デイリーニュース

  • イスラム教徒団体 米国北東部でのニューヨーク市警の監視活動に対し画期的な提訴

    ニュージャージー州に住む8人の米国系イスラム教徒が連邦訴訟を起こしました。その訴えは、ニューヨーク市警察にイスラム教徒やアラブ人コミュニティーを標的とした監視と情報収集プログラムを止めるよう求めています。議論を呼んでいるこのプログラムでは、ニューヨーク周辺の3つの州と、北東海岸部全域に住むイスラム教徒を対象に、人々が食事をしたり、祈ったり、また髪の毛を切ってもらうような所までをも含めた日ごろの生活への監視が行われています。訴訟を起こした非営利団体「ムスリム・アドボケイツ」(Muslim Advocates)の法務担当責任者の、グレン・ケイトンに話を聞きます。「ニューヨーク市警は基本的にすべてのイスラム教徒が容疑者だと言っているわけで、それは明らかに、法律の平等保護に違反しています」とケイトンは言います。

    dailynews date: 
    2012/6/7(Thu)
    記事番号: 
    2
  • ニューヨーク市警の路上尋問 ワシントンDCで反対デモ 代議士や人権団体が司法省に調査要請 

    数十人のニューヨークの代議士と複数の人権団体が、6月第2週、連邦議会議前に集結し、米司法省に対し、ニューヨーク市警察が行い問題視されている路上尋問への捜査を要請しました。2011年、ニューヨーク市警察はおよそ70万回も市民を呼び止め、身体検査と尋問をおこない、そのほとんどが黒人とラティーノの男性でした。アフリカ系アメリカ人の若者が呼び止められた数を総計すると、同じ人種年齢グループの市内人口よりも多い計算になります。「ここで肝心なのは犯罪者ではなく、警察によって犯罪者扱いされ、狙われ、残忍な仕打ちをされた若者がいるということが問題なのです」と自身も路上尋問の被害を受けた、デモの仕掛け人ジャメル・ミムスは言います。父の日の6月17日にニューヨーク市で行われる、人種プロファイルに反対する沈黙行進の計画を手伝っている全米黒人地位向上協会(NAACP)代表のベンジャミン・ジェラスにも話に加わってもらいます。「これは我が国の人種プロファイリング問題でも最大で、最も攻撃的なものです。ただちに止めさせなければなりません」とジェラスは言います。

    dailynews date: 
    2012/6/7(Thu)
    記事番号: 
    1
  • ジョセフ・スティグリッツ ウォール街占拠運動 欧米の緊縮財政が経済回復を弱めるだけという理由

    欧州の指導者たちがこぞってこの最悪の公的債務危機に取り組む中、ノーベル賞受賞経済学者ジョセフ・スティグリッツはドイツ、米国および国際的な債権者たちが後押しする緊縮財政の施策は「関係諸国をどんどん弱体化させるだけだ」と主張します。もしヨーロッパ経済が引き締められれば、「我々の経済も底なし穴に落ち込んでしまう……こうした施策は次には我々の弱体経済を景気後退に陥らせる確率を高めます」。スティグリッツの新著はThe Price of Inequality: How Today’s Divided Society Endangers Our Future(『不平等の値段:今日の分断された社会が我々の未来を危うくするわけ』)です。

    dailynews date: 
    2012/6/6(Wed)
    記事番号: 
    3
  • ジョセフ・スティグリッツ 新著『不平等の値段:今日の分断された社会が我々の未来を危うくするわけ』を語る

    ウォール街占拠運動の数ヶ月前、ノーベル賞受賞経済学者ジョセフ・スティグリッツはバニティフェア誌に"Of the 1%, by the 1%, for the 1%" (『1%の、1%による、1%のための』) という記事を書きました。今度は同じ問題を新著で取り上げて、今このアメリカで不平等が他のどの工業国よりも甚大なものになってしまったことを検証しています。彼によると、米最大の小売りチェーンのウォルマートの6人の相続人が手にする富は、米国社会の下から30%のすべての人々の財産に匹敵するそうです。「トップの人々がいかに裕福か、同時に、底辺層がいかに貧乏か、その2つをこの具体例が説明しています」とスティグリッツは言います。「それは、我々の社会でどんどんひどくなる分断を象徴しています」。5日、ブルームバーグ・ニューズが、ウォールストリートのトップのCEOたちが手にした報酬は昨年、20%以上増加したと報じました。その一方で国勢調査のデータによれば、アメリカ人のほぼ2人に1人までが、つまり1億5000万人が貧困層に転落した、または低所得層に分類されることを示しています。「アメリカ合衆国は(先進工業国の中で)不平等の度合いが世界で一番大きい国です。そしてそれはさらに悪化している」とスティグリッツは言います。

