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2020年5月27日(水)

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  • 「息ができない」――武器を持たないアフリカ系アメリカ人の男性ジョージ・フロイドは25日、ミネソタ州ミネアポリス署の白人警官に向かって、繰り返しこう訴えました。警官は、フロイドの首を膝で地面に押し付けていたのです。この模様の動画がソーシャルメディアに投稿され口コミで素早く広まりました。現在、関与した4人の警官は解雇されました。この事件と同時並行してネットで広まったもう1本の動画では、ニューヨーク市のセントラルパークで、白人の女性が警官に通報し、黒人男性に「命を脅かされている」と誤った告発をしているところが写っていました。実際には、黒人の男性は、この女性に対して、飼い犬にリードをつけるよう求めていただけでした。事件の進展などについて、アメリカン大学「反人種差別研究・政策センター」(Antiracist Research and Policy Center)の創設ディレクター、イブラム・X・ケンディに話を聞きます。ケンディは、著書のStamped from the Beginning: The Definitive History of Racist Ideas in America(『はじめから烙印を押されて:米国における人種差別的思想の歴史の決定版』)とHow to Be an Antiracist(『人種差別反対主義者になる方法』)で全米図書賞(National Book Award)を受賞しています。

  • イブラム・X・ケンディは、COVID-19についてメディアは当初、「素晴らしい均一化装置[差別なく誰をも均一に脅かす病気]」として報道し、この感染症の影響が人種間によって異なるということを見落としていたと、指摘しています。しかし、その問題はすぐに明らかになりました。「感染者や死亡者は、ラティーノ、アフリカ系アメリカ人、先住民の人たちに際立って多いのです」。ゲストのイブラム・X・ケンディは、アメリカン大学「反人種差別研究・政策センター」(Antiracist Research and Policy Center at American University)の創設ディレクター、です。作家として受賞歴もあるケンディに、「感染の人種別データの追跡」(COVID Racial Data Tracker)という共同研究を立ち上げた理由などについて聞きます。

  • 移民税関捜査局(ICE)に対して、新型コロナウイルス・パンデミック期間中、収容移民の解放を求める要望が高まっています。拘留中、COVID-19感染で2人が死亡したからです。『インターセプト』のライアン・デブローに話を聞きます。カルロス・エルネスト・エスコバル・メヒアは、オタイメサ収容センターに収容されていましたが、医療怠慢の犠牲になり、その後、亡くなりました。デブローはその経緯をリポートしています。もう一人のゲストは、「ライセス・アクション」(RAICES Action)のエリカ・アンディオラです。「移民の人たち、とりわけ、亡命を求めて移住してきた人々は、だれひとりとして、収容施設で終身刑に服さなければならないようなことは、何もしていない」と、アンディオラは指摘しています。

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