デイリーニュース

  • シリア軍が前進し子供たちが凍え死ぬイドリブの壊滅的な人道危機

    シリアでは27日(木)、反政府勢力の拠点イドリブ県で、ロシアに支援されているシリア政府軍の空爆が大規模に行われ、33人のトルコ軍兵士が死亡しました。トルコは同等の報復を明言していますが、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は「更なる戦闘拡大の可能性が刻々と増大している」と警告し、即時停戦を要求しています。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とトルコのレジェプ・タイイップ・エルドアン大統領は28日(金)、NATOが迅速な鎮静化を求める中、電話会談でこの危機について話し合ったと伝えられています。シリア政府による全面攻撃は、9年に及ぶ内戦のなかで単独の作戦としては最大規模の避難民を生み出しています。シリアの内戦では1300万人が難民となり、数十万人が亡くなっています。12月以降だけでも、約90万人がシリア北西部から避難を余儀なくされ、少なくともその半分は子供です。人道危機が深刻化し、支援団体職員は現場の混乱ぶりと荒廃を伝え、気温が氷点下に下がる中で家族がシェルターを奪い合う様子を語っています。米国の国境なき医師団の事務局長を務めるアブリル・ブノワに話を聞きます。

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    2020/2/28(Fri)
    記事番号: 
    1
  • 「至る所に死体が」:トランプがモディを訪問中 首都デリーはヒンドゥー至上主義者による暴力で揺れた

    インドの首都デリーでは、イスラム教徒に対する暴力で死者が34人に達し、ヒンドゥー至上主義者の群衆がイスラム教徒を攻撃しても、警察は見て見ぬふりをしていると非難されています。この暴力は2月23日、ナレンドラ・モディ首相の新市民権改正法(CAA)に反対して平和的に座り込みの抗議していたイスラム教に、ヒンドゥー教徒が集団で攻撃したことで始まりましました。CAAはイスラム教徒のインドへの移民を広く制限する法律です。モディは数日間続いた暴力について発言せず、その代わりにドナルド・トランプ大統領の2日間の訪問をホストし、その間トランプはモディを称賛しました。インド出身の独立ジャーナリスト、ネハ・ディクジットと、ケンブリッジ大学の講師プリヤ・ゴパルに話を聞きます。ゴパルはInsurgent Empire: Anticolonial Resistance and British Dissent(『造反者の帝国――反植民地抵抗運動と英国の国教反対者たち』)の著者です。

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    2020/2/27(Thu)
    記事番号: 
    3
  • 気候変動の危機が コロナウイルスのような感染症の流行を起こりやすくしている理由

    ソニア・シャーは科学分野の調査報道ジャーナリストで、Pandemic: Tracking Contagions, from Cholera to Ebola and Beyond(『パンデミック――コレラからエボラそしてその他の伝染病を追う』)の著者です。彼女の新著The Next Great Migration: The Beauty and Terror of Life on the Move(『次の大移動――動きつづける生命の美と恐怖』)は6月に発売予定です。シャーは、気候変動危機が原因で感染症流行が起こりやすくなっていると言います。気候変動で自然の中の動物の生息地が破壊され、野生動物の移動パターンが変化したことが、ヒトと動物を今までにないほど接近させたため、新しい病原体発生の可能性が高まっているのだと言います。シャーがネイション誌に寄稿した最新記事は ”Think Exotic Animals Are to Blame for the Coronavirus? Think Again”(「コロナウイルスはエキゾチックな動物が原因だと思っているなら、考え直すべき」)というタイトルです。

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    2020/2/27(Thu)
    記事番号: 
    2
  • 「ペンスは医療専門家ではない」:トランプ政権は米国の新型コロナウイルス大流行を食い止めることができるのか?

