« 前  

2020年11月10日(火)

  次 »
  • 【20/11/10/1】製薬大手のファイザー社は、最終段階の第3相臨床試験で同社のCOVID-19ワクチン候補が90%以上の効果を示したと発表しました。この2回摂取するワクチンには、氷点下で冷蔵しなければならないなど、保管法や輸送法を含むいくつかの課題がまだ残っています。ピュリッツァー賞受賞歴のある科学ジャーナリスト、ローリー・ガレットは、今回のニュースは有望としながら、注意も促しています。「科学的な発表はされていません。データは公表されていないのです」と、彼女は言います。「ファイザー社の弁護士たちが1枚のプレスリリースに慎重に込めたメッセージ以外には何も資料がないのです。ですから私たちは今回の発表を大きな注意をもって受けとめなければなりません」。

  • 【20/11/10/2】最高裁は11月10日、医療保険制度改革法(Affordable Care Act)の廃止を求める裁判の審理を始めました。これにより、数百万人の米国人がパンデミックの最中に医療保険を失う可能性があります。「私たちはある意味、集団自殺をしようとしているのです」と、科学ジャーナリストのローリー・ガレットは言います。彼女は、オバマ時代の画期的な医療保険法を廃止することは人々が「何の治療も助けも支援もないまま、病気をコミュニティや職場に広げてしまう可能性がある」とし「それは本当に常軌を逸している」と言います。

  • 【20/11/10/3】パレスチナ解放機構(PLO)のサエブ・アリカット事務局長が、COVID-19に感染し65歳で死去しました。アリカットは30年以上にわたって和平交渉に関わったパレスチナ側の主要な交渉責任者で、トランプ政権の中東政策を「世紀の詐欺」と呼んで頑強に反対する立場を取り、イスラエルと湾岸諸国の国交を正常化する最近の合意を非難してきました。「彼の絶え間ない献身を思い起こし、称賛するべきです。彼は、彼がパレスチナ人にとって最良と考えることを発信し、世界中の多くの人々が現地のパレスチナ人、特にパレスチナに住んでいるパレスチナ人の声を聞くことができないなか、その重要な主張を対話に取り込んできたのです。」と、パレスチナ系米国人アナリストのヨセフ・ムナイアは言います。

  • 【20/11/10/4】共和党員たちは、広範な不正投票という根拠のない非難を続け大統領選でジョー・バイデンに負けたと認めることを拒否するトランプ大統領を、そろって支持しています。上院多数党院内総務のミッチ・マコーネルは、敗北を認めないトランプの決断を擁護し、ウィリアム・バー司法長官は、連邦検事たちは不正投票についての「特定の申し立て」を捜査することができると発表、司法省の長年の政策を覆しました。この動きをうけ、司法省の選挙犯罪部長リチャード・ピルガーが辞任しました。トランプ陣営は、11月第1週の選挙結果を取り消すことを求める多くの訴訟を始め、その中には、ペンシルベニア州の州当局者がジョー・バイデンの当選を認定することの阻止を目的とした訴訟も含まれています。今のところトランプ陣営によって申し立てられた不正投票の証拠は何もありません。「これは前例のない民主主義への攻撃です」と、「法の下の公民権を求める弁護士委員会」(Lawyers'Committee for Civil Rights Under Law)の代表兼事務局長のクリステン・クラークは言います。「有権者たちが意思表示をしたのに、私たちが今目にしているのは国民の意思を認め、受け入れることを拒否する大統領なのです。」

Syndicate content