ダーバン気候変動会議(COP17)は2日間の会期延長の末、法的拘束力のある唯一の条約「京都議定書」の延命(第2約束期間)が合意され、これに非加盟の国々や義務を負わない国々をも取り込んだ新たな枠組みの交渉を開始し、2020年の発効をめざすことになりました(ダーバン・プラットフォーム)。多国間の交渉による気候対策の枠組みづくりの重要な一歩と喧伝されますが、環境団体の多くは、これではまったく不十分だと非難します。国際環境団体フレンズ・オブ・ジ・アースのケイト・ホナーは、「富裕な国々が、これまでの約束をすべて反故にして責任を逃れるという昔からのパターンの繰り返しです。新たな協定の交渉のために10年近くも費やして行動が遅れ、それまでは低い目標に縛られます」といいます。そうすることで、問題を招いたわけでもないのに被害を受ける途上国に負担を押し付け、尻拭いをさせるつもりです。(16分)