    中国湖北省で初の症例が確認されたコロナウイルスは、今では、南極を除いた全ての大陸で、少なくとも47か国に広がっています。世界保健機関(WHO)は今回の大流行を国際的健康の非常事態と宣言しました。トランプ大統領はコロナウイルスの脅威はそれほど深刻ではないと見せようとし、大流行を防ぐために政府機関を連携する対策担当にマイク・ペンス副大統領を任命すると発表しました。この発表と同時に、新型コロナウイルス大流行の新たな節目となる、コミュニティでの感染例と疑われる症例が報道されました。北カリフォルニアで、ウイルス流行地域への渡航歴がなく、渡航歴がある人物と接触したこともない人の感染が確認されたのです。本日は、外交問題評議会(Council on Foreign Relations)で世界健康問題担当の元シニア・フェローで、ピュリッツァー賞にも輝く科学ジャーナリスト、ローリー・ギャレットに話を聞きます。ギャレットには、Ebola: Story of an Outbreak(『エボラ――大流行の物語』)、『カミング・プレイグ――迫りくる病原体の恐怖』、そして『崩壊の予兆――迫りくる大規模感染の恐怖』など、複数の著書があります。

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    2020/2/27(Thu)
    記事番号: 
    1
  • 記者が語る:億万長者ブルームバーグの嘘 彼はニューヨーク市長時代の納税文書を公開していない

    チーフ・リーダー誌(The Chief-Leader)の受賞歴のある記者ボブ・へネリーに聞きます。億万長者マイケル・ブルームバーグは過去二回の民主党討論会で、ニューヨーク市長時代に自分の納税文書を公開したと言ったが、それは偽りだと彼は言っています。へネリーは、ニューヨーク市長時代のブルームバーグを同市の主要な公共ラジオ局WNYCの記者として取材しました。彼は2012年、当時ニューヨーク市長であったブルームバーグと記者会見後に言葉を交わしましたが、その際、ブルームバーグは、自身の連邦税関連文書を公開する必要はないと答えた、と彼は言っています。その時の会話の録音を聞き、ブルームバーグの過去の記録について検証します。

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    2020/2/26(Wed)
    記事番号: 
    3
  • バーニー・サンダースがサウスカロライナ州で支持を伸ばす 億万長者トム・スタイヤーに流れたジョー・バイデンの票

    2月25日の夜、南部で最初の予備選を4日後にひかえたサウスカロライナ州で民主党討論会が開かれました。1週間後には10州以上で一斉に投票が行われるスーパー・チューズデーを迎えます。億万長者のトム・スタイヤーは、サウスカロライナ州の民主党有権者の半数以上を占めるアフリカ系アメリカ人にアピールすべく資金を注ぎ込んでいます。彼のおかげで、トップを走るバーニー・サンダースが圧倒的な選挙人を獲得するすることになるかもしれません。ロイター通信の最新の世論調査によれば、アフリカ系アメリカ人の間ではバーニー・サンダースへの支持が前副大統領ジョー・バイデンへの支持を上回っています。サウスカロライナ州の3人のゲストから詳しく聞きます。ケビン・アンダーソン・グレイは、長年にわたる公民権運動の活動家で地域社会のまとめ役、またWaiting for Lightning to Strike: The Fundamentals of Black Politics(『稲妻が走るのを待つ:黒人政治学の基礎』)の著者であり、1988年にはジェシー・ジャクソンの選挙のサウスカロライナ州での責任者でした。ギルダ・コブ・ハンターはサウスカロライナ州議会民主党議員であり、全米黒人州議会議員幹部会の会長で、トム・スタイヤーの上級全米顧問です。

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    2020/2/26(Wed)
    記事番号: 
    2
  • 「億万長者の選挙」:アナンド・ギリダラダス記者が語る 2020年の選挙は富の不平等を問う国民投票

    民主党の第10回討論会が2月25日、サウスカロライナ州チャールストンで開かれました。二人の億万長者、マイケル・ブルームバーグとトム・スタイヤーが舞台の両端に立ち、中央には「億万長者階級」の権力への攻撃を選挙戦の中心テーマと、トップを走るバーニー・サンダースが立ちました。まるで、民主党内部の断裂を目にみえる形にしたかのようでした。民主党内では、「金権政治に対して立ち上がる」人がますます増えているとタイム誌の遊軍記者アナンド・ギリダラダスは言います。彼は“Winners Take All: The Elite Charade of Changing the World.”(仮訳『勝者がすべてを手に入れる:世界を変えるふりをするエリートたち』)の著者です。ニューヨーク・タイムズ紙への最近の寄稿記事のタイトルは、「億万長者の選挙:世界は億万長者の物か、私たちの物か?」(“The Billionaire Election: Does the world belong to them or to us?)です。

