2015年、ブリー・ニューサムはサウスカロライナ州の州議事堂の敷地に掲げられていた南軍の旗を、9メートルの旗竿を登って引き降ろし、南部連合の記念碑やシンボル、そして現代米国社会におけるそれらの役割について、国民的な議論に火をつけました。ニューサムがこの行動をとったのは、白人至上主義者がサウスカロライナ州チャールストンの教会で銃を乱射し、9名のアフリカ系アメリカ人教区民の命を奪った大量殺人事件からまもなくのことでした。警察官が降りるよう叫ぶなか、ブリー・ニューサムは南軍旗をつかんでこう言いました。「あなたが増悪を以って私を攻撃するなら、私は神の名を以てあなたと対決する。今日、この旗は降ろされる」。この事件の動画はネットで瞬く間に広がり、世界中の人々が見ることとなりました。その翌月、高まる抗議を受けて州議会は、南軍旗を恒久的に撤去することを評決しました。アーティストであり活動家であるブリー・ニューサムに、週末のバージニア州シャーロッツビルでの死傷者を出した集会後、南部連合のシンボルの撤去を求め米国全土で新たに拡がっている取り組みについて話を聞きます。シャーロッツビルでの事件は、白人ナショナリストやオルタナ右翼グループのメンバーたちが、繁華街の公園にあるロバート・E・ リー将軍(南北戦争で南部連合軍を指揮した人物)の像を、市が撤去するとした決定に抗議するため集結した時に起きました。