ナオミ・クライン 地球の運命は「気候正義」を求める大衆運動にかかっている

2009/12/11(Fri)
Video No.: 
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11分

2009年12月7日から18日までコペンハーゲンで開催された国連気候変動枠組条約第15回締結国会議(COP15)では、デモクラシー・ナウ!の取材チームも会場のベラセンターに陣取り、2週間にわたる現地からの生放送をしました。欧米先進国と中国などの新興国の利害の対立や駆引きに注目が集まり、主流メディアではあまり報じられなかった途上国や貧国の気候変動による犠牲者たちの要求や、彼らと連帯する活動家たちの行動を伝えるためです。会議が終盤を迎え各国首脳が続々と到着する中で、気候変動の被害者の声は露骨に締め出されていきました。

世界各地から結集した活動家たちは、コペンハーゲン市内でCOP15に対抗する市民気候サミット「クリマフォーラム」を連日開催していました。12月10日夜には『ショックドクトリン』の著者ナオミ・クラインがパネリストとして参加し、満員の聴衆を前に、気候債務の返済を先進国に迫る「気候正義」(クライメット・ジャスティス)の要求について熱く語りました。

途上国の主張にいくら理があっても、それに先進国を従わせる力がなければ相手にされません。政府レベルの交渉に任せておいては、強制力は期待できません。各国政府の背中を押して正義の実現に向かわせるには、大衆的な行動しかないと、クラインは檄を飛ばしました。(中野)

*ナオミ・クライン (Naomi Klein)
 作家、ジャーナリスト。COP15に関するブログ記事をネイション誌に掲載している。

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字幕翻訳:田中泉/校正・全体監修:中野真紀子・付天斉