられ、それを拒否した後、解雇されたと証言しています。12月には、タラハシーにある彼女の自宅に警察の強制捜査が入り、彼女のコンピュータと電話を押収し、家族に銃を向けて命令に従わせました。警察は、フロリダ州保健局のウェブサイトへのハッキング疑惑への捜査の一環だと主張しています。しかし、彼女はすでに何か月も前から当該のウエブサイトへのアクセスを失っており、この強制捜査は告発したことへの報復だったジョーンズは考えています。「フロリダ州当局は、ことあるごとに情報の開示をごまかして逃れてきました」とジョーンズは言います。彼女は今、独立したコロナウイルス・データポータルサイト「フロリダ COVID アクション」を運営しています。

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    2021/1/8(Fri)
    記事番号: 
    4
  • 適者生存?フロリダ州の高齢者はワクチン接種の順番待ちで車中で野宿を強いられている

    【21/01/08/3】米国ではCOVID-19による死者数が過去最高を更新し続けており、フロリダ州では7日(木曜)に一日の新規感染者数が過去最高を記録しました。同州各地で、COVID-19ワクチンの予防接種を受けるための長蛇の列ができ、高齢の市民たちが寒空の下で車の中で一晩過ごすことを強いられています。というのも、ロン・デサンティス州知事が優先的にワクチン接種を受けられる年齢を、CDC(国立疾病予防対策センター)が推奨する75歳よりも10歳も低い65歳へと引き下げ下げたからです。これにより、対象者が増え、重症化リスクの高い高齢者が待たされているのです。79歳以上の高齢者は、コロナウィルス感染で死亡にいたる確率が4倍も高いといわれています。ワクチン接種の順番待ちが2日目に入ったショック夫妻(ジョン79歳とマリア・ルイサ80歳)に話を聞きました。

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    2021/1/8(Fri)
    記事番号: 
    2

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