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2014年8月25日(月)

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  • 「イスラム国」の戦闘員は24日、シリア北東部の空軍基地を襲撃、シリア政府軍から空軍基地を制圧しました。ここ数週間のうちで「イスラム国」の戦闘員たちは、シリアの軍事基地3か所を制圧したことになります。米国防総省は、「イスラム国」に対して行っている空爆について、シリア国内の標的に拡大することを検討しています。一方、シリアで誘拐され、シリアの武装組織「ヌスラ戦線」によって約2年間にわたり拘束されていたジャーナリストのピーター・テオ・カーティスが解放されました。誘拐されたアメリカ人ジャーナリストのジェームズ・フォーリーの首をはねる動画を「イスラム国」が投稿して以降、米政府にシリア攻撃を求める声が高まっています。フォーリーは2012年にシリアで拘束されました。一方イラクでは25日、当局者によるとバグダッドのシーア派のモスクを標的にした自爆攻撃が発生し、少なくとも12人が死亡しました。米トリニティ・カレッジ国際学部教授ヴィジャイ・プラシャドに話を聞きます。彼は、Arab Spring, Libyan Winter(『アラブの春、リビアの冬』)や近著The Poorer Nations: A Possible History of the Global South(『より貧しい国々:グローバル・サウスのあり得る歴史』)など数々の著書を執筆しています。

  • ニューヨークのスタテンアイランドで23日、何千人もの人が、7月17日に警官によって「チョークホールド(首しめ)」をされて地面に押さえつけられ、亡くなったエリック・ガーナーの死に対する抗議デモを行いました。NY市警察官に取り押さえられた際にエリック・ガーナーが「息ができない!」と11回も言っていたことを引き合いに、デモ参加者らは「息ができない!」と叫びながら行進ました。43歳のアフリカ系アメリカ人で6人の子どもがいたガーナーの死は、NY市警による過度な武力行使と軽犯罪の厳しい取り締まり方針に対する全国規模の議論を引き起こしました。別の警察官が武器を持たない男性を殺害した事件についても、全国でデモが行われています。スタテンアイランドのデモ参加者らは、18歳のマイケル・ブラウンが警官に撃たれ死亡した事件に抗議をしているミズーリ州ファーガソンの人たちへの連帯の表明として、「手を上げろ、撃つな!」とのスローガンも叫びました。「すべての行いに対してこれらの警官が懲罰を受け、有罪判決を受けるべきだと、地域社会に伝える必要があります。これらの警官がもたらした苦痛はとても大きなものです」と12歳のイマニ・モリアスは話します。

  • 8月9日に白人警察官に殺害された非武装のアフリカ系アメリカ人の若者、マイケル・ブラウンの葬儀が本日、セントルイスで行われるため、哀悼者らが次々と集まっています。ファーガソンでは警官による18歳のブラウンの殺害に対し2週間にわたって夜間の抗議行動が行われてきましたが、父親のマイケル・ブラウン・シニアは1日間の静けさと平和を呼びかけました。ファーガソンのデモに参加したヒップホップ界でよく知られた2人に話を聞きます。タリブ・クウェリは世界的に有名なヒップホップアーティストです。ローザ・クレメンテはベテランの活動家で、「ヒップ・ホップ・コーカス」の元代表です。クレメンテは2008年には緑の党の副大統領候補にもなりました。「彼は私の息子だったかもしれない、あるいは私自身だったかもしれないということ。黒人男性であることや私自身のアメリカでの経験など、多くの意味で彼と関係が深かったということ。ニュースがとらえることのできなかったような方法で、私は心を打たれた」とクウェリは語ります。

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