国連によれば、ロシアが支援するシリア政府が、シリア北西部のイドリブ県を攻撃したことで25万人が避難を余儀なくされたということです。イドリブへの攻撃は、9年間に及ぶシリア内戦でも最悪の人道的危機になる可能性があると人道支援団体は警告しています。シリア政府の地上軍が、イドリブへと攻め込んだため、20万人近いシリア市民がトルコとの国境に向け避難しました。イドリブは反政府勢力の最後の主要拠点であり約300万人が住んでいました。難民となった市民は国境沿いの数カ所の難民キャンプへ逃れましたが、ここでは厳しい冬の環境に加え、大雨がつづいたため洪水と泥の劣悪な状態です。シリア人作家で反体制活動家であり、元政治犯でもあったヤシン・アル=ハジサラと、シリア人作家で写真家、活動家、イドリブで2012~14年までロイター通信で働いていたルブナ・マライに話を聞きます。シリアでは「大量虐殺をする政権がいまだに権力を握っています」とアル=ハジサラは言います。「今ではロシアとイランから保護も受け、これまでにないほどの権力を持っています」