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    2020/2/26(Wed)
    記事番号: 
    1
  • 民主党予備選でのバーニー・サンダースの成功の鍵? 黒人とラテン系コミュニティの組織化

    バーニー・サンダース上院議員の選挙陣営は、2月22日のネバダ州の大統領選党員集会での決定的勝利で勢いの波に乗り続けています。サンダースの勝利は若い有権者、労働組合の成員、ラテン系有権者の支持によるもので、彼らの支持によってサンダースの最有力民主党大統領候補としての立場は強化されています。サンダースはネバダ州のラテン系の73%の得票を得ました。これはサンダースの支持者たちがスーパー・チューズデーとその後に向けて幸先がよいと思える見事な勝利でした。3月17日までに予備選が行われる12州のうち7州では、ラテン系住民のコミュニティ票田が投票権のある総人口の少なくとも10%を占めています。ネバダ州でのサンダースの驚くべき成功の立役者で選挙運動の上級顧問であるチャック・ロチャに話を聞きます。彼は政治戦略家で、自称「テクス・メクス(メキシコ系テキサス)のレッドネック(貧困白人)」で、ラティーノが所有・運営する全米最大の政治コンサルティング企業「ソリダリティ・スタラテジーズ」(Solidarity Strategies)の創業者です

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    2020/2/25(Tue)
    記事番号: 
    3
  • #MeToo運動創設者タラナ・バーク 「世界中のハーベイ・ワインスタインたちは「権力のシステム」なしには存在できない」

    地に堕ちたハリウッドの元プロデューサー、ハーベイ・ワインスタインは第1級犯罪的性行為罪と第3級レイプ罪で有罪となりましたが、より重い2つの容疑では無罪となりました。「彼らの行為を内包しているシステムに目を向けなければ、私たちは単にまた別のハーベイ・ワインスタインを持つことになるでしょう。ですから私たちはそうしたシステムをひっくり返さなければならないのです」と、#MeToo運動の創設者タラナ・バークは言います。ワインスタインの性的悪行について詳細を最初に公表した女性たちの1人、受賞歴のある女優ロザンナ・アークエットにも話を聞きます。

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    2020/2/25(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 「これは始まり」ロザンナ・アークエットが語るワインスタインのレイプ有罪判決と彼が彼女を性的暴行し監視した過程

    マンハッタンで開かれた7週間の裁判の結果、陪審団はハーベイ・ワインスタインに対しレイプと性暴力で有罪と結論しました。陪審員団は2月24日、2013年に当時女優死志望だったジェシカ・マンをホテルの部屋でレイプした容疑、2006年に制作アシスタントのミリアム・ハーレーに彼の部屋で無理やりオーラルセックスをした容疑で、地に堕ちたハリウッドのプロデューサー、ハーベイ・ワインスタインを有罪としました。ワインスタインは第1級犯罪的性行為罪と第3級レイプ罪で有罪となりました。しかし彼は、より重罪の略奪的性暴力罪と第1級レイプ罪の二つの容疑では無罪となりました。彼は最高で29年の禁錮刑になる可能性があります。彼は3月11日に刑を言い渡される予定です。「これは始まりです」と、受賞歴のある女優で、映画製作者、活動家のロザンナ・アークエットは言います。彼女はハーベイ・ワインスタインによる性的悪行の詳細を世間に公表した最初の女性たちの1人です。#MeToo運動の創設者で、「Me Too」インターナショナルとして知られる同じ名前の新たに設立された組織の代表でもあるタラナ・バークに話を聞きます。

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    2020/2/25(Tue)
    記事番号: 
    1

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