賞に輝く映画監督クエンティン・タランティーノは、警察組合が自身の作品ボイコット運動をはじめたにも関わらず、警官暴力批判の取り消しを拒否しています。タランティーノ監督は、10月24日にニューヨーク市で行われた警察暴力に抗議する「立ち上がる10月運動」(Rise Up October )デモ中に、警官による数々の射殺を「殺人だ」と発言したことで論議を巻き起こしました。タランティーノ監督の発言には激しい批判が集中し、いくつかの主要警察組合が同監督作品のボイコットを呼びかけています。「(タランティーノ監督)は、頭に目がついている人間なら誰でも見たことを見たといっただけです」とアカデミー賞ノミネート俳優ヴィゴ・モーテンセンは言います。「問題なのは、一部の警官による権力の乱用を、もっと分別あるべき彼らの上司たちが暗黙に容認していることです。」モーテンセンはまた、テレビ局PBSの『チャーリー・ローズ』でのインタビューに「石油のためにこれ以上血を流すな」(No more blood for oil)と書かれたTシャツを着て出演したことで、右翼政治家から激しい批判を浴びた有名な事件も振り返ります。