    dailynews date: 
    2012/6/6(Wed)
    記事番号: 
    2
  • ウィスコンシン州のウォーカー知事 リコール選挙で生き残る 共和党と支援企業は結集 民主党は傍観を決め込む

    ウィスコンシン州のスコット・ウォーカー知事が歴史的なリコール選挙を勝ち抜き知事に留まることになりました。これは彼が同州の公務員の団体交渉権を大幅に縮小するという異論の多い取り組みを始めてから1年以上経って行われたリコール選挙でした。ウォーカーがこの選挙で費やした資金は対抗馬のミルウォーキー市長トム・バレットの7倍です。特に州外の右翼寄付者たちが数百万ドルを投じています。ネーション誌のジョン・ニコルズ記者に話を聞きます。「我々は、きちんと組織化すればいくら相手の選挙資金が巨大でもそれに対抗できる、といつも信じていたいのです」とニコルズは言います。「しかし、今回ウィスコンシン選挙で、無制限の資金と戦う新時代に突入していることについて、実に強烈な教訓を得たわけです。これはしっかりと検証すべきです──ウィスコンシンだけではなく、この国全体にとって」。ニコルズは、共和党が全国規模でウォーカー支持に動いたのに対し、ほとんど傍観者の立場で選挙に関わらなかった民主党全国委員会とオバマ大統領を批判しています。「数百万ドルの選挙資金と共和党全国委員会による全米あげての取り組み、それに対して民主党側はオバマ大統領のツイッターのメッセージが一つだけ。これらを比べれば、結果が痛いものであったのは当然でしょう」と彼は言います。

    dailynews date: 
    2012/6/6(Wed)
    記事番号: 
    1
  • ウィスコンシン州リコール運動:投票開始 ウォーカーの実績 選挙費用と労働組合

    5日、ウィスコンシン州で最も金が使われた選挙で、共和党のスコット・ウォーカー知事が彼の任期を満了できるかどうかが有権者によって決定されます。知事に対するリコール運動は、ウォーカー知事が公務員の団体交渉権剥奪、歳出カットを実施した2011年に始まりました。ミルウォーキーに中継をつなぎ、ウォーカーを支持する、ウィスコンシン法律・人権研究所(Wisconsin Institute for Law & Liberty)の代表で、マーケット大学法学部の非常勤講師のリチャード・エセンバーグと、バレット支持派、社会経済的正義を求める団体と地元の労働組合の同盟「ウィスコンシン市民運動」(Citizens Action Wisconsin)代表のロバート・クレッグの2人に、ウォーカー知事、対抗馬の民主党候補者のトム・バレット、公共部門の労働組合の役割、そして国にとってこの選挙は何を意味するのかを議論してもらいます。

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    2012/6/5(Tue)
    記事番号: 
    3
  • ポーランド抵抗運動の英雄故ヤン・カルスキ、大統領自由勲章受賞 生前インタビュー

    5月最終週、米政府は、オバマ大統領がポーランドの対独抵抗活動家、故ヤン・カルスキ氏に勲章を授与した際に使用した言葉に対し、ポーランドへ謝罪の意を表明しました。オバマ大統領は、文民最高位の勲章、「大統領自由勲章」の授与式で、ポーランドがナチスドイツの占領下だったことに言及せずに、「ポーランドの死の収容所」と発言しました。第二次世界大戦中、カルスキはナチスのユダヤ人大量虐殺の実態を世界に伝えました。彼はワルシャワのユダヤ人収容所を訪れ、ルーズベルト大統領と当時の最高裁判事、フェリックス・フランクフルターの前で目撃証言をするために訪米しました。1986年にアンドリュー・レズリー・フィリップスによって行われたカルスキのインタビューの一部をお送りします。

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    2012/6/5(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 激化する米無人機攻撃 「暗殺リスト」拡張で民間人犠牲者増加への懸念

    5月最終週と6月第1週の2週にわたる新たな連続攻撃の一部として3日間行われたパキスタン米無人機攻撃で、少なくとも27人が殺害されました。無人機攻撃が激化する1週間前には、米無人機攻撃による暗殺対象者の氏名や写真が掲載された「機密暗殺リスト」をオバマ大統領が直接監督しているというニューヨーク・タイムズ紙による報道があったところです。賞受賞経験があり、ロンドンが本部の「調査報道ジャーナリスト協会」(Bureau of Investigative Journalism)で無人機攻撃の調査を率いる、クリス・ウッズ記者にロンドンから話を聞きます。オバマ政権下の規定では、「事実上殺傷目標圏内とされている領域で殺害された成人男性はすべて、死後に身元が証明されない限り、テロリストなのです」とウッズは語ります。「このことは、我々のパキスタンやイエメンでの犠牲者についての報告と、信頼されている通信社が行っている報告の間の齟齬や、民間人は殺していない、あるいはほんの少ししか殺していないとするCIAの主張を説明するのに役立ちます。「民間人」の定義を曲げるという巧妙かつ効果的な方法を使い、民間人を殺害していないと自分自身を納得させて続けていれば、それはそのうち政策に影響を与え、さらに無人機攻撃の強化を後押しすることになるのです」とウッズは話します。

    dailynews date: 
    2012/6/5(Tue)
    記事番号: 
    1
  • ノーマン・フィンケルスタイン:BDS運動の役割、イスラエル・パレスチナ問題についてオバマ大統領が自分の言葉を信じない理由

    Knowing Too Much: Why the American Jewish Romance with Israel is Coming to an End』(多くを知りすぎた:ユダヤ系米国人とイスラエルの蜜月が終わりを迎える理由)の著者、ノーマン・フィンケルスタインは、オバマ大統領のイスラエルに対するタカ派的な支援は、法学者や地域のまとめ役というそのリベラルな経歴とは矛盾していると指摘します。フィンケルスタインは、オバマ大統領が今年、アメリカ・イスラエル公共問題委員会の前で行った演説について「オバマ大統領は明らかに(イスラエル・パレスチナ問題に関して)自分が口にしている言葉を信じていません。そしてそれが彼の言葉に耳を傾けるのを難しくさせています。オバマ大統領が、イスラエルの支持をすると言うことは、つまり、オバマ大統領は裕福なユダヤ系米国人のいいなりで、彼らが気前よく金を払ってくれるという意味なんです。イスラエル批判の第1人者の1人として、フィンケルスタインは、ボイコット、投資撤退と経済制裁(BSD)の運動と、中東和平に向けたより広範な運動が目的とするのは、既に大半の支持をとりつけている「国際法に基づいた2国家解決」に世論を動員することだと語ります。「政治は個人的意見ではありません。

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    2012/6/4(Mon)
    記事番号: 
    3
  • ノーマン・フィンケルスタイン:イスラエル支持弱めるユダヤ系米国人、中東和平へのチャンス

    アラブの春から1年以上経ち、作家で学者のノーマン・フィンケルスタインは、米国内で、静かであるとはいえ、中東における変化の流れを大きく後押しするかもしれない覚醒が起きていると話します。彼の新著、『Knowing Too Much: Why the American Jewish Romance with Israel is Coming to an End』(多くを知りすぎた:ユダヤ系米国人とイスラエルの蜜月が終わりを迎える理由)では、フィンケルスタインは、イスラエル政府に対するユダヤ系米国人の支持が大きく変わり始めていると主張しています。1967年の第3次中東戦争から1982年のレバノンの侵攻まで、そして2度のパレスチナ人の対イスラエル抵抗運動(インティファーダ)弾圧と、数十年にわたったイスラエルへの確固たる支援の後、ユダヤ系米国人の新しい世代は、彼らの名で語るイスラエル国家をもはや反射的に支持はしていない、とフィンケルスタインは述べます。フィンケルスタインは、このユダヤ系米国人の変化に中東和平を実現する新しい機会を見出しています。

    dailynews date: 
    2012/6/4(Mon)
    記事番号: 
    2

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